第三章:「満ちた終わり」
その答えに、彼は困惑した。老人が明らかに自分をからかっていることは、見れば分かった。だが内側のどこかで、その言葉の下にあるものは単なる嘘ではないのかもしれないと、不気味なほどしつこく囁く声があった。それでも彼は警戒を解かないことを選び、老人の言葉に同じような皮肉を込めて返すことにした。
「そうか。」
喉の渇きにもかかわらず、声に棘のある響きを乗せて彼は言った。
「なら、俺も神淵帝国の神皇帝だ。」
老人はそのような返答を予想していなかったのだろう。少しの間、彼を見つめた後、声を上げて笑い始めた。
揺れはあまりにも激しく、洞窟の天井から埃と小さな石片が降り始めた。座ったまま均衡を失わないよう、彼は剣の柄から手を離し、氷のように冷たい地面へ手をついた。老人の笑い声は、その揺れの唸りに混じっていた。パンゲオンがゆっくりと笑うのをやめ、視線を再び火へ戻すと、すべては同じ速さで静まり返った。まるで巨大な怪物である山そのものが、主のたった一瞥によって膝をついたかのようだった。
「気に入ったぞ、遊牧民。」
パンゲオンは言った。その声にあったからかいの響きは、奇妙な親しみに取って代わっていた。
「私をこれほど気軽にからかえるほど無知な者、あるいは勇敢な者は、そう多くない。」
彼は今しがた起きた出来事の衝撃をまだ振り払えず、目の前の神にも等しい存在を呆然と見つめた。パンゲオンは、先ほどの揺れによって自分が何者であるかを、最も明確な形で示していた。神々について彼がそれまで知っていたことは、決して怒らせてはならないということだけだった。にもかかわらず彼は、たった今、神をからかったのだ。だがパンゲオンは怒っているようには見えなかった。むしろ、ひとりの死すべき者によるこの大胆な冗談を気に入ったようだった。パンゲオンの機嫌がまだ良いうちに、彼は好奇心に負けて尋ねた。
「では、神がこんな寂れた山で何をしている?」
相手が何者なのかを知ってなお、傲胆さを失わないこの死すべき者を、パンゲオンは微笑を浮かべたまま見つめた。
「ずいぶんと肝が据わっているな、遊牧民。」
そう言うと、彼はわずかに顔を上げ、言葉を続けた。
「若く、そして大胆だ……」
一瞬、言葉が途切れた。顔に浮かんでいた微笑がゆっくりと消え、声から先ほどの陽気さが抜け落ちていく。
「神がこの山々で何をしているのか。もしかすると、死すべき者たちに飽きたのかもしれない。少し静かに過ごしたかったのかもしれない。あるいは……己の夢が崩れ去るのを見たのかもしれない。あるいは……ただ死を待っているだけなのかもしれない。」
不死なる神が死を待つ。その考えが彼の頭の中で響くと、洞窟の空気はさらに重みを増した。たった一度の笑いで巨大な山を揺るがしたあの途方もない力の持ち主が、実のところ魂の廃墟に等しい存在であると知ることは、死を求めるひとりの凡人にとってさえ耐えがたい真実だった。目の前の人物の土色の瞳に見えたあの「果てしない空白」は、今ではずっと意味を持って感じられた。それは憎しみや怒りの空白ではなく、歳月がもたらした容赦のない疲労の空白だった。
「神はどうやって死ぬのか」と尋ねたかった。だが言葉は喉で絡まった。父の教えを思い出した。いくつかの真実は、声に出して語られるべきではない。けれど今回、彼が黙っていたものは、老人の小さな嘘ではなく、自分の内にある巨大な恐怖だった。もし神でさえ諦めたのなら、死すべき者がこの世界でしがみつけるものなど、何が残っているというのか。
彼は思索に沈んだ。ひとつの答えを得るたびに、新たな問いが頭に浮かんだ。秒を追うごとに、問いの数は増えていった。数分の沈黙の後、小さな火が最後の爆ぜる音と共に消え始めた時、彼の口からこぼれたのは、たったひとつの言葉だけだった。
「なぜ?」
その問いの後、しばらく再び沈黙があった。まるでパンゲオンには答えがないか、あるいはこれほど単純な問いの下に横たわる巨大な重みを、どのように言葉へ変えればよいのか分からないかのようだった。やがて老人は、その問いに別の問いで返した。
「テラディウムについて、何を聞いている、息子よ?」
テラディウム帝国は、永遠の草原の西にあった。東にある神淵帝国と絶えず交易を行っており、隊商は遊牧民たちが暮らす地域を頻繁に通っていた。彼の知ることは、道中で出会った商人たちが語った話に限られていた。
帝国の創始者に、彼自身の国について何を語れるというのか。彼は何を知りたがっているのか。少し考えた。パンゲオンについて彼が知っている唯一のことは、自分が生まれる数年前に、彼が突然姿を消したということだった。おそらくそのために、自国の現在の状況を気にしているのかもしれない。だが本当に気になるのなら、なぜ偉大な神として自ら赴いて確かめないのか。
結局、彼は頭に残っている断片的な知識を口にすることにした。
「最後に聞いた話では、名は知らないが、あるエルフの王国と戦争に入ったらしい。商人たちの話では、負けているそうだ。エルフの王が一種の神だと言う者もいれば、ただ非常に強力な魔術師だと言う者もいる。」
パンゲオンは深く息を吐き、言った。
「これほど早いとは思わなかった。ましてや、神が関わることになるとは、まったく思っていなかった。」
洞窟の中に、突如として氷のような静寂が満ちた。目の前のこの古き存在が、自らの手で築き上げた文明の崩壊を、これほどの静けさで、まるであらかじめ書かれた筋書きを眺めるかのように受け止めていることに、彼は背筋が凍った。震える声で尋ねた。
「お前は……帝国が崩れることを知っていたのか……」
パンゲオンは、まるで絶望をにじませるような声で答えた。
「もちろん知っていた。帝国を築いたのは私だ。高く掲げたのも私だ。だが、ひとつの建造物の運命を決めるのは、それがどれほど壮麗に見えるかではない。その礎に潜む、目に見えぬ腐りこそが定めるのだ。元老院……あの大理石の広間に集う貴族と賢者たちは、初めは民の声であり、正義の砦だった。だが……死すべき者はいずれ死に、その場所には新たな者たちが入る。時が経つにつれ、あの広間では民の苦しみではなく、金の響きと称号への欲だけが聞こえるようになった。腐敗は、大樹を内側から食い荒らす蔦のように広がっていった。賄賂で下される決定、自らの地位を守るために売られる属州、そして民から切り離された傲慢に満ちた統治……私は彼らに、壮麗な未来を築くためのすべてを与えた。だが彼らは、互いを陥れるために、ひとつの偉大な文明を炎へ投げ込むことを選んだ。私が去った時、テラディウムはすでに魂を手放していた。今お前が見ているのは、その巨大な肉体が地へ叩きつけられる様にすぎない。」
彼の聞いた言葉は、まるで予言者が、起こると知っていた出来事が実際に起きた時に感じる、あの冷たく魂のない確信の反映のようだった。目の前に座る者は、自らの手で植えた一本の木が腐っていくのを見続けることに疲れ果て、今ではただそれが倒れるのを待つ、感情を失った観客へと変わってしまったかのようだった。
パンゲオンがそう言い終えると、火の最後の火花も消えた。老人は虚ろな表情で彼を見つめ、判決を下すように言った。
「死すべき者は死ぬ。お前も死にかけている。」
そして続けた。
「ここに残れば死ぬ。だが、お前の身体はもう引き返せる状態ではない。今度は道中で死ぬだろう。」
その言葉の後、ぞっとするような恐怖が彼の内側を覆った。彼はここへ死ぬために来た。だが今、死のその無機質な現実と向き合った瞬間、恐怖に襲われていた。パンゲオンは正しかった。彼は本当は消滅したいのではなく、ただ自分の内にある、名づけることのできない何かを、終わることのないあの疼きを殺したかっただけなのだ。だが、それが何なのか、彼自身にも分からなかった。
何をすべきなのか。何ができるのか。目の前にいる、生を諦めたこの神に、助けてくれと乞うべきなのか。自らの終わりを待つ神が、ひとりの死すべき者の足掻きに手を差し伸べることなどあるのだろうか。
恐怖と答えのない問いが、彼の頭の中で、戦場よりも大きな騒音を立てていた。そして不意に、すべての思考が深い沈黙へ沈んだ。絶望が一瞬にして彼を完全に支配していた。その時、彼の心は空になり、パンゲオンが語ったあの避けられぬ死を、静かに待ち始めた。洞窟の中で聞こえる唯一の音は、外の風が立てる怒り狂った唸りだった。
外が暗くなり始めた頃、彼はようやく太陽が沈みつつあるのだと悟った。どれほどの間、その場に黙って座っていたのか分からなかった。火が消えてから、もうずいぶん経っていた。空気は鋭い刃のように肌へ食い込み始めていた。パンゲオンは目の前で岩のように揺るがず座り、寒さの影響を微塵も受けていないようだった。彼を温めている唯一のもの、遊牧民の衣は、草原の厳しい寒気には耐えられても、煙霧山脈の頂にあるこの凍える空虚は、まったく別次元のものだった。草原の寒さと、この頂の、死を囁く冷気との差は、人の耐えられる限界をとうに超えていた。意識が寒さのもたらす重く偽りの眠りへゆっくりと滑り落ち始めた時、心に絡みついていた答えのない問いが、まるでひとりでに唇からこぼれた。
「なあ、爺さん……お前はなぜ、自分を殺さないんだ?」
パンゲオンは顔を上げ、寒さと疲労に捕らえられ、半ば意識を失いかけたまま話す青年を見た。
「神は自殺できない。」
その声は、洞窟の石壁の間を冷たい風のように唸った。
「肉体が自らを傷つけることを拒むように、我々も、たとえ試みたとしても自らを殺すことはできぬ。我らの存在そのものが、その終わりを根底から拒絶する。」
目の前の神なる存在が死を望みながら死ねずにいること、その終わりなき停滞は、半ば意識の霞んだ彼の頭には滑稽に思えたのだろう。彼はまず小さく笑い、やがて声を出して笑い始めた。
パンゲオンは感情のない声色を保ったまま、自分を笑う死すべき者へ言った。
「望めばお前を殺せる存在を笑うのは、どれほど賢明なことかな、若者よ?」
霞んだ意識は、もはや何も気にしない態度で答えた。
「どうする? 俺を殺すのか? やれよ……どうせ俺はもう死にかけている。」
その答えが気に入ったのだろう。パンゲオンもまた笑い始めた。やがて遊牧民は、パンゲオンにもうひとつ問いを投げた。
「なあ、偉大なる神パンゲオン。」
彼の声は、まるでからかうように響いた。
「なぜ俺を治すと申し出なかった?」
パンゲオンは、最期の時に自分を楽しませてくれるこの死すべき者へ、望む答えを与えることにした。先ほどの笑いの名残がまだ声に残るうちに、彼は答えた。
「ここへ死ぬために来たと言っていなかったか? それに……」
彼は言葉を止めた。声にわずかに残っていた陽気さが消えていく。
「私は大地の神だ。誰かを癒すことはできない。」
その言葉の後、場には奇妙な沈黙があった。パンゲオンが、青年はもう死んだのではないかと思い始めた時、青年は意識の最後の欠片をかき集め、再び口を開いた。
「なあ……俺がお前を殺すっていうのはどうだ? 自分で自分を殺せないなら、誰かがお前の代わりにやる必要があるんじゃないか?」
パンゲオンは青年を見た。目は閉じられており、生命の兆しはほとんどないように見えた。だが彼はまだ生きていた。そして最期の瞬間に、皮肉めいた態度で、この奇妙な助けを申し出ているのだった。パンゲオンは顔を伏せ、結果を知らぬまま差し出されたその大胆な申し出に答えた。
「神を殺すことには代償がある、息子よ。私が死ぬ時に外へ放たれるエネルギーをお前の内に取り込むことができなければ、この山を平らにするほどの爆発が起こる。もし成功したとしても、お前の身体はその力によって粉々に引き裂かれるだろう。」
「死ぬか、死ぬか……選択肢の間に違いがあるようには見えないな。」
彼は皮肉な態度を崩さずに言った。
その言葉に、パンゲオンは初めて本当に揺さぶられたように見えた。ひとりの死すべき者が、これほど無謀に運命へ挑む姿は、おそらく彼が長い年月見ていなかった大胆さだった。
「ならば、やれ。」
パンゲオンは言った。その声はもはや神の絶対的な命令というより、疲れた友の別れの囁きに近かった。
青年は震え、寒さで紫色に変わった手で父の剣へ手を伸ばした。金属の凍てつく冷たさが掌を焼く中、彼は生と死の狭間に架かる細い橋の上で、最後の一撃のためにすべての意志をかき集めた。
よろめきながらも前へ踏み出した。剣の切っ先がパンゲオンの揺るぎない胸に触れた瞬間、山が息を呑んだかのようだった。パンゲオンは、自らの神性がこの終わりを拒まぬよう、全力で意志を押し通した。肉体の容赦ない自己治癒の力と、古き防衛機構を、意識の奥底で力ずくに押さえ込んだ。鋼が神の身体へ沈み込む時、抵抗も、叫びも上がらなかった。ただ光があった。最初は細い漏れ出しのように始まり、やがて洞窟の隅々を熾火のような橙に染め上げる、巨大なエネルギーの放出が始まった。パンゲオンが語っていた、山ひとつを地に均すほどの途方もない力が、今、堰を切った奔流のように、神の身体から外へあふれ出していた。
しかし青年は恐れて退くのではなく、左手を、もはや光の中でかろうじて輪郭を見分けられるだけとなったパンゲオンの身体へ向けて伸ばした。肉体のすべての細胞が、この異質で焼けつくような力の重みに耐えきれず、今にも裂けようと悲鳴を上げる中、彼はただ、パンゲオンの目に浮かんだ最後の、静かな安らぎだけに意識を集中した。外へあふれ出すその橙の光のすべてを、荒れ狂う嵐を呑み込む静かな渦のように、自らの内へ吸い込み始めた。
パンゲオンの身体がゆっくりと光に溶け、消えていき、もはやその熾火の橙以外には何も見えなくなった時、彼は意識の縁で、かすかで、感謝に満ちた声を聞いた。
「ありがとう……」
本作の日本語版は、AI支援による翻訳工程を経て制作され、原文の文体や感情を損なわないよう人の手によって確認・調整されています。
これは最終章ではない。




