閑話 続編よくある聖女追放ものをやってみたら最強組織に拾われた件、私は最強組織で素敵な彼氏と幸せになりました。
今回の話はある話の後編です。
気になる方は前編である。
閑話 よくある聖女追放ものをやってみたら最強組織に拾われた件、私は最強組織で素敵な彼氏と幸せになります。を読んで欲しい。
これはいつの時期かは不明だ、アヤノ領でのお話。
「あなたうちから久しぶりの準貴族が出るんだからピシッと決めて来てくださいよ」
「分かっている、彼女の働きは尋常じゃない、マルコなんかイワオだけずるい、私にも少し分けて欲しいと言うくらいだぞ」
「あ、それと今回の参加者名簿見ていたら気になる人がいるの、この人なんだけど.....」
「あーあいつね、わかったそれとなく見ておくさ」
今日はハジメがどこからか拾ってきた某国で聖女と呼ばれていた少女マリーが準貴族に任命されるお話である。
「うー、なんか悔しい」
「ごめんね、ケン、何故か私の方が出世しちゃったね」
「分かってるよ、大型魔獣の襲撃で瀕死になったアヤノ兵数十名を10秒も立たずに戦線復帰させた時は正直びびった、けど俺もアヤノの訓練で合格点をもらったんだ、騎士隊では無くて斥候の才能があるって言われて斥候隊になったけど頑張って俺も準貴族になるから待っててくれ」
(待っててか、別に私はケンが準貴族にならなくても蛮族の事が落ち着いたら結婚してもいいと思うんだけど、男の意地ってやつ?斥候隊じゃ戦果上げにくそうだよね、最悪押し倒そう)
準貴族の任命式は該当者がいる場合は年1回行われる、王が直接任命するのである。
「今回は数年ぶりなんだって、私一人かな?緊張するね」
「かなり注目されていると思うよ、隊長から聞いたけど結構引き抜き工作をしようとしているって話だよ、ここよりいい条件だされたらどうする?」
「同盟諸国の中でもここが一番ケガ人が多い土地なんでしょ?私を必要としてくれている場所なんだしどこにも行く気はないかな」
(正直いって内緒で接触してきた他貴族の人もいた、全員がケンはいらないって言ったから偉い人経由でアヤノ様に伝えてもらったら来なくなったけど)
イワオの馬車の中にて
「何かワシの目を盗んでマリーを引き抜こうとする輩がいるんだよな、対して戦ってもいないのに聖女を引き抜いて何をしたいのやら、大体想像がつくがマリーには恋人がいるのだぞ」
「貴族みんながあなたのようにロマンティストじゃないのよ、とりあえず連れて行って後は....って考え何でしょうね、聖女の子は高確率で治癒魔法を覚えると言われているから、下手な貴族に攫われたら大変よ」
「その辺はまかせておけ、最近王城には行ってないからな、久しぶりにアヤノ家の者に手を出したらどうなるかを見せつけるいい機会だ、ワシは相手にわからせるのは得意なんだ」
(この人のわからせって基本物理攻撃なのよね、今回は被害者は出なければいいけど)
「ヘレナ、どうせワシは殴る蹴るしかしないと思ってるだろ?ワシの大切な部下に手を出す奴は強制的にアヤノ式キャンプに参加してもらうだけだぞ」
「一発殴られる方がマシだったわ」
王城に到着してマリーはイワオ夫婦に案内されて用意した部屋に通される。
「マリー、ここはアヤノ家が用意した休憩室だ、悪いが王が任命するまでマリーはまだ平民だ、メイドと同じ待合室になる、着替えが必要な時間になったら呼びに行くから待っててくれ」
「そんな、御屋形様と奥方様に案内をさせるなんて光栄です、これからもアヤノ領のために頑張ります」
「マリーさん、そんな緊張しなくてもいいわよ、アヤノ兵は鍛え方が違うから少しのケガは唾でもつけておけば治るから適度に休日を取りなさいね」
「ありがとうございます」
「おい、ケンよ。この部屋は女性専用だ、ちょうどいい城内を見学させてやる、ついてこい」
「ありがとうございます!光栄です!じゃあ、マリー遠くでしか見れないけど準貴族になる式典見守ってるから頑張ってね」
「うん、ありがとう」
(本当にここの人たちはいい人ばかりだ、前の国とは大違い、平民だからって1日中働かせて毎日冷えたスープと硬いパンしかもらえなかったのにアヤノ領では最前線でもない限り1日3食暖かいごはんが食べられれてベッドまで用意してくれる、本当にいい所)
そんな考え事をしていたら施錠してあるカギを開ける音がする、そして何故か男性が入って来た。
「あの、ここは女性専用と聞いたのですが」
「おい、平民!私は2位貴族の者だ、気安く声をかけるな、前にアヤノに手紙でお前をよこすように送ったが断るの一言だけ帰って来たぞ、あの王国民の皮を被った蛮族は数を数える事もできないらしい、2位貴族の私がよこせと言えば3位貴族は黙ってよこすのが筋だろうに、まぁいい。平民にしては見てくれはいいな、どうせ後数時間で準貴族だ、愛人にするにしてもちょっと順番が変わるだけだ」
そういいながら2位貴族はマリーを押し倒す。
マリーは悲鳴をあげるも準貴族は絶望的な事を言う。
「ここのタイムスケジュールは把握している、アヤノのメイドが到着するのは1時間後だ、それまでに....」
その時ドアノブが少し音がしたかと思うといきなり弾けた。
「ヘレナから問題児がいると聞いて見回っていたが姿が見えないと思ったらもう手をだしていたか、しかもこの場所でか?お前は馬鹿か?」
イワオが言うよりも早くケンが飛び出してマリーを押し倒している貴族の顔に蹴りを入れていた。
「ほう、流石だ。うちの斥候に向いていると言われているだけあって思い切りのいい素早い動きだ、ヘレナ、マリーを別室に」
「ええ、マリーさん。怖い思いをさせてごめんなさいね」
「おい、何勝手に話を進めているんだ!俺は2位貴族!お前らは3位で俺に暴力を振るった小僧は平民だ、アヤノは謹慎で平民は投獄....」
パァンと甲高い音がなり響く、イワオが喚いている貴族に平手打ちをしたのだ。
「この部屋はアヤノが用意した女性専用の待合室だぞ、着替え場所は別の部屋だけどな、何も無いとおも思っているのか?もちろんうちの女性陣はこれがあるのを知っていてこの部屋を使う」
イワオはカーテンレールの上からビー玉くらいの水晶みたいな玉を取った。
「この玉はな、我が家で雇っている映像記憶魔法の使い手の女性の魔法でな、お前のような不埒なアホ対策のために用意されているのだ、スタート、と言う謎の言語でこの部屋で何があったか再生されるんだよ」
壁に映し出されるのは本来は女性専用の部屋で男子禁制の部屋のはずなのに堂々と侵入してマリーを押し倒している貴族の姿だ。
「ストップ!と言う言葉で止まるらしい、リリィ嬢の研究では過去のギフト保持者の子孫が先祖がえりをして手に入れた魔法らしいな、異世界語でスタートは「始め」と言う意味でストップは「終わり」と言う意味らしい、どうでもいいがな、お前は貴族の数字だけで偉さが決まると思っているようだが王はどう判断するかな?ワシは自慢だが3位と言う貴族の数字以上の働きをしておるぞ?」
「おい、ケンよ。ワシが許すからこのアホを拘束して連れて来てくれ」
「何をする平民!離せ、無礼だぞ!」
「ケン、あんまりうるさいなら関節決めていいぞ、ワシが許可する」
「いてててて、おいやめろ!痛い!わかった黙ってついていくからやめろ」
そうしていつの間にか王の前に皆が揃っていた。
(なんでだ?俺でも王に直接会えるのは年に数度遠くからだけなのに3位程度のアヤノが簡単に呼び出せるのだ?)
「王様、今日は悲しい出来事がございました、本日王が直々に任命をする聖女であるマリーに不届きにもアヤノ家が用意した女性専用の待合室に侵入した男がいました、見てください、スタート!」
王の前でマリーが押し倒される映像が流れる。
「ストップ、王よこの女性マリーは我が領に欠かせない人材です。報告したようにほんの数秒で半径5メートル以内のケガ人をすぐに治癒をできる聖女でございます、王国で一番戦をしている我が領に無くてはならない存在、そして王直々に準貴族に任命されようとしている女性にこのような事を....」
「よい、アヤノよ。そなたの訴えはよくわかった、この者には相応の罰を与えよう」
この時2位貴族は甘く見ていた、きっと軽い叱責程度だと、しかしこの王の方針は次の王子が王になる前に大昔に先祖が戦果を上げただけで居座る役立たずの金食い虫を一人でも追い出したいと思っているのだ。結局この貴族は罰として辺境の馬車鉄道を一生見張るだけの仕事に飛ばされた、例え高位貴族でも王の逆鱗に触れ左遷された者に嫁ぐ女性はいない、彼の家系はここで終る事になる。
そしてマリーの準貴族の任命式は無事終わった。
「ごめんな、マリー俺情けないよ、あのドアを蹴破る力が無くてさ、結局御屋形様の力であけてもらった」
「でもその後の動きは凄かったじゃない、御屋形様も褒めていたじゃない」
「御屋形様みたいに強くなりたい」
「人間やめるって事?私は結婚相手は人間がいいんだけど?」
「マリーって時々凄い不敬だよね」
「私はケンがどんな立場でもいいけどね、あのみんなが敵だった絶望的な場所であなただけ味方でいてくれた、私はそれだけでいいのよ」
「うん、ありがとう。でもやれる所まで頑張るから待ってて!」
(よーし、蛮族討伐も近い、そこで戦果を上げて俺も準貴族になるんだ!)
ちょっとだけ評判がよかったので後編出しました、多分本編には絡みません、作者が気が向いたら結婚式でも上げるかも。
次は本編です、今後の展開が気になる方は
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