四十六話 「贖罪ショッピング」
祝日。
「優子さん、大丈夫ですか?」
「老人じゃない。介護はいらん」
「ごめんなさい」
「敬語もいらん」
「ごめん......」
「......支えて」
「ご、ごめん」
二人は、少し離れた町のショッピングモールで歩いていた。
「......はぁ」
「ごめ――」
「どっか寄る?」
日和は少し驚いた。
驚きながらも、周りを少し見た。
「あそこ行きたい。本屋」
「変なの」
(変って言っておいて、すぐ食いつくんだから)
優子たちは、それぞれ別行動で本を読み始めた。
暫く歩いていた日和は、優子が何を読むのか気になった。
優子の高校時代は知っているが、成人してからの優子は知らない。
「......ねぇ」
「ん」
「何読んでるの?」
「戦争心理」
「どんな本なの?」
優子は、手にしていた本を本棚に戻した。
「......The reason I find it useful is that I think it can be used in war」
「えっとっ......私が便利だと思うのは、それが戦争に使えると思うから」
「そんなとこ。もっと勉強しろ」
「ごめん、優子ほど英語は出来ない」
日和は、自分の手元に目線を落とした。
「日和は、昔からいつも謝ってばっかだけど、しっかり危害加えてくるよね」
「ごめん......」
二人は、本屋を出た。
「......そうやって、謝るしか方法がわからないんでしょ。そんなんじゃ、何も解決しないよ」
「でも、そんなのわからないよ」
「......そういうのを探すのが人生じゃないの。流石、自分の人生放棄したことあるだけあるね」
「うっ」
「お腹空いた。あっちの料理店のとこ行こ。てか服奢って」
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