冒険者への第一歩からのパーティーへの誘い
主人公の冒険者としての第一歩からヒロインに出会う直前の話です。
質素な朝飯を食べ講義の時間まで時間を潰しがてら依頼掲示板を見る
(町内の引っ越しの手伝い、ドブさらい、大工の手元、外壁修理のためのレンガ運びから始まってゴブリン退治、洞窟にモンスターや動物が住み着いていないかの確認、ここまでがアイアンクラスが受けれる内容か、俺はまだ見習い以下の木のネームプレートだし野草採取までか、しかし小説だとここで人気の無い街中での仕事をして近隣住民に好かれる方がいいって展開が多いから講習後に特にやることが無ければドブさらいでもするか。)
掲示板を見て考え事をするオリバーを見て受付嬢はため息をつく
(あーあ、食い詰め平民がそんながっつり文字読めないって、依頼内容吟味してる時点で見る人が見たら元お貴族様ってバレバレよー、まぁいいか。痛い目に合うかどうかは本人次第ってね)
講習が始まり教官からありがたいお言葉がもらえる
「お前ら、森とかダンジョンで剣振り回したり、炎の魔法ブッパしたいって考えてるだろ?速攻で死ぬからやめておけ、木が生い茂る森や狭いダンジョンで長い剣なんかロクに振り回せないし、簡単に火魔法使って山火事だしたら最悪死刑だぞー、ダンジョンで火魔法使ったら空気が汚染されて窒息死だぞ。広い所ならともかく初心者は盾持って、短いこん棒とか、金に余裕あるなら鉈と短剣、ハンドアックスを使え、魔法使いはまわりにある物質を飛ばす練習をしておけ、石とかはその辺に転がってるからお得だぞ、それと少しでも魔法適正あるなら水を作り出す魔法を覚える事をお勧めする。人間は水さえあればそこそこ生き延びられるぞー、綺麗な水に見えても出来るなら一度煮沸させてから飲んだ方がいいぞ、俺の経験だけど煮沸後の水は何故か腹を壊す確率が減る」
(学院の訓練では専門の魔法使いが水を常に用意してくれたが今後はそういうわけにはいかないな、飲み水を出せる程度には訓練しておこう)
その後戦闘訓練に入ったが学院と比べたらお遊び程度だったので途中で切り上げてクエストを受注した。
初依頼を受けた、ここは前に読んだ小説の展開通りに誰もやりたくないドブさらいをして町民の好感度アップを狙おう。
「お疲れ様です。オリバーさん、長屋の班長のハンコもありますね。報酬の銅貨5枚です。ご確認ください」
「ありがとう、昼食後はレンガ運びをしようと思う、受付を頼む。」
「昼食を食べる前に、ギルド裏手に井戸があるので体を洗ってください、洗ったら一度私のところにきてください、お話があります」
もう夏も終わり、秋に差し掛かっての井戸水での行水はきつい、余裕のある時に魔導書を売っている店をさがして簡単な火と水魔法を覚えようと深く心に誓った。
「それで受付さん、お話と言うのは?」
受付さんは小声で話してくる。
「オリバーさん、深くは追及しませんがあなたの実力はシルバークラス近くはあると思います、これは独り言ですけどアイアン以上で討伐対象になるスライム族にグレーアメーバースライムがいます、人畜無害で汚水を好んで食します。お腹いっぱいになったら言う事を聞かなくなりますがドブさらい5回分は働きます、森を散策したら見つけられます。銅貨2枚で捕獲キット貸し出ししてますのでドブさらいの時は・・・これ以上は何もいいませんが判断はそちらで、森にはモンスターもでますが浅層ならあなたなら余裕でしょ。」
あれ?俺はヨワヨワ初心者に擬態したんだけどな。プロの目は欺けないか。
朝5時に起床、身支度を整えて前日に購入したリンゴを齧りながら森を散策する。ギルドの図書館で見た絵とそっくりなグレーアメーバスライムを捕まえてドブさらいをして、つめたい井戸水で行水をして昼食を取りレンガ運びの仕事をすること半月。
「俺、友達どころか知り合いすらいないんだけど、いや、受付のお姉さんとはお話できるけどなんか事務的なんだよな、そこのところどう思います?お姉さん?」
オリバーはつらい過去を忘れるために必死に働きあえて軽口を叩くふりをする事を心掛けている。
「え?私に直接聞くんですか?凄いですね。まぁ以前どこにいたかは何となく想像できるのですけど、あなた貴族仕草が抜けきってない、基本的に平民は貴族怖がってるから関わり合いになろうとしないわ」
「ははっ、俺が貴族?そんな馬鹿な、そんなわけないでしょ、貴族が冒険者するわけないじゃないですか」
「あのね、下位貴族の三男くらいなら普通に12歳くらいから冒険者する人いるから、ナチュラルに冒険者ディスってるのわかるから、そういうところだよ。それとね、平民はいきなり文字読めないから。掲示板見て依頼を吟味してる時点でもう一定の教育うけてるってバレバレ、文字もスラスラかけるのもお貴族様かそこそこの商人くらいよ?平民はドブさらい、薬草採取、ゴブリン、オーク、クマ、いのしし、捜索、討伐くらいの単語だけ覚えてその組み合わせのフィーリングで依頼書持ってくるの。それでたまにゴブリン討伐と勘違いしてゴブリン集落の討伐依頼持ってきて痛い違約金払う人もいるんだけどね」
「えー、じゃあもう俺ってこのギルドで仲間見つけるの難しい?」
「そんな事ないわ、ランク上げれば向こうからお願いしてくるわ。ちょうどいいわね、あなた今日でアイアンランクに昇格しました。ゴブリンや猪ならソロで討伐受けれますよ、それでちょっと相談なんだけどさ、あなたパーティー組まない?魔法使いの子なんだけど訳ありでさ、カッパークラスから上に昇格できないの」
「カッパーと組めるって事は組めばオークとかクマとかゴブリン集落殲滅とか盗賊の捕縛もいけますよね?凄い魅力的なんですけど、どんな訳ありですか?大爆発する魔法しか使えなくて一発撃ったら倒れるとか嫌ですよ、それと頭のおかしいのも嫌です」
「あなた以上に明らかに元貴族オーラが消せてない魔法使い、しかも出身国で何かやらかして逃亡した系貴族」
「めんどくせ。と言いたいが。他に組んでくれる人いなさそうだしなぁ、面接だけでもいい?」
「女の子に期待させて落とすとかサイテー、あんたモテないでしょ」
(女性か・・・なおさら面倒だ、婚約者を寝取られるくらいにはもてないしな)
「何?何か言った?面接するなら今からでもいい?」
「まぁいいよ」
軽い返事をしたがまさかこれが人生のターニングポイントになるとはこの時思わなかった。
序盤を整理・統合したことで、よりテンポよく読み進められるようになりました。
楽しんでいただけていたら嬉しいです。
ブックマークしていただけると励みになります。
次の話もお楽しみに!




