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第22話 晋軍壊滅

「漢軍なんぞ貧民と賊の集まり 調練に調練を重ねて鍛えた我ら晋軍こそ真の軍である!! 中央軍を分断してしまえば敵は瓦解するであろう さぁ かかれェェ!!」


「「「うぉォォォォォ!!!!」」」


 晋の中央軍を直接指揮する司馬虞(しばぐ)は漢の中央軍を突破分断する為に全軍投入した。

 盾を持つ重装歩兵を先頭に立たせ、その背後に長槍兵、弩弓隊、そして司馬虞自ら率いる騎兵が続くというものだ。


 司馬氏の若き驍将(ぎょうしょう)・司馬虞と壷関(こかん)司馬瑜(しばゆ)が鍛え上げた精兵は相性が良いらしく、司馬虞の期待に応えるかのように晋兵は漢軍相手に暴れまわる。


 漢軍の中央前衛も必死に応戦するも押し返すことが出来ずにジリジリと後退していく。

 しかし弓なりの陣形を敷いていたことから晋軍の進撃速度を多少緩めることに成功しており、士気も高かったことから早々の壊滅は免れていた。


崔岳(さいがく)将軍!! 中央前衛が晋軍の猛攻によって崩壊しかけております!!」


「.............フフッ あちらにも劉曜(りゅうよう)のような勇将がいるのかねぇ まあ前衛を突破されては敵わん。左右の歩兵を前衛に向かわせろ 突破されぬよう前衛の後方を厚く守れと伝えよ」


「御意!!」


(劉曜 早く来てくれ..........こっちはそろそろ限界だ)


 前衛から巻き上がる砂塵を目の当たりにした崔岳は普段の冷静さを失いつつあった。

 左右両翼の歩兵はあくまでも予備戦力に過ぎず、この戦力を中央前衛にまわしてしまった今、自由に動かせる兵は皆無となっていた。



――――――こうなると司馬虞の率いる晋軍中央が漢軍中央を突破するのが先か、それとも漢軍の左右両翼のどちらかが晋軍中央の背後を突くかの速さ勝負となる。



そしてその速さ勝負は漢軍側に軍配が上がった。



「イケェェェェェ!!! そのまま背後を突け!!!!」



 晋軍右翼と交戦していたはずの漢軍右翼が晋軍中央の背後に現れ、怒濤の勢いで突入してきたのだ。



「は、背後から敵襲!!」



この1人の晋兵の雄叫びに中央軍に動揺が奔る。



 漢軍右翼の先頭を駆けるのは銀髪灼眼の将軍・劉曜その人である。

 真紅のマントを風に靡かせ、右手に偃月刀、左手に神より授かりし長剣を振るい、晋兵を次々と屠っていく。



「若君!! 後方より新手の漢軍にございます!!」


「あれは新手の漢軍なんかじゃない.........我が軍の右翼と戦っていた軍勢だ」


「はっ? そうなると右翼は?」


「答えなくても解るであろう 我らだけでも退くぞ...........潮時だ」



 晋軍中央の後方で指揮していた司馬虞は漢軍来襲を知ると非情にもほぼ全軍を置き去りにして、自らは少数の騎兵と共に戦場から逃亡した。


 そして取り残された晋中央軍は背後、両側面、前面から漢軍の猛攻を受けて碌な抵抗も出来ぬまま壊滅した。


 この戦いで捕虜数千余り、多くの武器兵糧を得た漢軍は敗走する晋軍を追う素振りを見せるが、晋軍に継戦能力なしと判断するや撤退を開始するのであった。

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