20.対話
更新遅くなりました。めちゃめちゃ体調崩してました。
家に戻るとフローラやリリーも座っていたので皆で話す。
「はぁ、演技は苦手なんだけど上手くできてた?」
「まぁ、演技が下手でもあれだけの威圧をかけてたら大丈夫でしょ。」
「私もそう思う。」
「うちもそう思いますよ〜。」
3人はランの能力で宙に浮かんだ障壁に写っていた私の様子を見ていたらしい。今は疲れたのか障壁には何も写っていない。
これは私が前世のテレビみたいに出来ないかと思って実験してたらできた。
「ふぅ、ならいいか。今の状況はどう?ラン。」
「ブランについて話してる。魔法がどうこうとか、体術や剣術は使えそうかとか、でも勝てないことは理解してるっぽい、多分相手のことが何も分からないって状況自体に怖がってる、それを緩和するために話してる。」
「なるほどね、まぁ話し合いはできそうだね、条件は前に話した通りで大丈夫?」
「大丈夫。」
「了解、行ってくる。」
3人から行ってらっしゃいと言われ”咆哮”の元に戻り皿やコップを出し座る。
「好きに食べて飲んでくれ、毒も入ってないから大丈夫だよ。」
「これ、何?」
と、魔法使いらしき女がほうせ木の実を指差し聞いてくる。
「ほうせ木の実だよ、知らないのかい?美味しいよ。」
「知ってはいるが、初めて見たので。」
「そうなんだ、まぁ食べながらでいいから話をしようか”咆哮”の皆さん。」
そう言うとあからさまに警戒をする。
「私達のことを知っているのですね。」
「えぇ、何年か前にタフ辺境伯から調査の依頼を受けたのでしょう。だからあなた達はここの事を報告するわけだけどその報告について条件を付けようかなって。」
「その条件とは何でしょうか。」
「条件と言っても難しいものではないよ。辺境伯、いや、ここの事を話したら王族とかも出張ってくるかもしれないが、そいつらにここには手を出すなって伝えて欲しいだけだよ。それ以外なら好きに報告して構わないよ。」
「ここにそこまでの価値があるとは思いませんが。」
目の前の得体の知れない存在が数で押せばどうにかなる存在だとでも思ったのか、少し強気な発言をしてくる。
「まぁ、今見えてる範囲ではそんなに価値はないかな。」
「では王族までもがこぞって欲しがるようなものがここにあると。」
欲が出てきたのだろう、それが何か教えろとでも言う態度だ。
「君たちは今までは相手が下手に出てきてくれていたから経験がないのかな?交渉や相手から言葉を聞き出すのが随分と下手だねぇ。」
そう言うと僅かに眉を顰めたのが分かった。相手が格上なのをもう忘れたのだろうか?
まぁ、今は魔力も抑え威圧もせず、近接戦闘の心得があるようには見せていないけれども、才能だけで強くなれてしまい、人類にとっては災悪とも思える魔物も倒せるようになって傲ったのか、どちらにしても馬鹿だな。
「まぁここには色々あるからねぇ、知りたい?」
「我々もあなたの条件を飲むには理由が要りますし、報告も詳細に話せるに越したことはないので。」
「条件を飲むのは確定事項だよ、何を傲っているのかな?数で押せばどうにでもなるとでも思ったかい?」
そこまで話し、先程よりも遥かに強い圧をかけ魔力も解放し、声も低くし続ける
「舐めるなよ、私が手を出すなと言っているのは攻めてきた馬鹿共の国を更地にするのが面倒なだけだ。
それと女神様が今まで築いて来た歴史や文化への敬意でしかない。
私にとっては人間共など塵程の価値もない、弁えろ。」
そこまで言えば理解したのだろう、カタカタと震えながら頭を縦に振っている。
気絶しない程度に抑えてはいたがこいつらにとっては恐ろしくて仕方がないらしい。
馬鹿共の心を折ったので圧がけをやめ続ける
「ここには人が持つには過ぎたものばかりだ。寿命を伸ばしたり瀕死の存在をリスクなく健康にできてしまったり、下手すれば死者をも蘇らす、そんなものは人の身には余るのが理解できるであろう?
そして権力を持ったものが望むものだ。
だが、それを望めば国が滅ぶと理解させろ。それだけだ、いいね。」
「わ、分かりました。」
理解したらしい彼らにプレゼントをする。
「これは”仙桃”と呼ばれるものだ、極めて高い治癒の効果と僅かな若返りの効果がある。
これがあれば辺境伯も理解するだろう。」
そう言って仙桃を5つほど渡す。
「あ、ありがとうございます。」
「帰りはあまり魔物共には襲われないと思うから、まぁそれでも危険ではあるから気を付けて帰ってくれ。」
”咆哮”の面々は帰っていった。
それを見送り家に戻り目の前にいたランに抱きつく。
「疲れたよぉ」
「お疲れ、結構良かったと思うよ。」
「ありがとう、でも仙桃はほんとに渡しても良かったの?」
「うん、あれは若返りの効果は僅かだけどそれでも1つで5年位は若返る。
あれは馬鹿を炙り出すのにちょうどいい。」
「まぁそれは分かるけどさぁ、あれを渡さなければ、そもそもこっちになんて見向きしないと思うけど。」
「それはそう、でも問題を先送りにしてるようなもの。それに見せしめはあった方がいい。」
「ま、それもそうなんだけど、戦ったり交渉したりするの私なんだけど。」
「うん、頑張って。」
「えぇ〜、はぁ〜い、がんばりまぁ〜すよぉ〜」
そう言って疲れたのでランには膝枕を要求し少し眠った。
次回から少し人サイドが続くと思います。




