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35話 共存の形




ドラゴン退治ツアー軍団は

アマゾネスの村へと全員無事に帰還しました。


「すまんの、ドラゴンには逃げられてしまった」


「スイさんに恐れをなして

ドラゴンは逃げたのですね!

さすがスイさん!最強っす!」


ツアー軍団はワイバーンの奇襲をうけ

みんなやられてしまったが

後からかけつけたツムギ一行とスイの力により

ドラゴンを撃破。

しかし残念ながらドラゴンはその場から逃げ出し

アマゾネスから遠く離れた地へと

飛んで逃げてしまった――


ということに……




ちなみにワイバーンは竜の眷属。

あれも仕込みであったのです。


冒険者軍団には適当にお宝だけ分け与え、

納得させて帰らせることとなった。


「最初に宣言した通り

妾はこれにて冒険者を引退する。

余生は【ヒスイ】と名を変えて

好きに生きることとする。

冒険者たちよ。世話になったな」


「うう……!

ぜひ冒険者の今後の育成にお力を

貸してくださることを期待しております……!」


「ああ。前向きに検討しよう。

しばらくはのんびりすることにする」


冒険者たちは先に帰還となった。





そして――


「天女ムギよ。よくぞ戻られた。

冒険者が騒がしかったようだが無事で何よりだ。

して、龍神様には会えたのか?」


「はい〜龍神様とお会いして

こちらへお連れ致しました〜♪」


「……そうかそうか……は!?」


「我が名はコハクじゃ。

龍神(竜人)として顕現してやったぞ。

これまでの妾への献身な行為を評価し

アマゾネスの者には全員加護を与えてやろう」


「う、うわぁぁぁ!?龍神様ぁぁあ!?」


その神秘的なお姿のコハクを見て

アマゾネス部族は王子筆頭に

あっという間にコハクを龍神様と認識し

全員ひれ伏しました。


「妾は人間と共に住むことにしたぞ。

お前らで妾の住処を用意せよ」


「は!はい!龍神様!かしこまりました!!」


「て、天女ムギよ!?これは一体!?」


「あらあら〜龍神様が女の子でしたので

結婚は出来ませんでしたわ〜?

なので直接お連れしたのでございます〜」


「え、え、ええ!?」


「なので、王子様、ご結婚の話は白紙に。

かわりといってはなんですが〜

そのコハクちゃんを貰ってあげてくださいね〜♪」


「へ?ええ!?」


「アマゾネスの王子よ。

妾は人間との共存を望む。

よって、まずは!

人間との子を授かるのを第一とする!

王子、お前は妾の伴侶となれ

妾は嫉妬深いのじゃ、お前?

ムギに浮気をするなよ?」


「ええええ!!??

龍神様と、けけけ結婚〜!?」


ひっくり返って足がピーンとなっている王子に対し

ツムギ一行は優しくほほ笑みかけ

コハクと、目を合わす。


新しく竜人となったコハク。


母の意志を受け継いで


人間との共存を決めたが、


彼女の行動は母のそれとは違う選択でした。


武功により名を上げ

世界中に影響を及ぼした母。


娘は人間との間に子をつくる……


そういう共存の道を選んだのだ。



また、別の竜に出会い、


子孫を残せる保証がない。


そこで、コハクが出した答えが、


アマゾネスとの共存だったわけです――



アマゾネスは

龍神様を崇める部族国家から

龍神様自身が国を収める国家へと

成り代わったのでございました。



「天女ムギよ!?

お主は一体何者なのだ……?

まさか龍神様本人を連れて戻るなど……

やはり余の目に間違いはなかったのだ……!」


「ふふふ♪

ただの動物好きの異国の娘でございますよ〜♪」


ツムギはへらへらと笑い

アマゾネスを後にします。




「ムギ様、つぎはどちらの国へ行きましょうか」


「ふふふ〜♪

まだまだ行きたい国がたくさんありますわ〜♪」


「どこまででもお供致しましょう」


「アヤ。頼りにしていますわ〜それと、

ヒスイもどうぞよろしくですわ〜♪」


「妾の死に様を邪魔した責任は

取ってもらうからな?

死に損ねた妾の世話は任せたぞ。


娘……いや、


我が主様よ」




新たに【龍神ヒスイ】を仲間に入れたツムギ一行。


最強生物を仲間に入れたツムギでしたが……


まだまだ満足することはなく、


またいつもの調子で


次の国へと旅立つのでした――










密林ジャングルの国アマゾネス。


この国には


龍神様をこの世に顕現させたと言われる


天女伝説があるのだとか……


龍神様が女王として


国を統べるこのアマゾネスは


世界最大のジャングルを擁する


アマゾネス帝国として末永く君臨いたします。





しかし


残念ながら


そのお噺しは





――また別のお伽噺なのでございます――












読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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