仮タイトル アレ サイカイ
アレから出ていた成分不明の物質も検知されなくなっていたために新たな動きが出て来た。
「この度の国の入札で我が社は以前特別区として、立入禁止区域とされていたエリアの再々開発プロジェクトのコンサル部門を一手に担うことになりました。それで総括責任者に左右田主任お願いします」
「えっ!あんなとこ大丈夫ですか」
「会社も心配してたんだが、国からの資料を確認すると何も問題ないそうだ!」
「それで何をすれば・・・」
「後で仕様書を見てもらうが、簡単に言えば、土地の置換え調査だよ!」
「置換え?」
「そう!あの特別区域は巨大な砂丘になっているから、土壌改良を行なって都市を営めるようにする素地を作る事が今回の仕事なんだよ」
主任の左右田は仕様書を会社から受け取ると内容の確認をした。
「えっあそこってこんなに広いの!」
左右田は自らの想像を超えた広さにどう対応するのか考え込んでいた。
「左右田主任どうされたんですか?考え方込んじゃって!」
「いや今度のやつてすごい広くてびっくしてたんですよ!」
「広いって言ったて・・そうかぁ都市を創るって話だからなぁ」
「そうなんだけど・・鳥取砂丘の6倍はあるらしい」
「そんなに広いんですかあそこって!」
「左右田主任挨拶に行くから準備して」
「あっはい今行きます」
左右田は営業と一緒に国の担当者のところへと落札の挨拶に出かけた。
「測量だけでもすごく時間がかかりますね!」
「そうだよただ今回の仕事は全体の測量からすると1/100にも満たないものだからそんなに慌てなくても大丈夫だよ」
「どおりで工期も短いし・・・後・・・本当に大丈夫なんですか」
「何が?」
「ほらあそこって放射能だとか変な物質が出てるとか?いろいろうわさがあるじゃないですか・・・」
「あぁその事なら大丈夫!今度の入札にあたって国から質問に対して包み隠さず説明するとあったんだ」
「一切の残留放射能もなく、何十年前に起きた黄色くなってしまった原因もなくなってしまったとのことだった」
「じゃあ安心して現地に入れるんですね!」
「まあそう言う事だからしっかりと稼いで下さいね!」
「はぃわかりました」
左右田達は担当者がいる建物についていた。
「主任担当者にはくれぐれも失礼がないように頼みますよ!」
「そんなわかってます!」
「それならいいけど、さっきオレに質問した放射能だのなんだのは言わなくていいから」
「あっゎかりました」
左右田は天真爛漫なところがあり、営業からしっかり釘を刺さされていた。
「この度担当する左右田真佑と申します」
「左右田真佑⁉︎」
国の担当者は名刺を見るなり名前を読み上げ左右田真佑の顔を覗いた。
「真佑ちゃん?」
「えっ!・・・渡部!」
「うゎぁー久しぶり真佑ちゃん」
「こっちこそ久しぶり!渡部」
「えっ?お二人はお知り合いなんですか?」
「えぇ。まぁ!」
「知り合いも何も・・・ねぇ!」
「お付き合いされてたんですか!」
「いやいやいやそんな!」
「そうですよなんでわたしが渡部と付き合うんですか!」
「嫌わたしなんか今でも追いかけますよ」
「ちょっと渡部そんなことしたらわかってるでしょ」
「・・・」
「渡部さん何があったんですか」
「課長聴いちゃダメです!命がないと思いますよ!」
「左右田何を大袈裟な!命がないだなんて」
「真佑ちゃんの言う通りですよ。たぶん!でもこれ以上はダメです」
「さっ挨拶して打ち合わせしましょ」
「おっおおう」
真佑と渡部は拉致以来あまり接点を持たないよう心がけていた。解放された後渡部達の研究室の先生であり、真佑の父親が忽然と姿をくらました。当然警察にも行方不明届けを出したが今の今まで進展がなく全くもって謎だらけだった。他の大学でも同じ現象が起こっていたため真佑や渡部は自分たちを拉致した組織の仕業だと考えていたからだ。もし自分達が集まったりしたら、今度こそ命がないと確信していた。真佑も自分の父親の行方不事件だったが、真佑が小さい頃から研究と称して家に帰っていなかったため、全くと言っていいほど愛情を持てていなかった。その為か父親が行方不明になった時も、悪行のバチが当たったがらだと思い、気にも留めなかった。




