~外伝~ ダイラの話2
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
その日もいつものように子オオカミは攻撃されていた。降りかかる魔法を浴び、森の中を歩いていた。
「はぁ、効いてないって分かってんのかな?あいつら・・・」
溜息を吐く子オオカミ。と、
「ウガアアアアアッ俺様は冒険者のオーバ様だ!!!テメーが最近神流の森を荒らしていると噂のクソオオカミか?フッフフ、このCランクのオーバ様にかかれば、こんな化け物・・・」
「お前誰だ?それに俺は何もやってねぇぞ。あっちが勝手に攻撃しかけては逃げていくの繰り返し。もう嫌になるわ。」
「ほざけ化けもんが!!スーパーロリングソード!!」
「あーそこそこ、そここってたんだよーあー気持ちいーあふん、そこはやめろーくすぐったい」
「ぐ、俺の攻撃が全く聞かないだと・・・これで決める!!ラングバージアー!!!」
「いて、何すんだよ!もー」
オーバの予想ではここでオオカミが肉片と化すはずだったのだが、現実では軽く小競り合いをしたような返され方。すっかりおびえたオーバは、小便漏らして逃げてった。
「ったく・・・何がしたかったんだか・・・」
と、
ビエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン
また泣き声がした。
しょうがないので寄っていった子オオカミはあきれることになる。
「うわあああああああああああん、オオノキ君が崖から落ちたぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「またお前らかよ」
「あ、この前のオオカミさん、助けて、オオノキ君が崖から落ちてそこの木に引っ掛かってるのぉぉぉぉぉ、もう少しで落ちちゃうよぉぉぉぉぉぉぉぉ」
「ああ!?一体何やってたらそういうことになるんだよ」
「わあああああああああん、たすけてくださいよぉ」
「あーうん、わかったから・・・な、落ち着こう」
この状況で落ち着ける方が逆にすごいということを子オオカミは分かっていない。
「う・・・これはどう助ければいいのか・・・全くもって疑問だな・・・」
「「うわあああああああああああああああああああああああああああん」」
「待て待て、ちゃんと助けるからな、ほれ」
そういうと、子オオカミは崖を飛び降りた。
「ええええええええええええええええええええ!?ちょ、おにーーーーーーーーーーーさぁぁぁぁぁぁん」」
「どうしよう、お兄さん、死んじゃったのかな?」
「わあああああああああああん」
その時、
ガッガッガッガッガッガッガッ
ズバッ
子オオカミが崖を垂直に走り、途中でクマ魔獣の子を銜えてウサギ、ヤギ魔獣の子の前に降り立った。
「お、お兄ちゃん・・・」
「すごい・・・」
「「「あ、ありがとうございましたあああああああああ」」」
「いや、別にさ・・・いいから・・・」
と、次の瞬間・・・
ズガアアアアアアアアアアアアン
油断していた子オオカミの首にライフルの弾が食い込んだ。
「グッアガガアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
「「「お兄ちゃん!!」」」
と、見る間に子オオカミのルビーのような紅の目が錆のような黒ずんだ濁った血のような赫に染まってゆく。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオッ」
それから子オオカミは自身の毛が真っ赫に染まるまで大虐殺を繰り返した。そのライフルを打ち込んだ相手はとうの昔に跡形もなく消された。
そのまま泉の方へと進む子オオカミは、泉の精に止められた。力を封じ込まれたのだ。自身に何重も何重も鎖のように封印を張られた子オオカミは、みるみる縮んでそこらのオオカミ魔獣の子となんら変わらないような姿になった。
「今までつらかったでしょう。だけどこれからは苦しまなくて済むからね。」
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ




