毎日のルーティーン パーティへの誘い
主人公はあえて凄い量の仕事をしたり、軽口を叩くふりをして過去の事を忘れようと必死になっています。
朝5時に起床、身支度を整えて前日に購入したリンゴを齧りながら森を散策する。ギルドの図書館で見た絵とそっくりなグレーアメーバスライムを捕まえてドブさらいをして、つめたい井戸水で行水をして昼食を取りレンガ運びの仕事をすること半月。
「俺、友達どころか知り合いすらいないんだけど、いや、受付のお姉さんとはお話できるけどなんか事務的なんだよな、そこのところどう思います?お姉さん?」
「え?私に直接聞くんですか?凄いですね。まぁ以前どこにいたかは何となく想像できるのですけど、あなた貴族仕草が抜けきってない、基本的に平民は貴族怖がってるから関わり合いになろうとしないわ」
「ははっ、俺が貴族?そんな馬鹿な、そんなわけないでしょ、貴族が冒険者するわけないじゃないですか」
「あのね、下位貴族の三男くらいなら普通に12歳くらいから冒険者する人いるから、ナチュラルに冒険者ディスってるのわかるから、そういうところだよ。後ね、平民はいきなり文字読めないから。掲示板見て依頼を吟味してる時点でもう一定の教育うけてるってバレバレ、文字もスラスラかけるのもお貴族様かそこそこの商人くらいよ?平民はドブさらい、薬草採取、ゴブリン、オーク、クマ、いのしし、捜索、討伐くらいの単語だけ覚えてその組み合わせでフィーリングで依頼書持ってくるの。それでたまにゴブリン討伐と勘違いしてゴブリン集落の討伐依頼持ってきて痛い違約金払う人もいるんだけどね」
「えー、じゃあもう俺ってこのギルドで仲間見つけるの難しい?」
「そんな事ないわ、ランク上げれば向こうからお願いしてくるわ。ちょうどいいわね、あなた今日でアイアンランクに昇格しました。ゴブリンや猪ならソロで討伐受けれますよ、それでちょっと相談なんだけどさ、あなたパーティー組まない?魔法使いの子なんだけど訳ありでさ、カッパークラスから上に昇格できないの」
「カッパーと組めるって事は組めばオークとかクマとかゴブリン集落殲滅とか盗賊の捕縛もいけますよね?凄い魅力的なんですけど、どんな訳ありですか?大爆発する魔法しか使えなくて一発撃ったら倒れるとか嫌ですよ、それと頭のおかしいのも嫌です」
「あなた以上に明らかに元貴族オーラが消せてない魔法使い、しかも出身国で本家がやらかして追放された分家系貴族」
「めんどくせ。と言いたいが。他に組んでくれる人いなさそうだしなぁ、面接だけでもいい?」
「女の子に期待させて落とすとかサイテー、あんたモテないでしょ」
(女性か・・・なおさら面倒だ、婚約者を寝取られかけるくらいにはもてないしな)
「何?何か言った?面接するなら今からでもいい?」
「まぁいいよ」
軽い返事をしたがまさかこれが人生のターニングポイントになるとはこの時思わなかった。




