11.マンドラゴラ
夜の間は服を編むようになり数日、アルセリア様にも喜んでもらえた。
少し気まずかったのは前世の頃の下着の類が欲しいと言われて、了承したらサイズとかを細かく教えられたことだ。
付与魔法で自動調節をつけると言ったのにやめてくれなかった。声色がなんかニタニタしていたし絶対揶揄われた。
ちなみに神様は自分の世界で作られたものなら好きに作り出すことができるらしいが、そうてないものは知識として持っていても作れないらしい。だから今まではあまり着け心地の良くない下着だったらしい。
私がこの世界で自分用に作ったのだから作り出せるのでは?と思ったのだが、私が作ったものが欲しいらしい。ちょっと照れる。
まぁ、そんな生活をしていたある日、畑の横を通り過ぎようとした時、畑から白い何かがボゴォ、みたいな効果音がつきそうな動きで飛び出てきた。
以前植えた親株個体のマンドラゴラだ。最近大きくなったなぁと思っていたが動き出したらしい。
顔の着いた大根みたいなのがテトテト歩いてきた。
『こんちわっす!ボス!』
「あー、こんにちは。えーっと、ボス?なんだ、私。」
『そうっす!』
「そう……じゃあ、畑は好きにしていいよ。たまにでいいから美味しいマンドラゴラ貰えたら嬉しいな。」
『もちろんいいっすよ!』
「ありがとう、欲しいものがあったら遠慮なく言ってね。」
『了解っす!たまにでいいんで白い粉と、水くださいっす!』
「白い粉じゃなくて骨粉ね、今までと同じくらいの頻度でいい?」
『はいっす!大体2週間もあれば育てられるんで期待しといてくださいっす!』
「わかった、ありがとう。」
そんなこんなで会話を終え森に向かい狩りをする。
レベルも随分と上がった。30を超えたあたりからなかなか上がらなくなったが、レベルアップと普段の剣術の訓練のおかげでどんどんと狩りの効率は上がっていく。10数分で30体程の魔物を狩り家に戻り解体を始める。
解体をあらかた終えたところで生き物の気配を感じ、そちらに顔を向けると、緑の長い髪をした美形の女性がいた。
今更だが、元々草原になっていたところは結界が張られており悪意や私や世界樹に対して敵意のあるものは入れない。実力のあるものであれば無理やり突破出来るかもしれないが、結界内であればデバフがかかる。
だが、その女性にはそんな様子は見られない。
つまりは敵でもないし、悪意もないということだ。
ならば会話ができるだろうと思い、ナイフやエプロンをしまい歩いて近寄り声をかける。
「こんにちは、あなたはどなたでしょうか?何か御用がおありで?」
「こんにちは、私は最上位精霊のフローラ、近くに世界樹の気配を感じましたので確認に来た次第です。
そうしたらあなたがいて世界樹の近くに居を構えているようでしたのでお話を聞ければと思いまして。」
「なるほど、分かりました。この場でお話しますか?それとも家の方でお話しますか?」
「あなたからは敵意のようなものは感じませんので、家の方にお邪魔させていただけたら嬉しいです。」
「分かりました。では着いてきてください。」
そう言い家の方へ案内する。精霊とのお話なんて緊張するなぁ、とか思いながらスリッパの用意や飲み物の用意をして対面する。




