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第三話 敵から得たもの、新たな武器


 洋介達の所へと戻る遥斗。


 しかし、そこへ


 ドシン!!!



 !


 (な、何だ!?)


 「新田遥斗……だな……先程、女が来ただろう……」


 !


 (コイツ!あの女の仲間か!筋肉モリモリやろう)


 「だから何だ!」


 「あの女の名は麗依……俺の部下だ……そして軽い探りのような戦いをして申し訳ない……だから、今度は俺が全力でお前を殺す!!!

 この世界を手に入れる最短はお前を倒す事!!!」


 !


 男は大きな大剣を持つ。


 「お前は何者なんだ!!」


 「名を言っていなかったな……俺はオーガ・バルト。

 お前達の敵だ」


 (くそ!やばい…、この男は絶対にやばい……しかも武器もこんな折れた剣で対応できるはずが…………でも!!)


 僕は鞘から折れた剣を構える。


 (む?)



 「その折れた剣は何だ?……舐めているのかー!!!」


 !


 ガキン!!!


 (グッ!!!重い!!!なんて言う重さ!!このままじゃ剣が折れて!!)


 「武器はあのバケモノに立ち向かって刃が立たず折れたんだ!!!

 武器はこれしかない!!!」


 僕は叫ぶ。


 「なるほど……なら武器を持たぬ者にこれは卑怯だな……。

 ……、新田遥斗よ…、ここは引かせてもらう……だがこれだけは覚えていろ……力が欲しいのなら守りたいものがあるのなら……力を求めよ」


 「力?」


 「そしてこの俺を倒してみせよ……その武器では戦う価値などない……俺が求めているのは強者のみだ……武器持たぬ者に用はない」


 「待て!!!お前はいいヤツなのか!」


 「言っておくが俺はお前の味方ではない……ダークワールドと言うグループ……俺も所属しているが今なお……この街を崩壊させているだろう……それに立ち向かうのなら…武器をやろう……」


 「なぜ?」


 「お前の顔を見ていると過去に居た俺のライバルそっくりだ……ひ弱な奴だが……根性だけは人一倍だった……ふっ……どうする?」


 「僕はこの世界を守る!!!お前も倒す!!バケモノも!そしてお前達ダークワールドも!!」


 「いい目だ……これを受け取れ」


 !


 それは大剣だ。


 「うわっ!おっと!重い」


 「それを使いこなせ…、さすればあのバケモノにも通用するだろう……」


 「何で敵なのに………」


 「弱者を見ていると反吐が出るだけだ……そしてお前の目を見ると俺のライバルを思い出す……そいつは最後の最後まで諦めなかった…………それだけだ……」


 「……ありがと」


 「……次に合間見れる時…、その大剣を扱い……この俺を倒してみせよ!!!

 そして……死ぬな……生き抜いてみせよ!!」


 そうしてオーガと名乗る男は消えた。


 (これを扱って敵を倒す!!力を手にする為にも……この街を守る為にも……亜香里の為にも!!)


 そうして僕は重い大剣を持ちながら洋介達の所へと向かった。



 ……。



 ……。


 「……何でこんな事を?」

 屋根に座りながら足をぶらぶらさせている麗依が言う。


 「ひ弱な奴を殺して何の意味がある?強者を倒してこそ自分の強さを証明できる」


 「そう……よね、貴方はそう言う人だもんね……オーガ……私……確実に成し遂げるから……あの人ともう一度、優しい世界で……」


 「それはお前の成し遂げたい夢だろう……俺に夢はない……ただ……強者と戦いたいだけだ……それが俺の今のやるべき事だからな」


 「……少し数を減らす?」


 「反逆者になるつもりか?」


 「いいえ、仲間を殺すつもりは無い……力なき者を殺るだけ」


 「……心が持つのならな」


 「……分かってる」


 シュン!!


 麗依は闇夜に消えた。



 (……)



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 洋介達の所に戻った遥斗。


 「遅かったな……てか、その武器なんだ?」


 「これは敵から貰った物だよ」


 !


 「敵!?……もしかして遥斗!!テメェー敵に寝返ったわけないよな!!」


 「違うよ、これは覚悟だよ……この世界を守る為に必要な物……それを貰っただけだから。

 力……僕には力が必要だから、それとこれ」

 

 僕はノートパソコンを洋介に渡す。



 「おっ、サンキューな。

 それとお前の持つ大剣……強化出来るか見てみたらどうだ?それに敵から貰ったんなら何か細工があるかもしれないしよ」


 「あ〜確かに……もしかしたら弱いかもしれないし」


 萌々はノートパソコンでキーボードでカタカタカタと文字を打ち込んでいる。


 そして、四角い物をノートパソコンに接続し


 「武器、置いて」


 僕は大剣を置く。


 ………。


 …………。


 ……………。



 ピピ。


 「……一応強化出来るみたい……やっておくね」

 

 パシュ。


 ……。


 大剣の色が黒から銀色に変わる。


 「えっとね……強化の内容は重さを変えられるようになったよ、それと硬さも上がったみたい。

 どうする?軽くしておく?」


 「いや、重くていいよ今のままで」


 「ほんとに?扱いづらいよ?」


 「大丈夫」


 「それなら、これでオッケーだよ」


 僕は大剣を受け取り、近くで素振りを始める。


 (くっ……重い……1回素振りするだけで手が痺れる……でもこれを扱えなきゃ意味がない……)


 僕はひたすら大剣を振った。



 ……。


 夜中……


 僕は大剣を振った……素振りを続けた。


 「……遥斗、もう寝ない?疲れているでしょ?」

 亜香里が声をかけてきた。


 「大丈夫だよ…、亜香里こそ寝ないの?まぁ地面だから寝心地はあまり良くないよね」


 「……ねぇ…遥斗はどうなりたいの?そんなに強くなってなにになるつもりなの?私……怖いの……遥斗が何処かに行きそうで」


 「僕は……強くなりたい……亜香里を美夢をみんなを……この街を守りたい………。

 最初に剣を手にした時……運命だと思ったから……偶然だったかも知れない。

 でも、そのお陰でみんなを守れたし、そして亜香里にも会え……そして子を授かった……。

 だから、今の生活を守る為にも今は強くならなきゃいけないんだ」


 「……遥斗は居なくならないよね?死なないよね?」


 「……それは分からない……」


 「そんな!」


 「でも……もしも僕がやられても洋介達が居る……沙織が居る、萌々が居る。

 だから、もしも僕が殺られたとしても……亜香里には前を向いてほしい……。

 そしてこの世界を守ってほしい」


 「嫌だよ……私はひ弱な女の子だよ……私にはこんな大きな剣は振れない」


 「なら、鍛えなきゃ。

 これ」

 僕は折れた剣を亜香里に渡す。


 「何?」


 「一緒に素振りしよ?暗黒に染まった空を……もしも次に空を見上げる時は満天の星空がいいな」


 「そうだね……」


 そうして僕と亜香里は数時間…、素振りをした。


 そして静かに二人で横になり寝た。


 ……。



 ………。



 …………。



………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………



 翌日


 「うっ……」

 目を覚まし、辺りを見ると洋介が腕立て伏せをしていた。


 「朝から運動って……滅茶苦茶元気だね、洋介」


 「お前に言われたくないよ……萌々さんが言ってたぜ?

 夜中、亜香里と一緒に素振りしている所を見てたって。

 お前、夜くらいは直ぐに寝ろよ」


 「ごめん、まぁ少し寝たらからマシだよ」



 「お前が言うならいいけど、亜香里は俺達のような力は持っていない……寝させてやれよ」


 「うん、分かってる……後で言っておくよ。

 それよりも僕もやっていい?腕立て伏せ」


 「いいぜ、筋肉は全てを解決するからな。

 あのバケモノに勝つためにも」


 「ああ」


 (…………バケモノが動いた様子は……無い……やはり近づかないと襲ってこないのか?)


 「……なぁ洋介、洋介は武器……何にしたんだ?自分の武器を強化してもらった後、してもらっていただろ?」


 「まぁな、俺の新たな武器はハンマーだぜ。

 結構重いから慣れるためにも今、鍛えているって感じだ」


 「へぇ、萌々は?」


 「萌々は杖にしたらしいよ」


 「へぇ~これで3人武器が揃ったんだ。

 新たな武器で頑張ろう」


 「いや、後二人居る……沙織と亜香里だ」


 !?


 「なんで!!」


 「2人も力になりたいらしいって、止めたんだけど……目がガチだったから」


 「でも!!!沙織はお腹に子供が居るんでしょ!!それに亜香里も戦いなんてやりたくないはず……」


 「遥斗……私は、やりたくないなんて思ってないよ」


 !?


 振り返ると沙織と亜香里が起き上がっていた。


 「沙織……君には子供がいるじゃないか……無理に動いてお腹の子に何かあったら……」


 「分かってる……でも、何も出来ないのは嫌なの……少しでも力になりたい……だから、私の武器は弓……遠くから攻撃するの」


 「遥斗、私はビームキャノンを選んだの……。

 特大ビームを放つの、これなら遠くからでも援護出来るでしょ?」


 「亜香里……僕はもう戦闘には亜香里を出したく無いんだ……操られて……苦しい思いをして……それなのにどうして」


 「遥斗の力になりたいの……もう弱い自分は嫌なの……操られて遥斗の邪魔になりたくない……それが一番私が嫌な事だから」


 「でも!!!亜香里や沙織は女の子でしょ!!そんな……戦闘は男がやるものだし」


 「……ねぇ、戦闘は男っていうのはやめて……女の人でも戦闘くらいは出来る……水口さんとかそうでしょ?」


 「でも……怖いんだ……また目の前で仲間が亜香里がやられたら……」


 「大丈夫……私は、あの頃の弱い亜香里じゃないから」


 「それでも怖いよ……亜香里」


 「……美夢にかっこいい所を見せたいの。

 私のお母さんは強いって所を」


 「……分かったよ……でも、美夢はどうするの?戦闘する時、近くに居たら何があるか」


 「それなら私が見ておくわ」

 沙織が言う。


 「分かった……でも沙織も気をつけて……バケモノだけが敵じゃないから」


 「お前に武器を渡した者か?そいつは何者何だ?」


 「名はオーガ、それともう一人……麗依と言う女の人。

 どちらもダークワールドと言う組織の仲間」



 「強さは?」


 「結構強いと思う……剣を相まみれた時……押しつぶされそうになったよ。

 オーガの方がね」


 「なら麗依って言う奴は弱いのか?」


 「いや、多分……手を抜いていたと思う。

 強い殺意が感じられないし……」


 (あの時…麗依と言う者が自分の家から出る時……少し悲しみのある顔をしていたような……もしかして……あの二人にも悲しい過去が?………)



 「どうした遥斗、何か考えていたのか?」



 「いや、何でも無い……それよりもどうする?バケモノに立ち向かっても無駄だし……」


 「……それなら、ダークワールドっていう組織の者を倒しましょ?

 この街を襲っているのでしょ?」



 「まぁ恐らくは……」


 「なら、行かないと……私は洋介と共に行く、美夢ちゃんもこっちで見ておくわ」


 「……私も洋介達と同行するわ……」

 萌々が言う。


 「分かった、それじゃあ僕と亜香里と共に捜索するよ。

 亜香里……僕が倒すから、亜香里は見ていてね」


 「うん……分かった」


  

 「それじゃあ行こう……敵を倒しに」



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 人寄らぬ通路


 「……友里ゆり、敵が居るぞ」


 「分かってる……我が闇の力よ!!!くらえー!!」


 「ぎゃあああ!!」


 一人の女が逃げ惑う人々を倒していく。


 ……。


 「あっさり倒せたな……これもダークワールド様のお陰だな」


 「……私は巫女だから……こんな事はしたくない」


 「……反抗するつもりか?ダークワールド様に?」


 「いいえ、私もダークワールド様から力を与えられた……信仰しているのは今はダークワールド様だけ……だから……今はやる……だけど……次の世界では……こんな事はさせないで」


 「……分かってる……それじゃあ行くぞ……他の連中が先に倒して成果を成すまでにな」


 「ええ」





 

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