第21話:路地裏
「その場所なのですが、ここから近いです」
「あら、そうなの?」
「はい。ここから出て、右へ行きますと、路地裏に通じる狭い道が見えてきます。そこから路地裏へ入ると、壺や皿を売っている怪しい店が出てきますので、そこを更に右折しますと、薬草の凄い匂いがして参ります。そこにポーションを売っている店がございます」
地図に指を差しながら、わかりやすく説明してくれたイスハークさんのおかげで、何とか店の位置を把握することができた
「把握できたわ。じゃあ、早速、そこへ行ってみようかしら」
「かしこまりました。ローズ様、改めて、山賊から私と商品を救って頂き、誠にありがとうございます。この御恩、絶対に忘れません」
椅子から立ち上がった私に手を差し出すイスハークさんのその手を私は握り返す
「何から何までありがとう、イスハークさん」
握り返した手を離し、退店した私は、イスハークさんに別れを告げ、教えられた通り、店を出て右に曲がる。
通りを少し歩いていると、イスハークさんの言う通り路地裏へ入る狭い道が姿を現す
「この路地裏ね?グロリアさんからは路地裏には入らないようにって言われているけど、仕方がないわよね?」
酔っぱらい冒険者の復讐を心配した冒険者ギルドの受付嬢のグロリアさんからの注意を思い出しながら、恐る恐る路地裏を進むと、目印の壺や皿を売っている怪しい店が現れ、そこを右折する
「あら、何かしら?喧嘩?」
路地裏の狭い道の先に四人組の男達が誰かに怒鳴っているのを発見した。
そして、よくよく観察していると、怒鳴っている四人組の中に、冒険者ギルドで私に絡んできた酔っぱらい冒険者二人の姿があった
「おい、糞ババア!!さっさとポーションを寄越せ!!」
「俺様たちが誰だかわかってんのか!!そんな俺様たちがポーションを貰ってあげようって言ってんだ!!無料で寄越せ!!!」
怒鳴っている四人組の言葉が聞こえるが、どうやら恐喝しているようだ
「まったく、本当に治安が悪いわね」
私は四人組の男共の背後へゆっくりと身を屈めながら忍び寄り、リーダーであろう男の首を自身の前腕と二の腕で締め上げる
「がっ・・・」
「ちょっと、貴方たち、また会ったわね?」
私はリーダーらしき男の首を絞め上げながら、酔っぱらい冒険者二人へ話しかける
「て、てめえはあの時の!!」
「言ったわよね?二度目はないって」
私の太い両腕で首を絞められている男は最初は暴れていたが、徐々に力強さがなくなっていく。
そして、数秒としないうちに、泡を吹きながら白目となり、とうとう動かなくなってしまった




