第二話 圧倒的な力と新たな敵
バケモノの元へ向かう3人。
(……でも何で急にバケモノが現れたんだろう……パプルさんが平和になるって言っていたのに…………)
「近づいたよ!」
萌々が言う。
……。
(こ、これがバケモノ……)
「遥斗……最後に言っておく……死ぬなよ……」
「それはお互い様でしょ……この剣でどこまでやれるか分からないけど……萌々は少し離れていて……僕と洋介で攻撃が通用するか試してみる!」
「分かったわ……だけど分かっているわよね……」
「ああ」
「行くぞ洋介!!!」
「おう!!!」
そうして僕達は剣を構えバケモノに立ち向かう。
!
グオー!!!!
(近づいたから攻撃してきたか!!)
僕達はバケモノの攻撃を軽く避け
「くらえ〜!!!!たぁー!!!」
ガキン!!!
(くっ!!)
「うりゃー!!!!!はあ!!」
ガキン!!!
(か、硬ぇ……)
!
「まず!?……」
「ぐわああ!!!!」
バケモノは背中から炎を噴き出しそれが僕達に見事直撃。
「ぐっ……剣を持っている間は身体能力もバリアもしているのに……」
「次は……同時攻撃でやるぞ!!!それなら通用するはずだ!遥斗!」
「あ、ああ」
そうして僕達は天空まで飛び上がり
バケモノに狙いを定める。
「行くぞ!!!」
「うおー!!!!」
それは空気を切り裂く一撃。
それは落下スピードも増して更に強く
そしてバケモノが見える。
「くらえ〜!!!!」
!!
ガキン!!!!
バキっ。
!?
「そ、そんな!!!」
なんとバケモノの背中に直撃した剣はバケモノの皮膚に触れた瞬間真っ二つに折れた。
「クソ〜!!!!」
「遥斗!!!行くぞ!!」
洋介は僕の背中を掴み萌々のほうへと向かった。
(今の一撃でも効果が無いなんて……落下スピードもあって普通なら貫通しているはず……なんなんだ……あのバケモノは……)
「萌々……俺達には無理だ……剣が真っ二つに折れた……もう武器が無い……」
「……そうね、一旦戻りましょ……武器が必要だわ……」
……。
僕達はボロボロになりながらバケモノから惨敗し逃げだした。
……。
山の方へと戻ると心配そうにしている沙織達が見えた。
……。
「ごめん……この剣……通用しなかった…俺達の剣は真っ二つに折れた……武器はもう無い…、」
洋介は言う。
「……いいの……貴方が無事に帰ってきてくれただけで……滅ぶ時はみんな一緒だから……」
沙織は言う。
(これで終わりなのか…………バケモノから離れたら攻撃してこなくなったけど……どうにかして……あれを倒さないと……)
萌々はポケットに手を突っ込む。
「うん?」
おもむろに手のひらに出すとそれは、四角い何かだった。
(これは確か水口さんが遥斗に渡していた物よね……私が少し気になるから貸して欲しいって言ってたっけ………!!!そうだ!!これは!!)
「ねぇ近くにパソコンとか無い?」
萌々は言う。
「パソコンは無いよ……山だよ……ここ」
「いや、分かってる……けど、もしかしたら勝てる可能性がある……これ」
萌々はその物を見せる。
「それは!!水口さんから託された物!」
「ふっ……勝機は失われてない…、か……」
「何カッコつけてんのよ!洋介!」
「いでっ!」
「僕がノートパソコンを取ってくる!!」
僕は剣を持ち、自分の家へと向かった。
……。
数分後
「よし!」
家へとたどり着き家のなかに入りノートパソコンを探す。
「えっと……確か……ここに……」
!
「あった!!」
コツコツ。
!?
足音に気づき振り向くとそこに一人の女が居た。
銀髪ロングヘア、青い瞳に♯のヘアピン。
短いスカートにヒールを履いている。
「貴方は誰ですか?」
僕は一応警戒しながら言う。
「私は、この世界を滅ぼす者……あのバケモノに立ち向かったのは貴方ね」
「!」
「お前は何者なんだ!!!何でこの世界を!!!」
「この世界は終末を迎える……そう……滅びだよ……あっちの世界でもてんやわんや状態だし……他の世界はもう殆ど掌握した……そして後はこの世界……障害になり得る者は私がここであの世に送る」
そうして女は剣を鞘から抜いた。
その剣には紫の瘴気を纏っている。
「他の世界を!!何で……何で争いなんて……平和がそんなに嫌なのかよ!!
有川亜津紗と同じだな!!!」
「ふふっ、有川亜津紗……ね、久しぶりに聞いたわ……」
「お前は誰なんだ……」
「私の名前は月影麗依、この世界を滅ぼす者……よ。
新田遥斗、三神洋介、春野沙織、有根萌々……そして残りの有象無象を排除する……」
「どうして……有川亜津紗の仲間なのか!パプルさんをどうした!!」
「パプルは死んだ……そして我々、ダークワールドがこの世界を終わらせる……世界に混沌……ふふふ考えただけでゾクゾクしない?
世界が終わっていく様……抗う者の愚かな末路……希望なき者の嘆きの声……そして新たな命はここで摘む……新田遥斗と水原亜香里の子……美夢……その子が堕ちたら貴方達はどうなるかな?」
!!!
ガキン!!!
(コイツ!!!今の一瞬で私を斬ろうと!?)
「美夢に危害を加えるのなら……みんなに危害を加えるのなら!!!僕はお前を許さない!!!!」
折れた剣と麗依の持つ剣がギチギチと音を立てる。
(………新田遥斗は厄介…、他の者にした方がいいわね……)
「ふふ……」
「何がおかしい!!!」
「貴方がもしも私の仲間だったら私の彼氏にしていたわ……ふふ、また剣をぶつけ合いましょうね……私は一旦引かせてもらうわ……また会えるわ」
パリン!!!
麗依は剣で強化ガラスを粉々に砕き外に逃げ出した。
!
「くそ!!」
(……バケモノ以外にも敵が居たなんて……洋介達の所に戻らないと!!!)
僕は机に置いたノートパソコンを取り
洋介達の所に向かった。
……。
…………………………………………………………………………………………………………………………………。
街のはずれ
……。
コツ。
「麗依……障害なり得る者の強さはどうだった?」
筋肉モリモリの男が麗依に向かって言う。
「大したことは無い……と言いたいけど……油断大敵……これまでバケモノを倒してきた者だから……他の世界の者よりも遥かに強いわ」
「へぇ~麗依が苦戦する奴とはな」
「苦戦なんかしてないわ……それよりもあっち側ではどうなの?」
「一人殺ったそうだ……これなら簡単に世界調整装置も手に入りそうだな……」
「ふふ……手に入れた暁には私は、あの子と一緒に暮らす世界に行きたいわね……」
「……ああ、そうだな……」
コツコツ。
ドサッ。
!
2人の前に現れた血まみれの白衣の男。
「麗依……オーガ、何をしている……雑談をする為にこの世界にはいっているわけではないのですよ」
「それなに?死体持ってきて何をするつもり?」
「これは研究の為の素材です……持ち帰る為にね。
それで新田遥斗は?」
「悪いけど……まだよ」
「何をしているんですか?貴方の力なら……あんなガキ一人に苦戦するはずありません……わざと遊んでいますね」
「ふふ……どうでしょうね……でも、新田遥斗は危険よ……力はまだ未知数よ……」
「ふふそれなら、奴を脅せばいい……水原亜香里かその子供……それを人質にすれば簡単に殺れるが?」
「……ゲスね……そんな卑怯なやり方は私には似合わない……」
「戦闘に卑怯もクソもありません……勝てばいいのです……それとも、貴方も地に還りたいのですか?
あの子のように……」
「くっ!……」
「麗依……落ち着け……。
それなら俺がそいつらを倒す……お前の前に持ってくればいいのか?」
「殺せばいいです、わざわざこちらに持ってくる必要はありません。
ですが………有根萌々だけは瀕死の状態で連れてきてください……玉の回収がありますので」
「分かった」
「クククいい働き期待していますよ……そして麗依……貴方にはがっかりです……愚かな夢など持たない方がいいですよ……」
そうして白衣の男は闇のなかに消えていった。
「クソ!!」
麗依が叫ぶ。
「麗依…お前はひ弱なターゲットを始末しろ。
新田遥斗や重要な者は俺が殺る」
「……分かった」
(くっ…、私は何をしているんだ…、敵を倒す……それが目的なのに……なのになぜ……なぜ…何でこんなやり方が受け入れられないの!!)
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