第四十話:ヒロセと、モロコシの収穫パーティー4
「よ~~~し、着いたぞー」
食材を買い込んだ俺たちは、てくてくと歩いてモロコシパーティの会場にやってきた。
「ここは? 教会ですの?」
「教会ですー?」
シアとナコがはてなー?という顔をしている。そういや二人は教会初めてだったな。。
「わ~~~い。ヒロセー、ここでパーティやるのー? やった~~~。みんなよろこぶよー」
「スラ、スラスラ~~~~~」
ちみっこ妖精とスラちゃんはもちろんよろこんでいる。ちみっこ妖精はパタパタと、スラちゃんはふにふにぷにぷにとよろこんでいるぞ。
よきかなよきかな。。
「あれ~~~、スラちゃんと妖精ちゃんだー。今日も遊びに来たの―?」
俺たちが教会の門前でしゃべっていると、子供が一人寄ってきた。
ちみっこ妖精とスラちゃんの友達なのだろう。二人を見て、顔をぱあーっと明るくしている。
「え~、スラちゃん来ての―。やったー」
「妖精ちゃんも、一緒に遊ぼーよー」
一人がやってきたと思ったら、孤児院の子供たちがわらわらと集まってきて、スラちゃんをぷにりだした。
もみもみぷにぷに、もみもみぷにぷに。
もみもみぷにぷに、もみもみぷにぷに。
「スラ~~~~~」
子供たちのもみもみ攻撃にスラちゃんはされるがまま。でも、全然嫌がっていない。いや、嫌がっていないどころか、腹を見せる勢いでぷにられに行っているぞ。
あ、あれなのか? 犬が腹を見せてなでてー、なでてーとやるのと一緒なのか?
「コラ、スラちゃんをぷにってはいけませんと何度も言ってますよね?」
「げっ、シスターだ。逃げろー」
「「わ~~~」」
◇
「このモロコシ、おいしいねー」
「こんなにうまいモロコシ初めてだ―。うま、うま」
「うま~~~い」
孤児院の子供たちがモロコシをうまそうにいっぱい食っている。どの子供も我先にとモロコシを口の中に放り込んでいるぞ。
よかったよかった。これで、まじーとか言われたら、4時起きした意味ないからな。。
「おーい、そんなに慌てなくてもいっぱいあるぞ。はいよー」
ドスン。
俺はそんな子供たちにアイテムボックスから取り出したモロコシの山を見せてやった。今食っているのはほんの一部だ。モロコシは慌てなくてもいっぱいあるぞ。
「「わーい。お兄ちゃんありがとー」」
「ヒロセさん、本当によろしいのですか。。モロコシだけでなくこんなに食材をいただいて」
俺たちがおいしくモロコシを食っていると、シスターマリが申し訳なさそうに聞いてきた。
「ああ、モロコシいっぱいとれたしな。それにいつもちみっこ妖精とスラちゃんがお世話になってるようだしな」
最近でこそ、俺やシアにナコ。それに赤目少女とも遊んでいるようだけど、やっぱり子供は子供同士で遊ぶほうが楽しいからな。
「いえ、妖精ちゃんとスラちゃんにはいつも子供たちと遊んでもらって、助かっているのですよ」
そんな話をしていると、
「ヒロセー、はちみつどこー?」
ちみっこ妖精がパタパタとはちみつどこー?と飛んできた。
「はちみつ? その辺にないかー?」
「はちみつないよー」
うーん。おかしいな。。はちみつなら、確かにその辺に置いたはずなんだけどな。。
「ヒロセ、ハチミツ、ココ」
誰か分からないけど、漆黒の瞳をした美少女が俺にはちみつのビンを手渡してきた。あれ、こんな子しらないけど、孤児院の関係者かな。
「ありがとな。え~~~と?」
「ヒロセ、ワタシ、ワスレタ? ワタシ、ポテチ」
「え~~~、ポテチ~~~」
「ソウ」
俺は驚いた。幼女エルフタマと一緒にポテチ呼んでたけど、まさかこんな美少女に変身しているとは思わなかった。
ドラゴンの姿のまま犬みたいに小さくなって来ると思ってたら、漆黒の瞳の美少女になってやってきたのか。。
「タマは?」
「タマ、キテル。ムシャムシャ、タベテル」
俺がタマは?と聞くと、ポテチは子供たちが固まって座っているほうを指さした。すると、そこには子供たちに混ざってモロコシやら肉やらをムシャムシャ食べているタマがいた。
相変わらずのローブ姿だ。ローブ姿の幼女がハムスターのようにほっぺを膨らして、ムシャムシャと食べている。
ふむ。。
「ポテチはモロコシ食べた?」
「モロコシ、チョット、タベタ」
「へー、ちょとってどれくらい?」
ポテチのちょっとって、どれくらいだろうな?
「コレグライ」
そう言って、ポテチはモロコシを入れてたかごを一つ手渡してきた。こんなにたくさん、、しかも生で。
…………。
……。
…。
「みんなー、大食らいが来たぞー。やばいぞー」
「「ええ~~~~~」」
「急がないと、なくなるぞー」
「「わ~~~~~~」」
「「きゃ~~~~~」」
◇
そんなこんなでモロコシの収穫パーティーは大いに盛り上がり、用意した食材はすべて食べつくされた。
「ヒロセ、ワタシ、オオグライ、チガウ」
「ヒロセー、ハチミツはー」




