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46話 産業革命


「おい!アン!

お前は倉庫に入るなって

言ってるだろ!?」


ホビーと名乗るドワーフに

追い出されてしまったツムギとアン。


「うふふ〜♪

では仕方ないのでアンちゃんは

わたくしと一緒にいましょうね〜」


アンを掴んで離さないツムギ。

「うひひ……苦しい」


アンを抱きしめチュッチュしているツムギは

お持ち帰りする気満々であり

なんとも危険なフラグがビンビンに立っています。


倉庫内ではノゾミとアヤメ、ボタン、カエデが

ドワーフのホビーと交渉中。


孤児院の面倒を見ていたメンバーが

交渉に参加する形になったようです。


「孤児院の聖女を紹介するよ〜

今となってはアラプト王が唯一

言うことを聞くのが聖女テレサだからね♪

あの聖女の愛は本物だよ。

間違った判断はまずしない」


人間側の窓口は孤児院の管理者のテレサ。

孤児院の敷地内で石油が取れてますからね。


あまり上手く儲けてはくれないかもですが

きっとテレサに任せれば大丈夫だよね。


「アンちゃんアレはなんですの〜」


「うひひ……アレは自動車と呼んでます。

石油で走るクルマです……」


「石油が燃料なのですね〜?」


「うひひ……蒸気機関車は石炭を燃やして

その蒸気の高圧力で動きます。

これは石油を燃やしてエネルギーにするのです」


「ほえー!」


「……うひひ。他にも火をつけたり

こんな透明の容器を作ったり

色んなものに使えるのです……」


「石油ってすごいんですね〜♪」


「これはほんとに地上に技術を持っていけば

産業に革命が起こりそうよね……」


石油による技術、ドワーフの産業は

本当に素晴らしいものでした。


「うひひ……」


「あれ!?」


「リッカちゃんどうしたのですか〜?」


「地上で、この地下への入口を

見張ってたうちの子がいなくなってる!」


「あらあら〜?」


「誰か侵入者が降りて来るかもしんない!」


「ふむ。では妾が見てこよう」


ヒスイが一人で来た道を戻り侵入者の確認へ向かう。


「ヒスイよろしくね〜」


「……ふう。それにしても

地下帝国は暑いですわね〜」


「うひひ……地上と比べると高温多湿高気圧です。

普通の人間は体調不良を起こして倒れますから

この地下には人間は基本来れないです……」


「暑くて息がしんどいわん……」


「獣人は暑いのは苦手にゃぁ」


「ウララもなんだか熱っぽいですぅぅ☆」


「……あらあら〜あまり

ここには長居はできませんね〜?」


「……?でもムギは平気そうね?」


「あらあら〜?」







「ホビー、じゃぁあとはよろしくね!」


「わかりました土の精霊様〜

近いうちに孤児院へは私が向かいましょう〜」


「終わりましたのね?」


「うん。あとはホビーとテレサに任せよう」


アンから離れて倉庫で交渉していたメンバーは

問題なし。交渉もうまくいきました。


しかし、



不幸を呼ぶアンのそばに居たメンバーは……


すでに不幸の連鎖が起き始めていました。






ひとつめのアンラック。


侵入者を許したこと。


ふたつめのアンラック。


ツムギ一行の最強の龍神を

一人で行かせたこと。


みっつめのアンラック。


地下帝国の環境に対応できない仲間が

体調不良を起こし始めたこと。


そうです。


すべて


不運を呼ぶ精霊の


ダメな方の運の結果なのです――







地上まで戻ってきたヒスイ。


「誰もおらんのう?」


戻る道中も地上にも侵入者らしき人は見当たらず。


「キラービーの姿もない……」


よっつめのアンラック。


ここで急に突風が吹く。


ビュウウウ――


「む?」


突風による砂塵でなんと

地下帝国への入口が塞がってしまい

わからなくなってしまった!


「お、しまった!?

入口が砂で埋もれてしもうたぞ?

……ふむ。

まあいいか。

どうせみんなすぐ戻ってくるじゃろ。

妾は孤児院に戻ってお茶でも貰って待っておくか。

正直あの地下は暑くてかなわん……。

おーい聖女〜お茶をくれ〜」


……ツムギ一行最強の龍神が離脱!






こちら地下に侵入した八雷神とジョーカー。


黒雷神のスキル【漆黒】により

全員に漆黒の闇を纏わせ姿を消すことに成功。


すれ違うヒスイをやり過ごしたのです……!


「……マジかあれドラゴンキラーじゃねえか」


「まさか四女一行と同行してるとはビビったぜ」


「そんなヤバいのか?ドラゴンキラーとやらは」


「ああ。今【鑑定】もしたが、どうやらあいつ

ドラゴンを食って竜人化してやがる。

ドラゴンキラーの名はダテじゃないってことだ。

まともにやって勝ち目はないぞ」


「竜人か……やってみたかったけどな」


「やめとけ」


「しかしこの暑さは……」


「若雷神たのむぞ」


「おう」


若雷神のスキル【凍結】

凍てつく息を吐き出すことが出来、

対象を凍らせることができる。

この高温の地下においては

普通の人間は体調不良になるところ、

若雷神のおかげで

八雷神組は涼しい凍結を服に纏わせて軽やかに

行動が出来ている。


「俺の出番は〜?」


「火雷神お前のはあとにしろよ」


火雷神のスキル【業火】。

若雷神とは対称的に口から炎を吐き出す。


この二人の炎と氷に雷を合わせた攻撃は

八雷神最強と呼ばれているのです……。


そしてもうひとり。


「ジョーカーと黒雷神は控えてな。

鑑定を使って情報、作戦の指示を出してくれ。

戦闘は俺ら三人で行く」


析雷神のスキル【雷神剣】。

雷を物理的に手に持ち剣にしてしまう技。

八雷神最強の剣士なのです。



さぁ、強敵の侵入を許したツムギ一行。


鑑定スキルを持つジョーカーが頭脳となり


漆黒の闇に隠れ襲いかかる……!


高温多湿高気圧にへばり出すツムギ一行。


ヒスイは一人地上へ出てしまい


アンの不運も次々とふりかかる!




これは



かなりの



大ピンチですよツムギ……!!











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