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14章 ちえこの夢

 次の日、2時前にミニのOLスーツのラブと尼さんあいとピンクのミニのセーラー服のさくらと短いスカートのJKのさゆりのとAKBもどきのちえこが控室で雑談していた。

「あいちゃん、タイムサービスの198円のたまご買ってきたで。冷蔵庫に入れてあるから持って帰りや。」とラブが言った。

「ありがとう、ラブさん。卵とうどんともやしと50円のパンの耳は大事よ。」とあいが言った。

「私の話聞いてもらえる?。」と突然ちえこが言った。

 4人がちえこの顔を見た。

「私ね、みんなと出会えてよかった。凄く助けられています。」

「私の旦那ね。要介護2で、補助がなければ生活出来ないの。だから私は家で介護していたの。それがね、自分でデイサービスに行くと言ってくれたので、生活の足しになればと思って応募したの。そしたらね。今まで家の中ばかりで、他の人と話をすることないから、人と会って話をすることがうれしくて、楽しくて、毎日が幸せ。私の生きがいなの。今までと比べれば月とスッポンよ。」

「今、週5でデイサービスに行ってもらっている。それに私が帰るまでペルパーさんに来てもらってます。もちろんお金もかかる。でもいいの。ここの給料がそのままヘルパーさんに行ってもいいの。私が自由になれたから。みんなとお話ができるからうれしい。毎日、ボケ始めた旦那と暮らすの大変よ。何回同じことを言っても解らない。情けないやら。私、あと何年、この人を世話しなければ行けないのかと思うと、私の人生何?と思えてくる。

 テレビで友達同士といくランチやアフタヌーンティーの特集があると、旦那が居なくねれば行ける。もう少しのしんぼうと自分に言い聞かせて来たの。」

「テレビでは介護に疲れて旦那の首絞めて殺したというニュースが流れるたびに、その気持ち解るもん。私はしないけどお金もなく、旦那が家で奇声を上げたり、暴れたりすれば、寝ている時に首を絞めたくなるかもしれない。でも今は違う。家に帰ればボケ老人がいても我慢できる。朝になれば旦那はデイサービスに行くし、私はみんなに会える。」とこんなに熱弁するちえこは初めてだった。

「わたしねぇ、みんなで梅田へ行って食事がしたい。この人数でみんなの希望を聞くとまとまらないから、ホテルバイキングへ行きません。楽しそうでしょ。ホテルバイキングならみんなで食べれるよ。みんなでわいわいがやがやよ。優雅でしょ。予約を入れておけば、待たなくていいし。ゆっくり食事ができる。私のねぇ、夢なの。テレビの特集でよくやっている、友達同士でランチを食べたり、お茶したりしているやん。あんなんをこのメンバーでしたい。食事の後、デパートでウインドショッピングをして、買わないのにみんなでああやこうやと言う。歩き疲れれば、スタバでストロベリー&ダブルティーフローズンを飲んでおしゃべりするの。帰りに阪神デパートでいかやきを買って帰る。」とちえこの夢を語る。

 いつもお客様との出会いは一期一会だという心構えで接してくださいと明によく言われるが、この仲間なら一期一会の精神で接したいとちえこは思っていた。

「ちえこさんがそこまで言うのなら行こう。」とラブが言った。

 ちえこはうれしかった。ラブを味方に付けたから。

「この人数でランチ行って、デパートでウィンドショッピングすれば田舎の敬老会の集団ね。それにスタバに行けばやかましいね。大変だ。ちえこさん行こう。」とさくらが笑いながら言った。


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