仮タイトル アレ 歪み
真佑は写メした内容を元に渡部達が連れられた研修場所の特定をしていた。
「こんな住所なんてないじゃん・・・『電話も使用されてません』だったし。あぁー渡部やばいよ!なんとかしないと。もう一度あそこに行って聞くしかないか」
真佑は改めて研究室に行った。
「失礼します。セン・・・お父さん・・」
「真佑かぁ。なんか用か・・・」
「この間も聞いたけど、渡部達はどこに行ったの?」
「あぁ渡部達は研修に行ったよ」
「どこの・・この間来た時貼ってあったチラシに書いてあった案内・・・あれ全部デタラメじゃない」
「・・・」
「お父さん・・・これ何人を犠牲にしたの」
「真佑。犠牲なんかじゃないぞ。ちゃんと彼らの研究は役に立つから」
「「何が役に立つ」だよ・・・渡部たち誰一人喜ばないよ。いいから渡部たちがどこに行ったか教えて!」
「・・・」
「お取り込み中ですか?」
「いやもう終わりました・・・どうぞこちらに」
「先生また来ます。それまでにお願いします」
入れ替わりで真佑は部屋を出て行った。
「先生・・・」
「さっきの・・・確か」
「あぁわたしの娘だよ」
「よろしくないですね・・・」
「・・・」
「先生アレを今以上に拡大させないためには今のところ人海戦術しかないのです。ただしあまりにもリスクがありすぎるので、表立ってはひとの投入ができないのです。お嬢さんに騒がれるとわれわれの努力が全て・・・」
「わかってる・・・」
「・・真佑さんですね」
「はい?」
「警察ですが、おはなしを伺いたいので同行願います」
「?・・」
まるで心当たりのない真佑は勝気な性格も手伝ってにらむように警察官を見つめながら警察のはなしを聞こうとした。
パトカーに乗せられた真佑は何気に外を見つめていた。
「ちょっ!ちょっとどこへ連れて行く気なんですか」
警察署を通り過ぎてまちを外れて進むパトカーに真佑は暴れた!
「落ち着きなさい!あなたの行動はあまりに危険な為しばらく拘束することになりました」
「危険?何が危険なんだよ。何もしてないだろう」
「そうです。今現在はそうですが、これからあなたがしようとしている行動は明らかに危険な行動です」
「これからおこす・・・」
「・・・」
「あっ!渡部達の事だな!」
「あなたもこれからその渡部とか言う者たちと一緒に収容・・いや、研究をしてもらいます」
ここで警察官達は重大なミスを犯していた。
それは車内から外が見えている事だ。真佑は暴れながらも道を景色をとポイントとなるものをしっかり記憶していた。
(こんなところに連れてこられてたんだ。確かここって建物に欠陥があったはず!)
「渡部くん喜んでくれたまえサポート要員だ」
「何がサポートだよ!ここから早く出せ」
渡部達がいる部屋の明かりが落とされ真っ暗で何も見えない状態になった。誰もが驚きの中警戒して身を伏せた。
しばらくすると部屋の明かりがつけられた。
左右田中尉は空母から自らの部隊に帰投していた。
「中尉お疲れ様でした」
「・・・・」
何も応えずただ前だけを見据えてドレッシングルームへと向かって行った。しばらくすると、館内放送が流れた。
「左右田中尉司令本部までお越しください」
「・・・・・ふぅ」
「あっ左右田中尉」
すれ違う兵士は皆no.1パイロットの左右田綾乃に対し尊敬と憧れの眼差しで敬礼をした。
「・・・・」
黙して語らずではあった左右田綾乃だが、誰かにこの心のうちを吐き出したい衝動に駆られていた。
「左右田中尉入ります」
左右田中尉は司令本部に入ると、本部長が笑顔で近寄ってきた。
「お疲れ様だった。今回のミッションは、キミしか適任者はいなかった!心技体全てがパーフェクトでなければ務まらないわけだから軍全てを見回しても歴然としていた。以前アレの監視棟の所長に自ら手を挙げて3日も持たなかったやつの様にただのやる気があるだけでは本人もだが、軍全体の指揮が下がってしまう!あぁそれで呼んだのはキミの処遇についてだが、これよりしばらく休暇をとって心身共にリラックスしてきなさい。そして休暇が明けたら大尉に昇格だ!おめでとう」
「ありがとうございます。それではしばらく休暇を頂きます!失礼します」
左右田綾乃はなにも語らず部屋を出て行った。
「相変わらず感情のない女だな。まぁだからいいんだ。それに兵士からの信頼もある・・・」
長官は独り言を言いながら左右田綾乃の昇進手続きの書類にサインをして秘書に手続きをすますよう指示を出した。




