第15話:初依頼受注
「個室で、湯浴みができる場所となりますと、ギルド特典で割引になったとしても、少々値段が高くなってしまいますが、よろしいでしょうか?」
「一応、山賊を捕縛した際の捕縛金があるから大丈夫だと思うけど、いくらぐらい?」
「一泊銀貨15枚となります」
「銀貨15枚!?」
山賊を捕縛した際に貰った捕縛金は残金銀貨40枚、飲食代を含めるとなると、圧倒的に足りない
「・・・湯浴みは諦めるわ」
「かしこまりました。では少しグレードを下げた宿屋を紹介しますと、銀貨8枚の宿屋がございます。名前は宿屋"渡鳥の止まり木"でございます」
「あの、Fランクの依頼って、達成したらどのくらいの報酬が貰えるの?それを考えて、宿を決めるわ」
「懸命な判断です。現状、残っているFランクの依頼の報酬は銅貨がほぼですね」
銅貨を10枚集めれば銀貨1枚と両替できるが、少し不安が残る
「ほぼ、ということは銀貨が貰える依頼があるのかしら?」
「一つございます」
「内容は?」
「荷物持ちです。魔物があまり出没しない鉱山へ依頼主と同行し、採掘した鉱石を持ち帰るといった依頼内容でございます」
「あら?荷物持ちは得意だわ」
私はグロリアさんへ自身の育て上げた筋肉を見せつける
「依頼報酬は銀貨3枚とFランクの依頼にしては高い報酬ですが、受けられますか?」
「どうしましょう。この後、イスハークさんのお店へ行かないといけないのよ」
「そうでしたか。ですが、大丈夫かと。この依頼は明日の朝に待ち合わせとなりますので、イスハークさんのお店へ行っても問題はありません」
「そうなのね!なら、その依頼、私が受けるわ。確か、あそこの掲示板から依頼書を持ってくれば良いのよね?」
「ご存知でしたか。ローズ様の仰る通り、依頼書をギルドカウンターへ持って来て頂いてから、依頼が受けられるといったシステムとなっております」
私はギルドカウンターの横の壁に設置されている掲示板からFランク依頼書"鉱石運び"を剥がし、グロリアさんへ手渡す
「ありがとうございます。では、依頼を受理いたします。初依頼、頑張ってください、ローズ様」
「ありがとう。ところで、ギルドカードの説明は終わりと見て良いのかしら?」
「はい。教えようと思っていた掲示板のこともご存知ですし、素材買取カウンターとポーション販売カウンターについてもご存知でしょう?」
「ええ、テッカイさんに教えてもらったわ」
グロリアさんへ話しかける前にテッカイさんから一通りの説明は受けている
「やはりテッカイさんでしたか。ならば、これにて説明は終了となります。良いですか、ローズ様。覚えておいてください。冒険者は逃げて良いのです。もし敵わない敵に出会したら、逃げてください。そして、生きてください」
「ええ、わかったわ。ありがとう、グロリアさん」
「これから頑張ってください、ローズ様」
「忘れてた。ごめんなさい、宿屋"渡鳥の止まり木"ってどこにあるのかしら?」
「も、申し訳ございません!私も忘れておりました!!」




