ファルーサ・カイデン12-1
7の月になるとすぐに、一週間我が家は家族で王都に行っていた。
お父様は、年に数回、(次期領主とその補佐であるお兄様達も一緒に)王都に行って陛下に謁見、と言うか近況報告や相談、打ち合わせを行っている。
今回は報告案件が多く、お母さま達も同行するので、ついでに家族全員で王都を楽しんで来ようということになった。
ボニータお母様は、王都の流行りのものを調べに行こうと、服飾店、宝石店、雑貨屋などを巡った。
セリスお母様は、屋台の食べ歩きをしたり、新しい飲食店に行って、目新しい料理を探した。
王都への物流拠点の、それぞれ商業と農業のトップだけあって、二人とも何があるかは知っているが、王都に流通している何がどう使われているか、どのようになった物が人々に受け入れられているかを研究し、王都への納入量を増やすべき物や、商品開発の方向性を模索している。
お父様とマリアールお母様(とお兄様達)は、貴族の集まるパーティーやお茶会に出席していた。
ジュンゼットお姉様は、王都の書店と文房具店を巡っていた。
おかげで10日間退屈する暇もなく、むしろ色々な物を買ってもらえ、美味しい物をたくさん食べられて、大変楽しい一週間だった。
しかし、王都からカイデン領の自宅に帰って来た時、10日も行っていない迷宮のことが気になった。
明日は必ず迷宮に行こう。
案の定、魔獣等の数が増えていた。
10日しかなかったので魔獣等の強さはどれも大したことはないんだが、10日もあったので魔獣等の数は増えている。
仕方がないので、これまでと同じように、マッピングした地図を頼りに、片っ端から第1層の通路を、虱潰しにあたっていく。
これまでも第1層での狩りを2日間、第2層で2日間、第3層で2日間集中して魔獣等を狩った後、ボス部屋へのタイムアタックを1日やるというサイクルを繰り返して来た。
なので今回も、行った先で「探索」に引っ掛かった魔獣等を倒していくだけだ。
暗い迷宮の中も、「照明魔法」をレベル6(5「周囲を淡く照らす光球を、任意の数つくる」、6「一方向のみに光を集約して照らす光球を、任意の数つくる」)まで上げて、第1層の洞窟では自分の真上と10M先、20M先、10M後ろ、20M後ろの天井付近に光球をそれぞれ浮かべているので、明るさには何の問題もない。
「魔力」もレベル6(「魔力が500加算される」)まで上げたので、光量を少し絞らないと、逆に眩しすぎるくらいだ。
「魔力量」もレベル8(「魔力総量が50,000加算される」)に上げた。魔法等でやたら魔力量を消費するようになったからだ。
「照明魔法」や「浄化魔法」をしょっちゅう重ね掛けしたり、攻撃魔法を多用したり、最近では「光の剣」も重宝している。
「光の剣」とは、第3層のボス部屋の宝箱から入手した片手剣のことで、俺が名付けた。
もっとカッコいい名前にしたかったんだが、俺にはセンスが無いのか、他に何も思い付かなかった。誰に見せるわけでも、聞かせるわけでもないので、まあ、いいや。
この「光の剣」は、剣に魔力を常に流しておく必要があるが、強めに魔力を流していれば、アンデッドのみならず、普通の魔獣等でもよく斬れるので、使う機会が多い。
そんなこんなで、以前よりも更に魔力量を消費するようになっているが、魔力総量が5万を超えたので、視界左上の「魔力量/魔力総量」を見ても、割合での表示なのもあって、魔力量が減ったような感じが全くしない。
そうやって魔力量をどんどん消費(浪費?)しながら、魔獣等を倒していくが、今日中に第1層が終わりそうにはないなぁ。
今日も第1層での狩りに集中する。
しかし、1週間も放置していると、魔獣等の増え方もいつも以上になっている。
敵が少なければ、2日もあれば第1層の全ての通路を踏破できるんだが、接敵回数が多いと戦闘に要する時間も長くなる。
まだ第1層の4分の3も終わってないが、時計を見ると16時を過ぎていた。もうそろそろ帰らなきゃ。
やはり今日も、狩り尽くせなかったか。
明日も頑張ろう。
今日も、またまた第1層だ。
昨日までに集中して狩った場所でも、また魔獣等がぽつぽつと生み出されている。奥の方では、まだまだいっぱい残ってるんだろう。
と考えて、今日も第1層の狩りを始めたんだけど、案の定、奥の方には結構な数の魔獣等がいた。
それでも頑張って、何とか第1層の魔獣等は片付けた。
もう16時近くになっている。今日はここまでだな。
明日からは第2層に行くけど、第1層に3日もかかったから、第2層の魔獣等は大分増えているんだろうなぁ。
まあ、こつこつと頑張ろう。




