表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生ヤンキー、異世界で天下一(てっぺん)をとる! ボンタン狩り編  作者: 知恵利一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/9

第二章 四大獣禍族

町へ向かう道中――。

善二たちの前に現れたのは、本来なら出会うはずのない規格外の怪物だった。

異世界に来たばかりの善二に立ちはだかる最初の大きな試練。

そして、この戦いが新たな出会いを呼び寄せる。

第二章【四大獣禍族】をお楽しみください。

 森を抜け、広大な草原を歩くこと三時間。

 道すがら現れるスライムのほか、ゴブリン、スケルトン兵、オオコウモリ、スカイスネークなどのモンスターを倒して善二の疲労は限界にきていた。

 「まだ着かねーのかよ」

 「うるっさいわね! そのセリフ何回目よ!」

 一つの大きな影に、一つの小さな影が重なる。

 「あと五キロぐらいだと思うわ」

 「おいおい、ピックルさんよ〜。そのセリフも何回目だ?」

 諦め顔の善二。

 ――その時、二つの影を覆う、巨大な影がさらに重なった。

 「ん? なんだ?」

 「なに?」

 〈――グルルルルッ〉

 背後から響く重低音の唸り声に、二人は同時に振り返った。

 『――⁉︎』

 眼前に現れたのは、黒炎を纏った巨大な犬の頭部。

 さらにその両脇から同じ頭部が二つ現れた。

 計三つの巨大な犬の頭が、鋭い眼光で二人を包み込む。

 「なんだ・・・・・・コイツは」善二の額から一雫の汗がつたう。

 「そんなはずは・・・・・・ないわ」その巨影に、見覚えがあるかのような言い方をするピックル。

 「おい! ピックル! 何か知ってんのか⁉︎」

 「こいつは、こんな場所にいていい存在じゃないわ」

 「だからなんなんだよ⁉︎」苛立ちを募らせる善二。

 「番犬・・・・・・」

 「――番犬?」

 「地獄の番犬・・・・・・ケルベロス」既に顔面蒼白のピックルが、息苦しそうに言葉を紡ぐ。

 「ケルベロス――聞いたことあるぞ。ロープレとかで出てくるバケモンだ。でも大抵は物語後半に出現するのが定番だ」

 「その解釈はこの世界でも当てはまるわ。こいつは中央魔大陸にいるはずなの」

 「中央魔大陸?」

 「言い忘れてたわけじゃないけど、番長がいる四大陸が囲む中心に、もう一つ大陸があるの。それが中央魔大陸。ケルベロスはそこにいる四大獣禍族の一匹」

 「四大獣禍族?」初めて聞くことばかりな上に、目の前の脅威。善二の頭はパンク寸前だった。

 「あ〜つまりは序盤で、デバッカーのチェックミスによるバグにより、出てきちゃった終盤モンスターってことね」

 「あなたが何言っているのかは分からないけど、おそらく合っている・・・・・・気がする」ピックルは両腕をダラリと垂らし、諦めたかのような表情をしていた。

 「まっ、そんなら倒せばいいじゃねーか」

 「――っ⁉︎ あんた今、倒すって言った?」ピックルは小さな体で、善二の両瞼を持ち上げる。

 「なんっだよ! 倒していいんだろ?」

 「倒せるわけないでしょ! いくらあんたがチート級の番核を持っていても、このバケモノに通用するかは別の話よ! 今にも喰われて死ぬかもしれないのに」怒りを露わにするピックル。

 「でもよ、コイツ寝てんぞ」善二の指さす方には、三つ首を地に垂らすケルベロスがいた。

 「そんなわけ・・・・・・・・・・・・ズコーッ‼︎」ピックルは空中で前のめりにつんのめる。

 善二の言うとおり、ケルベロスは完全に眠っているようだ。

 「擬音を言葉にするやつ初めて見た」蔑んだ目で善二はピックルを見つめた。

 「なんなのよ、コイツは!」

 「犬ってことは手懐けられるんじゃないか?」

 「あんたも大概バカね! そんなことができれば、四大獣禍族になんてなってないわよ! こいつは災害レベルの怪物なんだから」

 「だってよ〜、見てみろよ。寝顔、意外にかわい――」

 瞬間、ピックルの前にいた善二の姿は消えていた。

 「え? どこへ――」

 〈グルルルル〉ピックルの声に重なる重低音の響き。

 「ケル・・・・・・べロス。起きてる・・・・・・じゃない」

 よく見ると、ケルベロスの右前足が何かを払ったような形になっている。

 「まさか・・・・・・」ピックルはその軌跡を辿る。

 その先には森の木が薙ぎ倒され、山の岩肌に深くめり込んだ善二の姿があった。

 動かない善二の元へと、小さな羽を高速で羽ばたかせがら向かうピックル。

 「ちょっと! あんた大丈夫? ねぇ! 生きてる?」慌てふためき、善二の周りを動き回るピックル。

 「・・・・・・ねぇ! 死んじゃったの? こたえてよ――善二!」

 「ふっ。やっと名前で読んだな」片目を開け、小さな体を見てニヤける善二。

 「あんた・・・・・・、生きてるならさっさと起きなさいよ!」頬を赤らめながら、怒鳴るピックル。

 「いや、実は結構効いてて・・・・・・ピックルの声で目が覚めたんだ。あの犬っころ、マジでヤバいな。叩かれるまで気が付かなかったぜ」メリメリと岩肌から体を起こす。

 「だから言ったでしょ! ここは逃げ――」

 「やられたらやり返す。それが俺の流儀だ」ピックルの声を遮り、両拳を突き合わせ、気合を入れる。

 “ドスンッ、ドスンッ”という音と地響きを伴い、善二の見据える先から三頭獣の巨躯が向かってくる。

 「トドメでも刺しにきたか? だが生憎こんなとこで負けるわけにはいかねー! 番核発動‼︎」言葉尻に全身から赤いオーラが立ち昇る。

 「発動させたわね。でも・・・・・・それでもあの怪物には勝てない」唇を噛み締めるピックル。

 〈グワァーォ〉ケルベロスは先程と同じように叩こうと、前足を持ち上げた。 

 「同じ手は食うかよ!」善二は上空へと高く飛び上がる。

 その行動に二の足を踏むケルベロス。

 巨獣と同じく、ピックルは空を見上げた。

 「これが前世で培った俺の必殺技の一つだ!」地面へと高速で落ちていく善二は、右足を持ち上げる。体の柔軟性も併せ持つ善二の脛が耳元まで上がった。

 「あいつは何するつもりなの?」事の成り行きを見ることしかできないピックル。

 そして巨大な口を開け、待ち構えるケルベロスとの距離がなくなり、巨口に当たる刹那、思いっきり踵を振り下ろす。

 「踵落とし(ネリチャギ)!」

 “バズンッ”と鈍い轟音と衝撃が、ケルベロスの頭部に命中した。

 三つ並んだ頭のうちの中央が、ガクンッと崩れ落ちる。

 「ふぅ、なんとかこの力の使い方がわかった」そう腰に手を当て、善二は短く息を吐いた。

 「あなたスゴいじゃない! 感心したわ」驚嘆の声を発するピックルが、羽ばたきながら彼のもとへやってくる。

 「ぶっつけ本番だったがなんとかなったぜ」親指を立て、口角を上げる善二。

 「――危ない‼︎」ピックルが善二へ腕を伸ばした。

 が、時既に遅し。

 善二の体は地面に叩きつけられた。

 〈ウゥゥゥ〉という低い唸り声が、彼の全身を押さえつける。

 「クソ・・・・・・、立ち直りが早いじゃ・・・・・・ねーかよ」

 「よかった! まだ生きてるのね」ピックルは安堵のため息をついた。

 「くっ、この状況はよくはないだろ」

 「ちょっと待って。私がなんとか隙をつくるわ」そう言うと、ピックルはケルベロスの目の前へと飛び上がる。

 「――ピックル! よせ!」善二の声は届かない。

 「おっきいワンちゃん、私を見なさい」 巨獣の眼前をウロチョロと飛び回る。

 ケルベロスにとってはハエのように小さな生物を、苛立ちをもって睨みつけた。

 「見たわね」その瞬間、ピックルの両手から、閃光弾のような輝きと爆音が轟く。

 「スタンフラッシュ!」

 〈ガフッ‼︎〉

 世界が白く染まったかのような錯覚を覚えさせる輝きに、巨獣は顔を背けた。

 「今のうちに――」

 “ダンッ!”

 瞬間、小さな影が善二の目の前に叩き落とされる。

 「・・・・・・ピックル」

 雪白した周囲の色は次第に元に戻る。

 ケルベロスの頭は中央と左だけが、苦悶の表情を作っていた。

 ――そう、右の頭部だけは光から逃れ、ピックルを見据えている。

 ピックルが光技を放った時のケルベロスの体勢が、ちょうど右頭部に陰を作っていたのだ。

 〈ガルルル〉

 その口の隙間から、炎がチラついている。

 「・・・・・・」善二は微動だにしないピックルを、ただ見つめている。

 “カチッカチッ”と歯を擦り、ケルベロスは口を大きく開けた。

 「舐めんな・・・・・・。よくも・・・・・・ピックルを」

 善二の体のオーラが再び激しく迸ると同時に、ケルベロスの口から豪炎が放たれた。

 だが、そこに善二の姿も、ピックルの姿もない。

 「――ネリチャギ」

 その声が放たれた刹那、ケルベロスの右頭部が地面に深々とめり込む。

 「調子にのりやがって、この犬っころが」両手で優しくピックルを包み、睨みつける善二。

 「――こいつ。・・・・・・ぜってぇー潰す!」

 そっとピックルを地面に寝かせる。

 「・・・・・・息はあるな。ちょっと待ってろ」

 「あっ・・・・・・あんたじゃ勝てな・・・・・・はぁはぁ」

 「ピックル――お前は俺の相棒みたいなもんだろ? だからこんなとこで二人ともつまずいてちゃダメだ」

 善二はケルベロスを見上げた。

 その時、善二の耳に声が届く。

 《き・・・・・・るかい? ・・・・・・聞こえてるかい?》

 突然のことに善二は周囲を見渡した。

 「なんだ? 誰だ?」

 《良かった。聞こえてるようだね。ビックリしているところ悪いんだけど、今のキミじゃケルベロスには勝てないよ》

 「誰か知らねーが、ピックルと同じこと言うんじゃねぇ!」誰とも知らない声に応えながらも、善二はケルベロスを見据えていた。

 が、なぜか目の前の巨獣は微動だにしない。

 「――⁉︎ どうなってんだ?」

 《今――キミ以外の時間を止めているんだ》

 「時間を止めてる? なんだそのチート技は」

 《止めていられるのは、一分ぐらいなんだ。だから今はボクの言うことを聞いてほしい》

 「・・・・・・。少しでも変なことしてみろ。ぶっ飛ばすからな」

 《ありがとう。まずキミの能力――バイバイララバイについてなんだけど。その能力は自身の全ての力を何倍にも底上げできるんだ。でも今のキミは精々上げられても、ステータス上の三倍までが限界のはず。スライムを倒した時の倍率がその三倍の力なんだ。でもケルベロスには通用しない》

 「なんか分かったような、分からないような。つまりこの犬っころは倒せないって言いたいのかよ」腰に手を当て、苛立ちの表情をつくる善二。

 《うん。倒せない。今のキミでは経験が足りないがために、三倍しか出せないんだ。でも方法がないわけじゃない》

 「勿体ぶらずに言えよ」

 《ボクの能力で、一瞬だけキミの経験値を底上げできる。いわゆるバフってやつかな。そうすれば五倍まで力を出せるはずだよ》

 「バフの概念がこの世界にもあるのか? まぁいいや。こいつをぶっ飛ばせれば」

 《単純な性格で助かるよ》

 「お前……バカにしてんだろ」

 《……さぁ、時間が切れるよ。準備して》

 「くそっ! ……今は信じるしかないか。でないと、この犬っころには勝てそうにないしな」善二は決心したかのように、右拳に力を溜めるような体勢をとる。

 〈グゥー……ガァー‼︎〉ケルベロスが動き始めた。

 その時、善二は感じた。全身に力が沸き立つのを。

 「バイバイララバイ――五倍」

 周囲の空気が一変。暴風が吹き荒れ、地面は激しく脈打つ。

 〈グゥゥ――ガフッ〉ケルベロスの二つの頭部は閃光から立ち直り、合わせて六つの眼光が、小さな一人の人間から目が離せなくなっていた。

 善二は中央の頭部目掛け、大きく跳躍する。

 「――鬼気一発(ききいっぱつ)」その言葉は直感でわかった。必殺の一撃になるものだと。

 ケルベロスの頭部の顎に、アッパーカットがはいった。

 “バシュンッ‼︎”

 一瞬で巨獣の中央頭部が消し飛ぶ。

 さらに善二は右の頭部を、回し蹴りで弾き飛ばした。

 そして地面に着地後、すかさず跳躍し、左頭部へ踵落としを放つ。

 「――超ネリチャギ!」

 そのあまりの威力に、頭部どころか地面ごと抉り飛んだ。

 「……はぁ、……はぁ、……はぁ」力を出し切ったかのように、善二は両膝をつく。

 全頭部を失くした巨獣はもはや肉塊と化し、大きな振動をともない地面に崩れ落ちた。

 「やっ……たぜ」もはや身動き一つとれない善二。

 ――だが、その時。

 “ザッ”

 頭部を失って倒れたはずのケルベロス。

 その巨躯が立ち上がって、今まさに善二めがけ右前足を振り下ろそうとしていた。

 「バケモンかよ……くそったれ」覚悟を決めたのか、善二は大の字に倒れる。

 「好きにしやがれ」

 そして振り下ろされる巨大な爪。

 「…………」

 三秒……五秒……何も起きない。

 瞼を持ち上げる善二の目の前には、見知らぬ獣が一匹。

 体高は三メートルを超え、銀色の体毛が優雅に靡いている。

 「デカいな……狼か?」

 その姿は、善二の元いた世界でいうオオカミの様相を呈していた。

 《よくやったね》

 「――⁉︎ その声……頭の中で聞こえていたのは……お前だったのか」善二の瞼は大きく開かれた。

 よく見るとその銀狼は、横たわったケルベロスの上に悠然と佇んでいる。

 「シルバーウルフ……」そう発した声は善二のものではない。

 「――ピックル‼︎」

 善二の背後から、パタパタと羽を羽ばたかせて現れたのは、つらそうに体を垂らしているピックルだった。

 「それにしても、この状況はなに? なんでケルベロスが頭無くして倒れてるの? しかもシルバーウルフ……この生物もこの大陸には存在しないはず」

 《ボクは例外でね――》銀狼はそう言うと、みるみる体を縮ませていった。

 「なんなの? こいつ」

 ピックルの知っているシルバーウルフに、体を小さくする能力はない。

 「子犬になったのか?」体を起き上がらせながら善二は言った。

 《ボクはキミを知っている。キミもボクを知っているはずだよ》

 「なに言ってんだ? 俺がお前を知っている? 初めて見るモンスターなのに」

 《モンスターか……。この世界ではそういうことになるのかな》小さな銀狼は少し項垂れた感じに言葉を紡ぐ。

 「この世界……って言ったのか?」

 「確かに今そう言ったわね」善二の言葉にこたえるピックル。

 「……‼ まさか……お前」何かを感じた善二は、その子犬のようになった銀狼へ歩み寄る。

 「前の世界で不良どもに虐められてた犬なのか?」

 《……思い出してくれたようだね》

 「まさかお前も死んじまったのかよ」

 《そうだよ。キミと一緒にね》

 「……くそっ! 結局守ってやれなかったのか」

 何も守れなかった。そんな雰囲気を出す善二に銀狼は言った。

 《自分を責めないで。ボクはこの世界に来れて……キミにまた会えて……嬉しいんだよ。お礼が言いたかったから。……ありがとう。助けてくれて。そしてごめんなさい。ボクのせいでキミまで死なせてしまった》

 「それは違う! 俺は自分のやりたいことをやっていた。その一環にお前を助けるってことが入っただけだ!」

 《それでもボクは救われた。物理的なものとかじゃなくて、精神的にさ。どのみちあの時のボクは衰弱しきっていた。不良たちが来る前からね。ボクは……あのまま孤独に死んでいくはずだったんだよ》銀狼の前足が善二に触れる。

 「――⁉︎」その途端、彼の体に刻まれていた傷口が綺麗になっていく。

 「その力……回復魔法! そんなものまで使えるの? もしかして私にもそれを?」横で見ていたピックルが言った。

 《うん。キミは彼のウォッチャーでしょ。なら助けないわけにはいかないから》

 「恐れ入ったわね。ウォッチャーの存在も知ってるなんて」

 《ボクのスキルは【千里眼】なんだ》

 「なるほど。それなら合点がいくわ」

 「――千里眼?」頭を捻る善二。

 「要はなんでも見通す能力よ」ピックルが補填するかのように言った。

 「そんなスゲー能力なら番核なんじゃ――」

 「番核はヤンキーだけにしか持てないわ。それでもかなり珍しい能力ね。ホント何者なのよあんた」

 《……それはボクにもわからない。見た通りのシルバーウルフなのか、または別の――》

 その時、横たわっていたケルベロスが砂塵のように消えていく。

 「うん? これは……」善二の目に映ったのは、一着のジャケットだった。

 「もしかしてそれって、ケルベロスを倒したことで現れた物じゃない? だとしたらレジェンダリーアイテムかもよ」ピックルは目を輝かせている。

 「なんだそりゃ? でもこれはスカジャンじゃねーか」善二の目もまた輝いていた。

 「ちょうどいい!」そう言うと早速善二はボロボロになった学ランを脱ぎ捨て、それを素早く羽織る。

 その背には三頭のケルベロスが刺繍されていた。

 《うわーカッコいいね、それ》シルバーウルフの尻尾が大きく揺れている。

 「そういや、お前の名前はなんなんだ?」

 《ボクの名前? そんなものはないよ。以前の世界でも――こちらでも》

 「そっか。……だったら俺がつけてやるよ」

 《ホントに?》善二の言葉に、尾はさらに激しく振られた。

 「ん〜そうだなぁ。……カッコいいのがいいよな」

 「シルバーウルフだからシルシル!」ピックルが屈託のない表情で言い放つ。

 「ダッセ〜だろ! そんなの」

 「だったらアンタはなんか思いついたの⁉︎」

 「……そうだな。こいつの目は赤い」善二はシルバーウルフの目を見つめている。

 「赤が二つ……。二つの……赤色。よし! お前は今日からチェリーだ!」

 「アンタこそとち狂ってんじゃないわよ!」ピックルは顔を赤らめながら言った。

 だが、そんな彼女の思いとは裏腹にシルバーウルフの尾は激しく揺れている。

 《かっこいい! ありがとう! 気に入ったよ。今日からボクはチェリーだ!》

 「んなっ! ……コイツも大概アホね」ピックルの両肩がだらりと垂れる。

 「よっしゃ! これからよろしくな、チェリー!」

 《ワンッ》

 「そこは吠えんのかい!」


ここまで読んでいただきありがとうございます!

異世界に来て早々、終盤クラスの怪物ケルベロスと激突。

本来なら勝てるはずのない相手でしたが、善二はまた一つ壁を乗り越えることができました。

そして――。

ピックルに続く新たな仲間、チェリーも登場!

これで善二は一人ではありません。

仲間と共に笑い、戦い、成長しながら天下一を目指していきます。

次回からは物語の舞台もさらに広がっていきますので、ぜひお付き合いください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ