6話 魔法の森の冒険
「ここが魔法の森です!」
噂の魔法の森へとやってきた
ツムギ一行とチームオズ。
情報を集めてくれたレオとカインが
案内をしてくれる。
「森の中心に神木と呼ばれている大樹がありまして
その大樹から魔力が無限に流れ出ているらしく
その恩恵からこの森では大地から植物、動物、
虫や魔物に至るまで全てが魔力を帯びています」
「そ、それはもしや!わたくしも
魔法少女になれる可能性が……!!」
「可能性はゼロではないと思いますが……
さすがに、現実的ではないかと……」
「少なくともこの森で育ったモノには
魔力があるのは事実ですね」
「ワクワクですわ!」
「その大樹が稀に花を咲かせることがあります。
それが高値で取引されるのですが
条件が解明されていないので、運に左右されます」
「続いてマンドラゴラの根ですが、
マンドラゴラは敵を認識すると
奇声をあげて冒険者を足止めします。
これを喰らうと普通の人間では
身動きがとれなくなりますので
狩りにはかなりの危険がつきまといます」
「よって、今回の狙いはもうひとつ、
森の蜂が集める蜂蜜です。
これだけこの森の中で難易度が低いので
最低限この蜂蜜を確保して帰還しましょう」
ターゲットの確認も完了。
「アヤとハクがきっと何とかしてくれますわ〜♪」
「アハハ」
森を進むと――
「見えました。あの一際大きい大樹が神木です」
蜂の巣を探して手分けをする一行。
「出番だわんっ!」
鼻の効くハクがあっという間に
蜂蜜たっぷりの蜂の巣を発見。
「ハクちゃんさすがです!」
ハクのおかげで簡単に蜂蜜を確保した一行。
アヤメがレオに確認をする
「レオ殿。ところで蜂というのは一般的には
人の指程度の大きさという認識で
合っていますか?」
「……?そうですね昆虫なので」
「では、あれはなんですか?」
アヤメが指さした空中を飛ぶその蜂の群れは
一匹一匹が人の拳ほどの大きさがあり、
それが何百匹と重なっているため
神木を超える巨大な塊となり
こちらを凝視していた。
「……」
「……」
「なるほど。虫ではなくあれは
蜂の魔物【キラービー】ですね。
どおりで蜂蜜だけ難易度が低いのは
不思議でしたが、なるほど、あれは……
めちゃくちゃヤバいです!!!」
逃げろー!!!!
一目散に逃げ出すチームオズ。
「ムギ様をお願いします!
わたしとハクで食い止めます!!」
「ぎゃぁぁぁあ!!」
ツムギを護るように走るチームオズ。
「アオオォーン!!」
ハクが威嚇して引きつける。
一匹一匹は魔物といえどそこまでの脅威ではない。
しかし、この数は……!!
別名軍隊蜂と呼ばれるこのキラービーの
恐ろしさは群れをなして巨象をも打ち倒す
この圧倒的な数の暴力。
針には麻痺を起こす猛毒。
一度刺されれば普通の人間では
痙攣を起こしそのまま果てるのは時間の問題。
――普通の人間であれば――
避難したチームオズとツムギは
遠目からアヤメとハクの様子を確認する。
毛深いハクには針を刺すのが届きにくいようで
ハクはバッタバッタとキラービーをなぎ倒していく。
一方、アヤメは為す術なくキラービーの針を
これでもかというほど刺されてしまっているが……
「黒鉄流剣術【桜花爛漫】!」
いくら刺されても一歩も引かないアヤメは
その場で恐ろしい速度の乱切りを発し
同じくキラービーをなぎ倒し続けている。
「ええ?……ええ!!?」
口が開いたままのレオは
その悪鬼のごとく
刀を振り続ける侍女から目を離せずにいた。
「……アヤさん……刺されてますよね?」
「うふふ♪アヤは人より少し頑丈なのですわ♪」
「……ええ〜?が、頑丈……?」
半数以上は倒したように見えるが
森の奥からまだ蜂の群れが何匹も
追加で現れ続けてくる。
「……キリがありませんね?ハク!群れには必ず
BOSSがいます!見つけてください!」
「わかったわん!」
キラービーの群れもいくら刺しても
まったく引かないこの謎の人間に
ついに動揺を始めたようだ。
何匹かが恐れをなして撤退していく。
その中の数匹が
ツムギ達への方へ向かってくる。
チームオズはムギの前に立つ!
「ムギさんをまもれ!!」
しかし、いとも容易くキラービーは
チームオズをするりとかわし、
ツムギの元へ――
「あらあら〜♪大きな蜂さん♪」
「しまったぁ!!ムギさん!危ない!」
ツムギは蜂の一匹を片手でガッチリ捕まえると
ヨシヨシを始めてしまった。
「可愛い〜♡
この蜂ちゃんお持ち帰りしていいかしら〜?」
「ええええ!!??」
「ああ。だから言いましたのに……
ムギ様を蜂に近づけないようにと……」
「ええ!?そっち!?いやいや魔物魔物!!」
「ムギ様は動物だけでは飽き足らず……
カブトムシやクワガタとか昆虫も……
大好きなのでございます……」
ほぼキラービーの群れを倒し終わった
アヤとハクはその中でも一際大きい
女王蜂を捕獲してツムギの元へ。
「ムギ様。女王蜂を捕獲しました」
「きゃわわ〜♡蜂ちゃんデカ可愛い〜♪」
「ど、どういうことですか!?」
驚愕の眼差しでツムギ一行を見るオズメンバー。
「ええ。ムギ様は昆虫にも名前を付けて
すぐ飼おうとしますので……
今回も言い出すだろうと」
「この一番大きい子だけ!
一匹だけ!
ねぇ!?
いいですわよね?アヤ!?」
「はいはい……どうぞムギ様。
どうせダメと言っても聞かないでしょう」
「やったわ〜♪」
「はぁ……あなたたち本当に何者ですか……」
オズメンバーが呆れているのを尻目に
女王蜂に名前を付けたツムギ。
「六花です。あなたの名前はリッカですよ〜♪」
――カッ――
名付けた瞬間、その女王蜂は光り輝き
みるみるうちに手のひらサイズの
大きな蜂のお尻を持った
小人へと擬人化したのです。
「もう!なんなのその人間!
いくら刺しても全然効かないじゃない!
最悪なんだけど〜!!」
「えええ〜〜!!??」
「女の子になったぁぁぁぁ!!!」
すでにアヤメとハクに屈していた
女王蜂のリッカは
そのままとても可愛いらしい
女王蜂の小人に
擬人化してしまいましたとさ――




