表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/116

side オリビア2 オリビアの闇

ひさしぶりのオリビア回、ちょっとホラー

 オリバー達がジパンから帰ってくる数日前の話



 「ねぇ、オリビア、あなたはもう十分後悔したわ。次に進んでもいいと思うの」



 「お母さま、私にそんな資格がない事はわかっているでしょう?もう私をもらってくれる人なんて......訳ありの人だけよ」



 「オリビア、これからいう事はお墓の中まで絶対に持っていきなさい、これがばれると下手したら我が家どころか国が揺らぐの、お父さんから聞いたから本当の話、ハジメ君は生きているの、死を偽造して国外逃亡をしたわ、裏もとってある、けどねこれが国にばれると王様の側近がアヤノ家許すまじとなって戦争になるわ、お父さんの話では数十年で国の半分が焼けるそうよ、だから内緒」



 「じゃあ、ハジメは戻ってこれるの?私お話がしたい!あの男の権能でおかしくなってただけであなたの事が嫌いになったわけじゃないって!」



 「無理よ、あの男の権能の一つは”相手の心の隙を突く権能”なのアヤノ家の見解ではあなたに心の隙があったのがよくないという事になっているわ。ヘレナさんに言われたわ、貴族としての義務と覚悟があれば娘の浅はかな行動は阻止できた、ですって。私もそう思うわ」



 「わからないの、こんな事いちいち言わなくても大丈夫、無視していればいなくなるって思ってたの!」



 「そうはならなかったわね、結果あなたは自分の役割を忘れて好奇心に負けたの、私たち貴族はね、領民から税を頂いて生活をしている、領民は6歳になる頃には働いている子もいるわ。あなたはその頃はハジメ君と遊んでいたわね、それが許されるのは貴族が領民をより豊かにする義務があるから、あなたとハジメ君が結婚して文系のロッシと武家のアヤノが一緒になれば王だって対抗できない勢力になってたわ。それで役に立たない高位貴族を引きずりおろしてそのお金を領民に還元できた、普段優雅な生活を送れる代償には好きでもない相手との結婚もあるの」



 「私はハジメを嫌いじゃなかった!」



 「でも結果は?見ての通りよ」


 

 「それはあいつの権能のせいで.....」



 「同じ話を何度もさせないで、あなたの心に隙があったの、現に匿っている王様や側近はあいつをうまく使っている、心の隙を突かれないように細心の注意を払っているわ、あなたがあの男に話しかけられた時にすぐ立ち去ってその晩に私に相談すれば何も起きなかった、違う?」



 「お母さんは私を責めたいの?私が悪いのは分かっているわ!」



 「私も悪い所はあったわ、ハジメ君があまりにも出来過ぎる男の子だったから気が付かなかったけど、”あなたはハジメ君の為に何かした事はある?”誕生日プレゼントとか記念日のプレゼントじゃないわ、そんなのはするのは当たり前ですもの」



 「私が気が付いたのはハジメ君が学院に入った頃ね、アヤノ家では子供のころから凄くつらい戦いの特訓をするの、お父さん以外の文官は3日で逃げたそうよ、それに近い訓練をしながら学業の成績はあなたほどじゃなかったけどトップクラスだった、最初の3年は基礎学習コースだからすごく頑張っているのね程度に思ってたの、でも4年生からの士官候補コースでも彼は成績を落とさなかった、学校でも家でも訓練をしているのにね、私は大丈夫かと聞いたけど、ハジメ君は”勉強できないと大好きなオリビアの話がわからないと嫌だから”って言うの、私は愚かにもなんて素晴らしい子なんだ、この子がオリビアの旦那なら安心ねって思ったわ」



 「そんなの,,,,,そんなの知らないわ!」



 「私もそうだったけど上級文官コースで真面目に勉強だけすれば学業で上位なんてそこそこ簡単に取れるわ、ここは私たち夫婦が悪かった、真面目なハジメ君に甘えていたのね。一度でもアヤノ家の訓練を見せに行くべきだったわ、いつの間にかハジメ君がうちにきてお茶会をするのが当たり前になっていた、普通は交互に互いの家に行くものなのにハジメ君がいいって言うから甘えていたわ、あなたが言ったんでしょ?片道1時間かけてハジメの家に行くのはしんどいって、食卓でも言ってたしね、家での訓練があった彼には毎週往復2時間の馬車移動は大変だったでしょうね」



 「それと、あなた初めて社交界でお酒を飲んだ時に飲み過ぎて倒れたでしょ?あれ以来ハジメ君はパーティーが始まる前に担当のバーテンダーにあなたの好きな果実水を用意させて、あなた専用の休憩室と女性メイドを用意するようになってたわ、馬鹿な私は単によくできた子だわ、オリビアは幸せになれるってのんきに考えてた」



 「何が言いたいの!ハジメが私をそれだけ大事にしてくれてたのは分かった、それを裏切った罪も知っているわよ!」



 「あなたはハジメ君に対してはテイカー気質なのよ、与えることよりも、自分自身が受け取ることを優先して当たり前と思っていた。重ねて言うわ、私たちも悪かった、ハジメ君に甘え過ぎていたわ。言うべきだった、もっとあの子の事を考えろって、誕生日に適当に本のしおりを渡すだけが婚約者じゃないのよ、常に相手が何を考えて何をすれば喜ぶかを考えなきゃダメだったのよ、ハジメ君は考えていたわね、あの男を強制排除できたのに愛するあなたの悲しむ顔を見たくないって言ってやらなかった、妥協案まで出したそうじゃない」



 「わかってるわよ!あの時の私はどうかしてた!全部あいつの権能が悪いんじゃない!」


 「オリビア、あなたさっきから一度でもハジメ君の事を好きとか愛しているって言った?」


 「え?.........」


 「言ってないわ、嫌いじゃなかったくらいかしら?別にいいの、貴族同士の結婚だもの結婚後に情が湧く事もある、今の話でわかった、あなたは近くで何でもしてくれる素敵な男の子が存在する事が好きだったのよ、さっき私がアヤノ家の訓練を見せに行けなかったって言ったけど婚約して10年よ?1回くらい自分から見たいと思うのが普通よ、だって嫁入りする家だもの、少なくとも16を過ぎたら意識するべき....もう終わった事を言っても仕方ないわ.....」


 

 「終わってない!こういうことを言うって事はハジメが帰って来るって事でしょ?ロッシの力とアヤノの力を合わせればハジメの復帰だって押し通せるでしょ?最悪隠し子だったとか言って復帰させてもいいじゃない!」



 「それがテイカー気質なのよ、隠し子を作ったって汚名を着るのは当主のイワオさんよ?その事考えた?それにハジメ君はもう深い関係のパートナーを見つけたわ、情報筋だとどこかの国の下級貴族らしいわ、その人の家に婿入りして貴族に戻る手はずも進めている、あなたの出る幕はない」



 「10年よ!10年も婚約者していたのにたった1年で沸いて出てきた女になびくわけないじゃない!私が説得するからロッシ家に婿に来てもらいましょう、マッテオがアヤノ家に行くんだもの、できるでしょ?適当な4位貴族の養子にして訳ありの私の婿になっても不自然じゃないわ!」



 「あんたは10年婚約者をしていたのに会って半月の男に夢中になったじゃない、報告書を読んだら相手はハジメ君にデレデレのようね、ハジメ君の為なら死ぬとまで言うくらい自分のすべてを与えているわ、傷ついたハジメ君には女神様のように見えたでしょうね」


 「そんな、今から愛してるくらい何度でも言うわよ!」


 「そんな簡単なごまかしは効くわけない、口だけの愛しているを言われるほど空しい事は無い、さっきもあなたが言ったよね、10年過ごしたって。すぐ見抜かれるわよ、あの子は馬鹿じゃない」


 

 オリビアの母親は深呼吸をする。



 「話は変わるわよ、ヘレナさんから直接言われたの、4位以下の家に嫁ぐならもう邪魔はしないって、お父さんといい所を見繕ったわ、今は4位だけど開発している鉱山が稼働すればあなたの子の世代で裕福になれそうな家、貴族としての責務を放棄して危うく国を二分する事になったのよ、今回は責務を果たして、相手は学院を卒業するまで3年かかるからそれまで親交を深めなさい、今度は私もサポートをする、私の目から見てどうしてもダメなら断る事も考えるから今すぐじゃなくてもハジメ君の事は忘れて切り替えない」



 オリビアの母はそう言い残し相手の釣書を置いて行った、オリビアはそれをパラパラと見る



 「なんだ、全然ハジメと比べ物にならないじゃない、勉強も中の上、文官コースの地質調査研究志望って何を話せばいいの?」



 「こんなの嫌だよ、ハジメがいい、ハジメは一番に私の事を考えてくれた、今度は間違えない、必ず....どんな手を使ってもハジメに.....」



 オリビアはもう半分壊れているように同じことを繰り返ししゃべり続けた。



 オリビア母はまた失敗をした、娘に早く立ち直って欲しくてハジメ生存を言ってしまったのだ、オリビアはハジメ個人が好きなのではない、【自分を愛してくれて大事にしてくれ、自分が欲しい物や言葉を察して与え続けてくれるハジメ】が好きなのである。


 

 ハジメは幼いころからオリビアを甘やかしすぎてそれが当たり前になってしまったのだ。



 ここに母がいたら今すぐにでも相手に話を合わせるために勉強しなさいと言っただろう。だがそれは今のオリビアに必要な処置では無かった。

 作者は大学時代に隣の部屋の同級生が芸能人か?ってレベルのイケメンでした。当時ストーカーって言葉が出始めた頃だったのですが、女性のストーカーなんて腕力でワンパンでしょって思うじゃないですか。マジで怖いから、俺は隣の部屋に住んでいる友人だったけど、あの時はちびりそういなった。夜中にコンビニ行こうと思って外に出たらそのイケメン君の部屋の前で直立不動で立って待機しているんだぜ。泣きそうになったわ。


 オリビアヤンデレ回、オリバー君が甘やかしすぎた結果です、ヘレナ&ルイ式女心講座が悪い方向に進みました。オリビアはまだ重大な役目があるのでもう1回は出ます、オリビアファンはお楽しみに。


 オリビアが今後何をするか気になる方は下部にある評価の【★★★★★】と、ブックマーク登録で応援をお願いいたします!皆様の応援ポイントが、次話を執筆する最大のエネルギーになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ