蛇足編 「クリスマス」
結婚して一週間、会社内での事。
「クリスマス、今日は誰と過ごすんですか?」
「もちろん、妻と!」
「いいですねぇー!」
同僚とはしゃぐ優子。
「クリスマス、誰と過ごすって言いました?」
もう一人。
「もちろん、妻と!」
「へへへ」
稚陽である。
海外チームは計画的なので、イベントの日には手が空くように仕事を進めている。
海外の相手も、クリスマスは大事だ。
このチームは計画的なので、イベントをしっかり楽しむ。
これは、優子のチームづくりの雰囲気のお蔭でもある。
優子は、同じチームの社員六人を全員同僚として扱っている。後輩も同じだ。その上、リーダーとしてサポートしてくれるのだ。
全員、このチームから抜けたいとは思わない。
「優子さん!みんなで食べる用にチキン買ってきました!!」
「優子さん、海外からプレゼントが送られていますよ。前のお礼だそうです」
「優子さん、一月の出勤はゼロにしましょう!」
「それはえぐい」
賑わっている。
これでも、彼らは仕事をしっかりしている。しているから、今こう遊べているのだ。
「そういえば、なんでこのチームができた当初から、クリスマスツリーがあるんですか?」
「確かに、半年ずっと」
「海外でいろいろしたら、そこの市長がくれたし、なんかあるなら置いとくかって」
「なるほど」
「あ、この段ボール......これは?」
「あ、それは――」
同僚が開ける。
「赤い布......白いふわふわも。サンタ服か!」
「でもそれ、小さくないですか?」
「......」
「......」
「......あ」
一人が気づく。
「稚陽さんの......」
「でも、優子さん宛ですね」
「おっと......?」
「......聞いてませんよ?優子さん」
着てもらった。




