表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
田舎カスの日々  作者: 羽翼ミシシッピ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/62

六十一話 「山奥の廃村」

 優子たちは、少し遠くまで歩いていた。ミテチャンネルの夕食に巻き込まれ、全員が腹一杯になり、散歩をしていたのだ。

「こんなに食べたの久々すぎる......お腹が」

 安音が悶える。

「私もお腹いっぱいではないけど、沢山食べたかな」

「野美子が一番重いの食べてた」

「えぇ〜!?」

「サービスで出されたお酒も飲んでたし」

「俺もこんなに食べたのはねぇな」

「大家さんどうせいつも肉沢山食べてるでしょ」

「あ、それで言ったら和牛ステーキにバターの塊乗っけそう」

「あ!それ最初会ったときに思いました!!」

「お前ら俺をなんだと思ってるんだ」

「私たちの金で飯食うやつ」

「金のない貴族みたいな人」

「肉団子」

「肉団子笑笑」

「......」

 大家は反論を諦めた。

「......あれ?私たちのアパートは?」

 戻ってきたつもりが、いつの間にか知らぬ場所に来ていた。

「どこ?」

「わかんない。スマホは......圏外?」

「終わった。私たち一週間後くらいになったらニュースに流れるのかな」

「やだ、やめてよ」

 しかし、遭難したのは事実。どうしようもない現状に、彼女たちは焦りを感じ始めていた。

「めんでぃ〜」

 優子を除く。

「あー、こんな時は上を目指せばいいってテレビで言ってた気がする」

 優子の提案で、優子たちは山の上へ向かった。


「あれ?階段あるよ」

 突如、安音が葉に埋もれた石の地面を見つけた。

「本当だ!!これを降りれば......」

「いや待て!」

 そこに、大家がかっこよく手を伸ばす。

「見ろ、看板もある!だかな、行き先は石降《いしふり》ダムだ。もう手ついてないし、逆に危ない」

「なんで?」

「もう長年放置されてる。それに水場のものだ、劣化が酷くていつ崩れるかわからねぇ」

「なんでそのままなの......?」

「日本の闇だ」

「えぐ」

「じゃあ上は?」

「ん?家あるじゃん。奥まであるよ」

 優子は、奥まで続く雰囲気のある集落を見つけた。

「え、怖っ。絶対人いないって」

「安音怖いんだ?」

「アネキ!!守ってください!!」

「え?」

(あ、この中で一番ダメなの私じゃなくて稚陽っぽい)

「やだなぁ、大丈夫だよ」

「ま、まぁ怖いが住んでる人がいたら失礼だしな」

 ガサッ、ドバン!!

 間髪入れず、何か重いものがドラム缶に落ちたような音がした。

「きゃあああ!!」

「きゃあぁっ!叫ばないでよ安音」

「安音女の子みたい」

「はぁ?私が女の子じゃないって言いたいわけ?」

 安音が超高音で叫び、野美子が驚く。

「おい、近所迷惑だろ」

「は、あっ......」

 稚陽はあまりに驚きすぎたのか、腰を引きよくわからない静止をしている。

 異変に一番に気づいたのは優子だった。

 シャー、と何かが出ている稚陽。食後だからか勢いがあり、本人も止められなかったのか、下の枯葉に滴る。

「うっ......」

「お、おい――」

「オオヤサンはダム見学シマショー!」

 ドゴム!と厚い肉の沈む音、大家は吹っ飛んだ。

「うっ、えぐっ......」

 稚陽はかつての過ちがフラッシュバックし泣いてしまった。

「ほら、歩きにくいでしょ?」

「!?や、やあ!優子さんが汚れちゃう」

「大丈夫大丈夫、大丈夫だよ〜帰ろうね〜」

 躊躇なく抱っこする優子、それに惚れ込む野美子。戦犯の安音、そして良心が原因でくたばった大家。側から見れば、不審者!

「ゆ、ゆう――」

「安音が過剰に叫んだせいでしょ」

「ごめん」

「優子、でも帰る方法が......」

「あのぉ......」

 その時、他所から誰かに話しかけられた。

「ご老人!」

 そこにいたのは、程よく健康そうな翁だった。

「どうしたのかね」

「迷子?遭難してて」

「ああ、そこに階段があるじゃろ?降りると分かれ道があるから、そこを砂の道の方を進めば帰れると思うよ」

「ありがとうございます。すいませんこんな夜中に」

 優子たちは、言われた道を通って下の町に出た。

「ねぇ、あそこ人住んでたんだ」

「そうだね。買い出しとか大変そう」

「......」

「どうしたのさ大家さん」

「なぁ、今マップで調べたんだが、あそこはそもそもダムと重なってるっぽいぞ?」

「ん?うそだぁ」

「見間違いでしょ目ん玉肉団子。あ、体もだね」

 ダムが建つ際に暗黙の虐殺で村が潰れたが、とうの昔に村が存在していた事は、もう誰も知らない。

 この話書いてたの日付越してて暗かったからか、すごく怖くて腹壊した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ