# 362. シンドゥール・コロニーに戻って
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少しずつ面白くなっていく…と思います!(精進します)
ネイト達はなんとかシンドゥール・コロニーに到着した。
ゴールドランクとの戦闘があり、疲弊しきっていたが、宿に戻り着替えて食事するくらいの体力は残っているようだった。
帰路で寝ていたエヴィ以外は疲労困憊という感じで、話も禄にできないようだった。
「ゴールドランクとの戦闘で考えたんだがよ!攻撃手法に名前付けないか?オートフォーメショナーが送ってくる指示はちょっと人間臭く無いと思ってな!」
「作戦αが包囲、βが一斉射撃、みたいな感じか?」
「そうそう、そんな感じだぜ!」
「そもそも、αが何でβが何かをオートフォーメショナーが指示出しているんだがな…。わざわざ間に何かを挟む必要はないと思うぞ」
「そうかぁ。良い案だと思ってたんだぜ!」
ネイトはやれやれという感じで、配膳された料理を無理やり口に押し込むようにして食べていた。食事すら摂らずにもう寝たいと思うのが本音だった。
「ネイト、明日からどうするんだ?」
「明日はフリーだ。シンドゥール・コロニーの最終日を皆楽しく過ごしてくれ。俺はもう寝る…」
そう言ってネイトはダイナーを出て宿に戻った。
「疲れ…た…」
ベッドに吸い込まれるかのようにうつ伏せで突っ伏して、そしていつの間にかすーすーと寝息を立てて寝始めた。
他のメンバーも食べ終わった順にダイナーを出て宿に戻り、ナノハイドロゲンシャワーを浴びで就寝したのであった。
ただひとり、仮眠を取って元気のあるエヴィだけはいつまでも食べていた。
「食える時に食っておかないとな!」
とはエヴィの弁である。
やがてエヴィのお腹が満腹になったのか、
「よし、食ったぜ!」
と言って、ダイナーから出てきた。
そして眠らない繁華街を少し歩いて、宿に戻っていった。
そして次の日の朝、シンドゥール・コロニー滞在最終日である。
皆それぞれの思いでコロニーを観光した。
--ネイト
ネイトは疲れ切った体に鞭を打つように、ナノハイドロゲンシャワーを浴びた。
そして普段着に着替えて繁華街へ行った。
そう、この体の疲れを一気に癒やす、東洋の「鍼」と「灸」というもので、体中にあるツボを刺激することによって体力回復を促進するらしい。
ネイトはその店に入った。
「ハイヨー、いらっしゃい。6000千年の技術ね。服を脱いで下箱のズボンに着替えたらベッドにうつ伏せになってクダサイヨ」
喋り方に癖はあるが、腕と技術は確かなようだ。
ネイトは着替えてベッドにうつ伏せになる。
「これから、アナタの身体に鍼を指していくね。ちょっとだけだから痛くないネ」
確かに痛くない。本当に針を指しているのか怪しいくらいだった。
「ココとココ、お灸するね」
なにか熱いものが背骨と腰辺りに置かれる。
「熱かったら言ってネ!」
と言われたが、熱いことは熱いのだが我慢できる程度の熱さだ。これを熱いと言ってよいのか思案していたところ、お灸が取り除かれる。
「熱かったら言ってくださいって言ったネ!」
どうやら、熱いと言って良いレベルだったようだ。
「す、済まない…」
ネイトはなんだか申し訳なさそうにしていた。
「鍼も全部抜いていきますネ」
次々と鍼が抜かれていく。と同時に、体が軽くなったような高揚感がネイトを揺さぶった。
「ほう、これは…」
あれだけ疲れていたのに、今ではすっかり元気になった。
「お客サン、だいぶお疲れだったネ。でもこれでダイジョブ。うちの鍼灸は良く効くネ」
「そうらしいな…」
そう言って店から出ていった。
--キャシー
キャシーは展望室に来ていた。
昨日と一昨日は何かと忙しく、また昨日はゴールドランクとの戦闘で特に疲れていたため、今日やっとここに来ることが出来た。
ベルダとリコも誘っみたが、何か用事があるらしく、キャシーだけ展望室に来たのだ。
展望室…と言ってもここはメタルセルのような時間を巻き戻したり、何かをカスケード表示したりできるものではなく、雨風をしのげるように屋根や透明な材質で出来ているだけで、ただ椅子が並べられていて空を見上げる程度の施設だ。
でもキャシーにはそれで十分だった。
比較的安全で「楽しむ」事のできる施設は意外と少ない。
時折流れる流れ星を目で追ったり、瞬く星星を見つめ、いつしか寝てしまう。
昼はエヴィの用事に付き合っていたが、その後は展望室に入り浸りで、寝たり起きたりを繰り返して夜まで居たのであった。
「そろそろ宿に戻ろう!」
そう言って、宿へと戻っていったのであった。
--エヴィ
ここから先は結構暑くて、潤沢な素材を入手できる機会が減ってくるらしい。なのでエヴィは繁華街の市場で食材を漁っていた。
「肉、魚、野菜、結構種類あるな。キッチンとユニットに詰め込めるだけ詰め込みたいが、オレだけじゃむずかしいな!」
そう言って、キャシーに応援を頼んだ。
数刻後、キャシーと合流して、
「ああ、いつもの運び役ね!」
とそう言った。
「そうだ!済まないが頼むぜ!」
「了解だよー!」
エヴィは、腐りにくいものや、ちょっと加工して冷凍庫に入れておけば日持ちのするものなどを中心に買い、近くにあった一輪車をキャシーに託し、どんどんと買っていった。
「結構買うんだねー!」
「ユニットにも積めるようになったからな!ここぞという時に食料がないなんて自体だけは避けたい。買えるだけ買っていくぜ!」
--ドクター
ドクターはこれからのコースのことを考えていた。今現在は、シンドゥール・コロニーに居るが、明日からはここから更に以西にあるというチャッカムを目指す。このあたりの陸路は、メタルセル間が狭いところにあって、周囲にコロニーやアウトポストなどもあり、探索者の往来も結構多いことから、レイダーなどの適性ヒューマノイドは少ないと考えた。
輸送クエストを受注するアイアンランクの探索者も結構多い。自分も最初はあんな感じだったとしみじみと思った。
そしてデータを整理して明日に望むのであった。
--ベルダ
ベルダはひょんなことから見つけたジムで汗を流していた。
思えば最近は戦闘以外で体を動かすことはなかった。ちょっと怠け癖がついているかもしれないと思い、ここのジムに来ていたのだ。
ランニングマシンやエアロバイクなど基本的なものを中心としてトレーニングに励んでいた。
良い汗を流し、シャワーを浴び、さっぱりしたところでお腹が空いてきたので軽く何かを食べるためにカフェに寄った。
「運動の後の食事は美味いな…」
そんなことを思いながら軽く食事をするのであった。
--リコ
リコは起きてしばらくしたあと、HoMEに行った。まだ体が覚えている状態で、シミュレーター室で練習したかったからだ。しかし、ここのHoMEにシミュレーター室が無いことがわかると、駐輪スペースまで行き、M.A.C.S.のシミュレーションモードで練習を開始した。
シミュレーションモードで、仮想のエネミーを構築してそれを主砲や副砲で撃退するというものである。難易度も設定することが出来て、いつもは10段階中の6で練習してきたが、今回からひとつ上げて7で練習した。
難易度がひとつ上がるだけでもかなり難しくなり、実戦さながらの経験を得られるのだ。
--アマリア
アマリアは、エッダのための肌着を買いに市場に来ていた。
此処から先、いつ入手できるかわからないので、サイズも少し大きめのものも買う予定だ。
「子供は育つのが早いねー」
とアマリアは言うものの、この時代は出生率が低く、生まれても十分な食事がなくて命を落としてしまうのも少なくはないらしい。移動に次ぐ移動、時には戦闘もあるこのアシストグループだが、エッダは元気に育ってきている。
最近は、2~3語ではあるが、言葉による意思の疎通もできるようになってきた。
エヴィの作ってくれる離乳食も元気に食べて、もうそろそろ普通の食事にシフトしても良いかなと考えてきているのであった。
--早苗
早苗はつかれた身体を一刻でも早く回復するため、言霊を唱え続けていた。
先のゴールドランクとの戦闘も、目立った動きはしていないが、実は言霊を発動して、バフやデバフを掛けていたのである。
喉がやられ気味なので、ドクターに見てもらい、常用用の粉薬と、緊急用のスプレー薬を処方してもらった。これで喉に関しては問題無いはずだ。
早苗のクラスは、対ヒューマノイド戦において一番能力を発揮できるようになっている。M.A.C.S.での戦闘が多いこのご時世ではあまり活躍出来ない。
なにか出来ないかネイトに相談したところ、言霊師クラスというものは自分で行っているだけで実は存在していない。だから、ファイティングライセンスを取ってジャシーやベルダと一緒に前線に出てみてはどうか、とのことだった。
早苗はそういったことを微塵も考えていなかったので、鶴の一声である。
かといってすぐにシルバーランクのファイティングライセンスを取れるかと言えばそうではなく、キャシーやベルダの助力を仰ぎながらのライセンス取得を目指すことになった。
--ロニー
ロニーは疲れていたが、休みも程々にエヴィに連絡を取った。
「エヴィ、ちょっとM.A.C.S.を見てもらいたい」
「わかったぜ!2時間後、ドックで落ち合おう!」
「了解だ」
ロニーは少し繁華街を歩いて時間を潰していた。
やはり、この見た目が珍しいのか、チラ見していく人がチラホラといる。
「あたいだってなりたくてなったわけじゃない…」
と以前までは思っていたが、スパークルスプリングスに入ってからは少し考えが変わっていった。
「珍しいあたいの姿を見れるのは今のうちだけだぞ!」
どうやら、集団行動が彼女の考えを変えていっているようであった。
約2時間後、ドックでエヴィと合流する。
「要件は何だ?」
「ちょっと足回りが重いんでな、見てほしい。軽いほうが良いんだ」
「よし…」
とエヴィはグレイスタンを見回して点検を行った。
「ふぅむ。スフィア・タクティカル・レーダー・システムに車体が追いついていないからだな。武装が重いんだ」
「なんとかなりそうか?」
「ああ、今までは出力系を抑え気味だったが、少し上げてやれば良い。結構軽くなるはずだ。ただ、上げすぎると足回りがイカれちまう。本当に少しだけしか上げないぞ?」
「わかった、頼む」
そう言って、M.A.C.S.の調整をしてもらったのであった。
読んでいただき、ありがとうございます!
拙い文章ですが、一生懸命考えて書いたつもりです。
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