第24話
「お、お婆ちゃん!!!」
センブリお婆ちゃんを心配する叫びと共に、この家の扉が勢いよく開かれた
「おぉ、ナツメか。そんなに慌ててどうした?」
開かれた扉から入ってきたのは赤茶色の長い髪を後ろで結んでいる小さな女の子だった
「どうした、じゃないよ!!お婆ちゃんが冒険者に恐喝されているって聞いて、慌てて帰ってきたんだよ!!」
「心配かけたようじゃのう。あたしゃあ、無事さ。このローズ殿に助けてもらってねぇ」
ナツメと呼ばれた女の子はセンブリお婆ちゃんから私へと視線を移した
「貴方がお婆ちゃんを助けてくれた方なんですね!はじめまして、わたしの名前はナツメと言います!センブリお婆ちゃんはわたしのお婆ちゃんで、薬師としての師匠なんです!!」
「私はローズ、これからよろしくね、ナツメちゃん」
「よろしくです!」
「そうだ、ナツメにも言っておかないとね。ナツメ、これからは薬草の採取を冒険者ギルドに依頼しないで、ローズ殿に頼もうと思っておる」
「そうなの?」
「うむ。ローズ殿は先程、冒険者になったばかりの新人ではあるが、生まれ故郷の村で、あたしの様な婆さんから薬草に関しての知識を教えてもらったようなんじゃ」
「お婆ちゃんに似たお婆ちゃんに教えてもらっているなら、安心だね!でも、報酬はどうするの?」
「報酬は、ここでの買い物はすべて無償で渡すといったものにする」
「無償!?お婆ちゃん、珍しく気前がいいね?」
「流石のあたしでも、生命の恩人には気前が良くなるってもんさね」
「そう言うものなんだね」
「そういう訳で、ローズ殿、これからよろしくお願い致します」
「お願いします」
センブリお婆ちゃんとナツメちゃんは二人同時にこちらへ振り向くと、床に指をついて、頭を下げる
「では早速じゃが、"エナジーリーフ"が底をつきそうでな?"エナジーリーフ"を5株ほど採集してきてほしいんじゃ」
"エナジーリーフ"は回復ポーションの調合に必要な薬草の一つ。
日当たりのいい草原に多く生えているため、採集は難しくない
「良いんだけど、別の依頼を受けちゃっているのよ。いつまで持ってきて欲しいとかはあるかしら?」
明日の朝には、初依頼の鉱石の荷物持ちが待っている
「それなら大丈夫じゃよ。あたしゃあの依頼は基本、遅くても大丈夫。依頼が終わってからでも良いし、依頼の最中に採集するのもよし。そこはローズ殿にお任せするよ」
「わかったわ。ただ、なるべく早く採集してきてあげるわ」
乾燥させた"エナジーリーフ"が入っている木箱を見た感じ、あと六日か七日で完全に無くなるだろう
「頼むぞい」




