15章 あほや
さくらは控室でみんなと昼ごはんを食べた。その後着替えた。
今日の衣装はアイボリーの少し大きめのダンガリーシャツをワンピースのように着ている。パンティーは銀色。
長机の上に置かれた朝刊を見ている。周りにはメイド服のあい。黄色のミニのウエディングドレスのあゆみ。スリットが太ももまで入って、網タイツが魅力的なスタイルの良い黒いチャイナ服のラブと紅白の巫女さんのジュンがいた。
新聞を読みながらさくらが、
「盗撮で先生捕まっている。」
「あほや。公務員の不祥事多いね。」とあいが言った。
「もったいないわ。せっかく、大学まで行って、採用試験受かって先生に成れたのに。ちょっと考えれば解るのにね。親泣くね。小さい時から高いお金出して塾にいかせて、親は自分のことは我慢してすべては子供に尽くす。生活でいっぱいいっぱいなので、大学に行くときは教育ローンを組んで、自分の人生が住宅ローンと教育ローンで終わる。それでも子供のためにと思い.大切に育てる。それがパンツを見たいがために盗撮する。パンツ見て何が楽しいの。女の私には解らない。盗撮して捕まれば、あなたの人生が終わりになる。これぐらい解らないのかな?先生やで。あなたが今までしてきた努力や勉強に費やした時間は無駄になる。」とさくらが言った。
「盗撮野郎はいくつなん?」とジュンが言うと、
「42才」とさくらが言った。
「42才なら嫁も子供もいてるやん?嫁さん、お先真っ黒やでな。旦那、公務員やから頭の中では、家を建てて、子供を大学に入れて、大企業に就職することを夢見ていたのに。どうするんやろな?離婚するのは簡単やけど、あとが大変よ。」とさくらがいった。
「パンツ見たいのであれば、おばちゃんがいくらでも見せてあげるのにね。あなたの一生に比べれば3000円なんて安い物よ。テストの問題解けても、常識が解れへんのやね、」とジュンが言った。
さくらが次のページに載っていた「年末年始の海外旅行人数」を見て言った。
「100万人の人が年末年始に海外旅行に行ったんやで。100万人やで。」
「むかしから思っていたんやけど、自分の周りで正月休みに海外旅行する人いてる?私の周りにはおらんよ。みんなの周りにいた?」と聞くと、
「いないね。里帰りぐらいやね。」とあいが言った。
「私の周りにもいないよ。正月にハワイに行く友達いないよ。」とあゆみが言う。
ジュンも、
「私の周りにいないわ。一泊の温泉旅行ぐらいはいるけどね。」と言った。
ラブは、
「ここにおる人みんなびんぼう人だから友達もびんぼう人よ。正月の海外旅行なんて関係のない世界よ。」と言った。
「この店で働くまで年金生活者だから部屋でじっとしていた。出ていけばお金を使うから、食べるのもお米は高いからうどんよ。売り出しの1玉20円のうどんを5つ買って、だしも5個入って100円のを買って食べていた。ネギがベランダに植えている再生ネギ。これが一番安く付く。栄養も気にしているので、スーパーでシールの付いている100パーセントの野菜ジュースを探しては買うようにしていた。もやしととうふと50円のパンのみみは必需品。」
「今こうして、お昼に炊き立てのコシヒカリが食べられて幸せよ。国産の新米は美味しい。昼は炊き立て、夜は暖かく、残ればオーナーが持って帰ってくださいと言ってくれたので、遅番の人で分けるの。助かるよ。家でチンすれば、ただのごはんが食べれれる。ありがたいよ。」
「ここへ来れば、一人じゃないし、おしゃべり出来るし、ごはんもあるし、何よりお金もある。お金があると人生楽しくなる。私の生きがいよ。」とあいは笑いながら言った。
国民年金だけで生活しなければいけなかったので、スーパーでシールの付いた食品ばかり探していた。考えることはみんな同じであった。
国民年金40年掛けて68000円、生活保護、申請すれば64000円。何か変。




