第20話:ポーションの販売店
「大変、お待たせ致しました。こちらがエリドゥの地図でございます」
地図を取りに席を外していたイスハークさんが戻り、テーブルへ地図を広がる
「こう見ると、やっぱりエリドゥの街って大きいのね?」
「これでも小さい方ですよ。イシュール王国の首都である王都イシュタリアはエリドゥの約二倍の面積を有しておりますので」
「二倍!?凄い広いわね!絶対に迷いそうだわ」
「確かに、あそこは迷いやすい。ですが、やはり商人としては王都の貴族地区に出店したいですな。商人界隈では、王都イシュタリアの貴族地区に出店することが目標である方が多い。現に私もその目標を持つ商人の一人なのです」
「貴族地区?名前からして、お貴族様が住んでいる地区なのかしら?」
「ええ。貴族地区には数多くの富裕層の方々が住んでおり、貴族地区に出店している店はどこも一流の高級店なのです」
「そんな場所もあるなんて、王都イシュタリアって凄い都市なのね?私もそこに住んでみたいわ」
「確か、貴族地区にはA級冒険者以上が住むことが出来たはずです」
「やっぱり決まっているのね?でもA級かぁ、私もなれるかしら・・・」
「ローズ様ならなれますよ!ですが、まずは装備を整えないと何も始まりませんな」
「そうだった、装備屋の場所を聞いていたのにいつのまにか話が脱線していたわ」
「では改めて、装備屋の位置なのですが、地図をご覧ください。この場所が我が店の位置でございます」
イスハークさんが地図を差し示した場所を確認する
「この場所は東地区にございまして、我らが通った城門が南城門となります。ローズ様がお探ししている装備屋はローズ様が冒険者ギルドへ行く際に通った冒険者ギルドの建物がある大通り沿いにございます。店の名前は装備屋"鉄鉱の湖"、エリドゥで一番栄えている装備屋でございます」
「"鉄鉱の湖"ね?位置は把握したわ。どうせなら、ポーションを売っている店も教えてほしいのだけど」
「ポーションですね?ポーションを売っているとしたら、あそこが、いやでも、あそこは・・・」
ポーションを売っている店を尋ねた途端、イスハークさんがブツブツと独り言を言い始めた
「イスハークさん?」
「あっ!も、申し訳ございません」
「いったいどうしたのよ?」
「それが良質なポーションを売っている店はあるのですが、そこの店主に難がありまして・・・」
「気難しいってこと?」
「気難しいと言いますか、怪しいといいますか、一部界隈では魔女と呼ばれている女性が店主をしております。薬草の調合やポーション製薬の腕は超一流なのです」
「うふふ、是非会ってみたいわ」
私が住んでいた村にも、気難しくて、凄く怪しいお婆さんがいたのを思い出し、なんだか会ってみたい気持ちとなった
「左様ですか、ただ、あそこはギルドに加盟はしていないので、そこだけは注意してください」
「わかったわ。店の名前は何ていうの?」
「それが店の名前がわからないのです。看板もありませんし、店というより、趣味で製薬している物を売っているだけの店なので・・・」
「承知したわ。場所だけ教えてもらえれば、後はどうにか自分で探すわ」
「かしこまりました。では、場所だけお教え致します」




