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イワオとの邂逅、新たな指令

久しぶりの父と息子の対面です。久しぶりに会う息子がいきなり嫁を連れてきました。

 「久しぶりだな、ハジメ。お前の事だ元気にしておると信じていた。そして初めまして、ワシがアヤノ家当主、イワオ・アヤノだ。今はリリィ嬢とお呼びしよう、ハジメは元気にしていると信じていたかがまさかこんなに綺麗なお嬢さんと深いお付き合いをしているとは思わなかった、ハジメを支えてくれて礼を言う、それと今後はハジメはオリバーとして生きる事になる、我々は慣れないが今後は人前ではオリバーと呼ぶことにする、リリィ嬢も今まで通りオリバーと呼んでやって欲しい」



 「父上、まさかこうして話せる日が来るとは思いませんでした、リリィの故郷を助けていただいた事にも感謝しております、この礼は自分がお返ししますのでどうかリリィに無理難題は申し付けないように願います」



 「ハジ....オリバーよ、無理難題を言うつもりはないがリリィ嬢にしかできない仕事とお前にしかできない仕事は頼む、二人が持っているポテンシャルは将来の我が領と国に大いに役に立つ、無理な事をさせて怪我でもされたら困る」



 「アヤノ様、私は決してショーベリ領を助けていただいた恩は忘れません、必ず恩に報います。持続的な援助の話も聞いております、粉骨砕身働かせていただきます、オリバーと離れ離れになる以外の事は何なりと申し付けて下さい」



 「まぁ、おちつけ。挨拶も終わった非公式で誰も見てはおらん、普通に話そう、オリバーなんぞ訓練でちょっと追い詰めるとクソ親父が!と叫んでいるのだぞ?」



 「違う、クソって言ったら訓練の量を増やされたからクソ親父に進化しただけです」



 「今となっては懐かしい話だ、もっと鍛えてやりたかったが冒険者としていい経験と新たな力を得たと聞く、強き冒険者から貰ったギフト持ちの攻撃をもはじく盾と産女という者から授かった剛力だな、その剛力はどのくらいの事ができるのだ?」



 「ジパンの宗教施設で金属製の鐘を持ち上げましたが苦になりませんでした、後で調べてもらったところ重さは200キロを超えるとの事でした、あの時は全力ではありませんでしたのでまだ重い物は持てますが、試したところ全力での剛力の発動時間は30秒ほどで再発動のインターバルは10秒程度です。普通のアヤノ家訓練装備でしたら半日は軽く山歩きができそうです」



 「そうか、思った以上にいい力を得たようだ、使い道は考えておく、それでワシからプレゼントがある、部屋の机の箱をあけなさい、ジパンの短刀はハジメに、短杖はリリィ嬢へのプレゼントだ」



 オリバーが箱を開けると父が言っていた物が入っていた。



 「ルイの使っている間諜が仕入れたジパン刀は量産品だったが1本だけ業物が混じっておった、ククリナイフだと突きの攻撃が弱いだろう、完全に攻撃特化の刃物だ、腰にでも差しておくといい。それで本命はリリィ嬢の短杖だ、ルイが中心になって開発した試作品でな、新型魔導船の炉を参考に作らせた、魔力の吸収と解放を同時に行える、吸収量弱いのと発射機構が脆弱なのでリミッターがかけてあるが無詠唱で光線を5秒は放つことができる、ルイの計算だと全力で発射5秒でチャージは1秒ほどらしい、威力は小型の魔獣ならそこそこのダメージを与えられるし人相手なら5秒も照射すれば焼け死ぬくらいだそうだ、ちょっと外で試し打ちをしてきて感想を教えて欲しい」



 リリィが試し打ちに外に出ようとしたところでオリバーはイワオに呼び止められる。



 「ハジメ、よくぞ生き残ってくれた、信じていたとはいえ心配であった、正直もう少しで王に詰め寄りコウタの首を差し出さねば王国内で内乱を起こすところだったぞ、それでだ、前に手紙に書いた内容は即答で返事をしたそうだな、今戦って勝てる見込みはあるか?」



 「あります、あいつの力は強力でしたが今は剛力を得ました、あの時は正直舐めてかかりましたが今度は油断をしません、必ず勝ちます」



 「そうか、そこまで言うなら汚名を返上する機会をいずれ与える、その前にやってもらわねばならぬ事が色々あるがな」



 話している間に外から爆音と木が倒れる音が聞こえてきてその後興奮したリリィが入室してきた



 「アヤノ様、これはとても凄い武器です、兵器と言っても過言ではないと思います、これを持って学院に戻りかつての教師と同級生に見せつけてやりたいくらいです」



 「はっはっはっ、気に入ってくれて何よりだ、この後話す事がすべて成功すれば見せつけなくとも歴史に名を残すことになろう、それと関係者だけの時はお義父さんと呼んで欲しい、いずれそういう関係になるのだからな」



 「はい.....お義父様、その日が来るのを楽しみにしております」



 「息子はいい嫁を見つけたようだ、今となっては婚約破棄になってよかったと思えるほどだ」



 「父上、その話はおやめください。もう済んだ事です、自分は忘れました、あいつも勝手に幸せになってくれればいいと思っています」



 「そうか、そうだな、すまんかった、やって欲しい事の話に移る、魔獣を束ねる知性ある者「魔族」を知っておろう?そいつがお前らが拠点としている地から我が国に侵入した事が分かった、かつてはギフトを持つ者達が倒したとされる魔王と呼ばれる者の配下らしい、ワシも何度か討伐したが話は分かるが話が通じん、とにかく人間を殺して魔の世界を作りたい事しかわからない。当然かなりの強者だ」



 「それを倒せと?」



 「最後まで話を聞け、我が国に入ったらまずは王がコウタをぶつける手はずになっている、まぁ勝てないが手傷を負わすくらいはできよう、その後はわれわれアヤノの精鋭で決死の特攻で倒すことにする」



 「倒すことにする?ですか、裏がありそうですね」



 「そうだ、当然我々の精鋭も対処するがお前の剛力とその盾で押さえつけてリリィ嬢の杖で倒してもらう、ここからが本番だ、あ奴ら魔族を倒すと必ず高純度の魔核が残る、それをリリィ嬢に一番最初に触って持って帰ってもらいたい、魔族の魔核は一番最初に触った者の魔力に順応する特性がある、王には魔核は激戦で破壊されたと報告するので内密に持ち帰って欲しい。それを使って真のリリィ嬢の杖を完成させて最終的には蛮族の最後の砦攻略戦に参加してもらう」



 「待ってくれ、親父!リリィにそんな危険な事をさせるわけには」



 「おい、ワシはこの国を守る貴族だ、すでにショーベリ領を助けるべく無断で派兵をした上に北の国に多額の違約金を払っておる、そして恒久的にショーベリ領の支援と、蛮族からの解放も約束しよう、その対価を払ってもらう、さっきも言ったが戦後もリリィ嬢の力を貸して欲しい、極力安全策を取る、それに運がいい事にジパンで守りの護符なる物をもらったそうじゃないか?報告によるとギフト持ちが作った強力な護符との事だな、リリィ嬢には空から完成品の杖を使って魔法を降り注がせるつもりだ、仮に矢や蛮族の魔法が届いても弾いてくれるだろう、もちろん防具も最高級品をルイが中心になって製作中だ、大空から降りる手段もお前が好きな小説をヒントに作っておる、ぱらしゅーと?と言う名らしいな、お前の方が詳しいだろう」



 「お義父様、私はやります、やらせてください!成功の暁にはこの力でショーベリ領の奪還も」



 「わかっておる、すでに北の国には冒険者に扮して我が領から精鋭を送る事を約束した、ショーベリ領を奪還したのは死にかけて療養をして回復したリンネア・ショーベリとその父であるショーベリ家当主が成し遂げたと言う筋書きになっている、その後にリンネア嬢を陰で支えた我がアヤノ家の遠縁であるオリバーが婿入りする手はずも整える、北の国の教科書にはショーベリ家が蛮族を蹴散らしたと載り続ける事になろう」



 「ありがとうございます、そこまで考えて下さるなんて、私は必ず成し遂げて見せます!」



 「いい返事だ、期待しているぞ、おい、オリバー、いやハジメ、うーむ慣れないな、今後はオリバーと呼ぶ努力はする、ヘレナがリリィ嬢と二人で話をしたいそうだ、女同士の話に口を突っ込んでいい事は無い、話が長くなりそうだ、ヘレナが来る前に棚に茶葉を用意してある、リリィ嬢にお茶を淹れたら退室するがよい、ワシもお前と対面した時は二人で酒を飲み交わしたいものだ、ではまた後でな」



 「わかった、リリィ、母上はちょっと過激な所があるけど悪い人じゃないから、緊張せずに話をすればいいよ、俺は外で待ってるから終わったら知らせてくれ」



 (そんな事言われても旦那のお母さん、お義母様と二人で会話なんて緊張するわよ、いつかオリバーも私のお父さんと二人っきりで話をさせてあげよう)






 「あれ?お義父様?お義母様はどうされました?」



 「リリィ嬢よ、オリバーはいなくなった、そなたの本音、いや本性と言うべきか、それを知りたい、腹を割って話そうじゃないか、息子には内緒にしておく、そなたの思い、そうだな差し当たって蛮族をどう思っているかから聞かせてもらおう」


 (あの茶葉は少しだけ話しやすくなる効果がある薬草を混ぜてある、これで本音を聞けるといいが、オリビアの事もある、ハジメにベタ惚れのようにみえるが慎重にせねばな、まずは関係ない話から入り徐々にハジメの事を聞こう)


 しばらくしてリリィの端正な顔は狂気に満ちた笑顔に変貌していくのであった。



 次回、リリィの真の心の内が明かされる。リリィに潜む闇とはいったいどのような物なのか。

 さて、あえて何も言う事がありません、ただ単に次はリリィが本音を言う話です。


 実は作者はアルファポリスとカクヨムにも同じ話を投稿し始めました、どちらもそこそこ好調です。特にアルファポリスが好調で、HOTランキングと言う新人専用ランキングにここ数日6位~4位を行ったり来たりしてTOPページに乗り続けております。本編は先行してこちらで投稿しますがテンポが悪くなる作者の思い付きで書く閑話はあちらに投稿しようと思います。よければあちらでもお楽しみくだされば幸いですし評価をしていただけたらより一層やる気に満ち溢れます。すでに1話ほどあちらのみで投稿した話もあります。


https://www.alphapolis.co.jp/novel/296775484/259062949


もしくは下部の直リンクから飛べるページに下記のタイトルが限定公開中です。


「受付嬢は見ている 冒険者の追放劇」がアルファポリス様での限定投稿作品になります。


 投稿する際にすこし修正・加筆も行っております。先行連載をするメインはこちらです。これからもよろしくお願いします。


 リリィの真の心内は何なのか?今後の展開が気になる方は下部にある評価の【★★★★★】と、ブックマーク登録で応援をお願いいたします!皆様の応援ポイントが、次話を執筆する最大のエネルギーになります!

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