47話 強襲
「うひひ……アンは暗黒のアン。
暗いという意味のアンです」
「暗カワイイ〜♪」
「暗カワて何よ?初めて聞いたわ」
「マスターハ可愛イケレバ何デモイイノデス」
「暗くても明るくてもアンちゃんはアンちゃん。
可愛いのですわ〜♪」
「うひひ……変な人間……アンはいつも
みんなから近くに来るなと言われるのよ……」
「え〜こんな可愛いのに〜?
気にするのでしたら……
ではわたくしがお名前を授けますわ〜♪」
「うひひ……?名前?」
「暗くてアンなのであれば
明るい子は【メイ】ちゃんですね
明るいという字で明ちゃんです〜♪」
「うひひ……あたいが……明るい……?
ほんと変な人間ね……」
「ヤバい……ムギが名付けしだしてる……
貧乏神に取り憑かれる気満々じゃない……」
「リッカ……今更何を?
我が主様は今までも散々トラブルを
起こしてきたでございましょう?」
「アハハ♪そういえばそうね!
散々尻拭いしてきたわね!」
「うふふ〜♪
リッカちゃんの蜂のお尻も拭いますね〜
可愛いですわ〜♪」
なでなで……
「んぎゃぁぁ!お尻をなでるなぁあ!?」
「クスクス」
「ノゾミちゃんたちは何を?」
「ドワーフの技術を聞いてますね」
ノゾミのゴレダムに石油を使った武器を
装着する話をしている。
気化爆弾――
石油を気化させて火をつけると爆発する爆弾。
火炎放射――
同じく気化させたガスと呼ばれるものに
火をつけると炎を噴射できる
「ほえー!ロボに武器が……おおお」
ツムギはまた妄想を膨らませている。
しかし、
この話を盗み聞きしているものが……
「石油を使った武器だと……?
おいおい、本当にこれは
とんでもない儲け話になるぞ……?
ひとつの国を、戦争で勝たせるレベルの話だぞ」
「良かったじゃねえかジョーカー
俺らに付いてきて正解だったな?」
「……ああ。ドワーフを何人か捕まえよう。
黒雷神はドワーフの拉致を担当してくれ。
石油武器とやらを地上で作らせる。
あの一行は全員俺の鑑定で弱点を暴いてやる。
析雷神、火雷神、若雷神の
三人で総攻撃をしかけるぞ」
「よし……いくぞ!」
ついに八雷神&ジョーカーが動き出す!
「ホビーさん〜お手洗い貸してくださいませ〜」
「ええ。どうぞ。
……わぁ!アンまで入ってくんなぁ!?」
ツムギとアンが倉庫に入ったちょうどその後――
黒い影の中から八雷神が飛び出す!
「雷炎波!」
ピシャ!ゴゴゴ!
「うわぁぁあ!!?」
「なに!?」
「何者にゃ!?気配がなかったにゃ!?」
ドゴゴゴ……!!
一気に地下帝国は炎に包まれる!
「ほらぁ!貧乏クジ引いてるじゃないのよ〜!」
「八雷神!?くっ!?」
「何かのスキルで隠れてるにゃ!気配がないにゃ!」
「ヒスイが見に行ったはずなのに!?」
ドゴゴゴ!!
「うわあぁぁあ!!」
巻き込まれたドワーフが多数……!
「……これはまずい!
カエデは回復にまわってくれ!
ボタンとノゾミはムギ様を!
ハク!マオマオ!前へ!」
「アヤ様!かしこまりました!」
「了解でありんす〜」
「あわわ!?ムギちゃんはボクが護る〜!」
「アオォォーン!」
「チャイ拳壁!!」
(あの猫の獣人はチャイの武術家だが火に弱い!
炎で炙れば対応できない。
犬の方は雷獣。雷が効かないが氷に弱い、
足元を凍らせて動けなくしろ。
あの剣士が鬼の者だ。
妙な妖刀を持っているが雷神剣は防げない!
獣人二匹を抑えたら次は緑髪の魔法使いだ。
アレは樹の魔物トレントだ。回復魔法が得意。
火と氷と雷同時打ちで対応不可。
女のガキはただの子供だ。無視しろ)
ジョーカーの鑑定スキルにより
ツムギ一行の能力はすべてつつぬけに!
「雷炎波!」
炎を纏った雷がマオマオを襲う!
ドドドド!
「にゃぁぁあ!!」
炎に包まれるマオマオ!
「雷凍結!」
パキパキパキ……!!
「わんっ!?」
ハクの足元は凍りついてしまい
ハクは身動きが出来なくなる!
「鬼の女ぁぁぁ!!」
「八雷神!!」
キキイイン!!
「雷神剣!」
ピシャァァ!!
「ぎゃぁぁっ!」
「チドリ!?」
アヤメには雷は効かないがチドリは
モロに受けてしまう!
「お前だなぁ、ヨミ様をやったのはぁぁ!?」
「……く!こいつら狙いは仇討ちか!
もはやムギ様狙いなわけでもなく、
わたし達全員を殺りに来ている……!」
「再生なんかさせねえぞ鬼女!
消し炭にしてやる!」
ピシャァァ!!
「くっ!」
既に初手を打たれ
マオマオとハクは身動きできず
火雷神と若雷神はカエデの元へ!
「防御魔法リフレクト!」
カエデの前にバリアが張られるが……!
「全部止めれるものなら止めてみろ!」
「雷凍結!」
「雷炎波!」
炎と氷と雷の3連攻撃!
ズドドドド!!
「これは……!止めきれません……!」
ドゴゴゴ!!
「……ぁあっ!」
吹き飛ばされるカエデ!
あっというまにハク、マオマオ、
カエデ、チドリがやられてしまった!
「……初手が的確すぎる……!?」
チドリとは別の刀を抜いたアヤメ。
「雷神剣!」
「黒鉄流剣術!桜花爛漫!」
キキキィィン!!
バリバリバリ!!
「鬼は雷がきかねぇか……
いいぜ、直接粉々に切り刻んでやる……!」
「……く!」
アヤメも押されてしまっている!
「あたしあの雷無理なのよ〜!
ムギの所へ行くわ!なんとかして!」
「わかりました〜☆」
ウーラーラー♪
「トゥインクル☆トゥインクル☆ウララララ〜♪」
「……は?なんだこいつ!?」
(!?
……ただの子供だったのに!?
変身した!?
そいつ魔法使いだ!
気をつけろ!)
「トゥインクル〜☆マジカル〜☆メテオ〜☆」
ドゴォォォン!!
「うおお!?」
「ぎゃぁぁぁ!」
火雷神と若雷神を吹き飛ばしたウララちゃん!
「悪い雷様はお仕置きですよっ☆にぱー♪」
ウララちゃんの一撃でなんとか
初手を耐えたツムギ一行……!
しかし
ジョーカーの鑑定スキルにより
弱点を突かれる戦いは
ツムギ一行を窮地に追い込む!
リッカの声が響く……
「ムギ〜!!」
「ほえ〜?なんか外が騒がしいです〜?」
「うひひ……トイレの中にまで
連れてこられてますタスケテ……」
「あらやだ?うふふ〜♪」
ツムギ〜!
早くお手洗いから出てきて〜……!




