■■市教育委員会 課長 太田氏へのインタビューの音声データ2
前回に引き続き
太田:太 関口:関 矢島:矢 と表記
太
それにまだ捜査中ってこともあって資料だって警察に提供するかもしれんしな。
関
捜査ってあの中学校の廃墟で見つかったっていう死体のことか?なにかわかったことは?
太
何も…というより私たちにいちいち捜査状況を教えてくれないさ。ただ、まぁそうだな。一つ言えるとすれば…まだ、その死体が誰かわかっていないということくらいだな。矢島さん。あんたも現地に行ったんならまだ警察がうろついてたろ?
矢
はい。少し見ただけですが、まだ現場にいましたね。校門のところもテープが貼られてて入れないようにされてましたし。
太
そういうことだ。
関
見つかった経緯…教えてくれないか?
(カップを掴む音)
太
…ああ。いいよ。それくらいならまぁ…。
さっき話した山路と田野島建設の本山というのが中心に動いてたんだよ。ただ、その新聞騒動で田野島建設に問い合わせてみたら本山は休職中で後任を探しているところだった。
それで決まった後任が現場を見に行ったらその死体があったってわけだよ。
矢
それは…かなり驚いたでしょうね。
太
そりゃあそうだ。なんたって燃やされて炭みたいに真っ黒な男が会議室の椅子に座ってたみたいだからな。話だけ聞いたらそれこそまるで学校の怪談だよ。
関
その本山ってやつはまだ休職中なのか?
太
みたいだな。俺達も探しているんだが家には居なかったし…。本当にどこへ行っちまったんだ。
矢
ということはその方の親族は警察に捜索願とか出してる可能性も。
太
そうだと思うよ。ただ、自宅に戻った様子はないし。俺もここからは離れられないからな。
関
まぁ、お前も今は大変な時期だろうからな。落ち着いたらまた呑みに行こうぜ。
太
そうだな。またあの頃みたいに馬鹿騒ぎしたいもんだ。
矢
すいません。
私からも質問してもよろしいでしょうか?
太
ああ、構わないよ。
矢
ありがとうございます。
お姉さん…太田朋子さんはどういった方だったんですか?どうしてこの企画を考えたのか教えてもらいたいんです。
太
どういう…か…
そうだな。少し昔話をするけどいいかな?
矢
お願いします。
太
当時、姉さんは新聞部の部長としてかなり熱心になっていたよ。ただ、周りはそれについてこれなかったから次々と部員は辞めていった。そういう人だったよ。熱くなると周りが見えなくなってその上、一生懸命にやれば周りもついてくるって信じるようなね。
でも周りはそうじゃない。俺も弟ながらに姉さんが可哀想だとは思ったけどな。
そして姉さんは新聞部を盛り上げる為にその企画を考えて実行に移した…。でもな、うちの学校に七不思議なんてなかった。たしかに噂みたいなのはあったよ?
でもそれも例えば夜中の学校に幽霊が出る。とかそんな簡単なもんだ。
つまり…姉さんはでっち上げたんだよ。
残ってた部員は姉さんを止めようとした…でもやめなかった。
姉さんは幼馴染の男の子に頼み込んだ。その子は作り話の上手い子でね。そしてそれを記事にしたらすごく評判になったんだ。だからなおさら姉さんは止まらなかった。そして残っていた部員も嫌気が差して辞めていったよ。
そして不思議なことに次の日、私も知っていると別の子が言ってきたんだ。そして話を聞いたらそのままじゃ記事に出来ないと言って今度は捻じ曲げた。そうやってできたのがそこに書いてある七不思議。今では承認欲求っていうのかな?姉さんはそれに取り憑かれたんだよ。




