変われない先のあなた
「いつ私に告白してくれるの?」
「…え?」
先輩が冗談なような言葉を真面目な顔で言うものだから驚いてしまった。
「…え?」
先輩も何故かキョトンとしている。
私が驚いていることに驚いているようだ。
「えっと…なんで私が告白するんですか…?」
「私と知り合った人はほとんどが1週間以内に告白してくるから美花もそうなのかと思ったんだけど違うの?」
先輩は首を傾げている。
どうやら本気で言っているようだ。
しかし、私とは違う価値観でとても受け入れることは出来ない。
「いや、それはないですよ。特に先輩のこと好きって訳ではないですし。」
正直な言葉がつい出てしまったが失礼だっただろうか。
でも花村先輩に興味ないのは本音であるからしょうがない。
「………そっか」
なにか先輩が呟き嬉しそうに笑っている。
「美花は私のこと好きじゃないのか~」
「なんでそんな嬉しそうなんですか?」
「んーん、なんでもないよ~」
まったく、この先輩はよくわからない人だ。
その日の夜、自分の部屋で課題をやろうと鞄から筆箱を取り出そうとした時
「…筆箱、茶道室に忘れた…」
とても行きたくはない。
正直、よくわからない先輩と会うのが少しめんどくさい。
しかし、背に腹はかえられない。
今日、返り際に連絡先を交換してよかった。
正直、連絡先を交換しようと言われた解きは絶対連絡しないだろとは思っていたけど予想以上に早く訳に立った。
『茶道室に筆箱を忘れてしまったみたいなので明日の朝に部室を開けて頂けませんか?』
メッセージを送って数分後にOKというスタンプが返って来た。
翌朝、部室を訪れ扉に手をかけると鍵は既に開いていた。
「先輩早いな~」
「失礼します。花村先輩?入りますよ?」
恐る恐る入ると奥から人が向かってくる音がした。
「あ、先輩早い…です…ね?」
入口に来たのは花村先輩とはまったく違うボーイッシュの風貌のリボンの色からして二年生の人が出てきた。
「お前、誰だ?」
鋭い目付き、少し粗暴な態度、花村先輩とは真逆の先輩に思わず
「…こわっ」
口が滑ってしまった。




