22.会議 SIDE辺境伯
「という事だ。」
集まったタフ辺境伯とストロング辺境伯の両名に説明をし終える。
「はぁ、クソめんどい事しやがるなその上位存在様はよぉ。
しかもそれ教会も出てきかねんぞ。」
「はぁ、忘れていた。
教会か、随分と昔に政治とは分けられたが今回の件には出張って来かねんな。
こちらとしては教会が勝手して勝手に消える分には構わんが、上位存在が貴族と教会の差を理解してくれるかどうか。
変に期待しないほうがいいか。」
「あぁ、私達のやる事はあくまでここで魔物共の侵攻を防ぐことだ。
王家への報告や対応は我々の職務の範囲内かもしれないが、教会の対応と説得はは王都のお偉いさんに任せたら良い。」
「まぁそれもそうだな。
なぁ、その上位存在がこちらの事を知っていたということは、こちらから教会とは無関係だと言えばどうにかならねぇか?」
「試すだけ試してみればいいのではないか?
まぁ試すだけなら損はないだろう、向こうが認識していなかった場合の準備やらなんやらは必要となるが。」
「なるほどな、まぁ試してみるか。
しばらくしたら王都に向かわねばならんから早めにやろう。」
「そうだな。
あとは上位存在の思惑がなんなのかも考えねぇとな。」
「あぁ仙桃か、正直上位存在の考えを理解等出来るとは思わないが。」
「いや、今回の奴は話が出来たんだろ?
なら分かるかもしれねぇぞ?」
「一理あるな。」
「手を出すなと言いながらこんな誰もが欲しがるものを渡してくると。
しかもこれを見せれば良いと。ん?
いや、これを見せることが目的か?
手を出すなと言った上で、これほどの品を前にして理性的に判断できるがどうかを見られているか?」
「有り得るな。
むしろそう考えた方が納得がいくか?
もしそうならば話が通じる可能性がある、いやむしろ通じる可能性の方が高いか?
上位存在にしては余りにも人を理解している。」
「なるほどなぁ、そんでもしこれが正しいのであれば俺達はこれを上の連中に教えるか否かも見られてるかもしれねぇな。」
「何故だ?」
「俺達みてぇな前線に身を置く奴らは上位存在の何たるかを理解してるからどうにかしようと頭を巡らせる。
だがお偉いさん共はそうじゃねぇ。
お偉いさん共が自分たちの頭で考えて判断出来ねぇと意味がねぇ。」
「なるほど、辺境の我らがどれだけ理解しても、中央の者に考える力がなければ意味はないか。
権力を使ってここを無理やり通ることも出来なくはないしな。」
「そうなれば辺境伯家との関係は悪化するが、仙桃という一時的な欲求に負ければしかねんな。」
「はぁ、とりあえず他の可能性ももうちょい探してみっか、あとは王様になんて説明するかと、上位存在へどうやって接触を試みるかか。」
その後夜遅くまで話し合いは続いた。




