↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/79

ファルーサ・カイデン10-2

 仕方がないので恐る恐る中に入ってみる。

 中は相当広いらしく、「照明魔法」で見えた範囲からの予想だが、幅も奥行きも100M(メタ)なんてもんじゃない広さがある。天井(?)までの高さだって10M(メタ)じゃあ利かない。

「何なんだ、ここは?」

そう思いつつ10歩ほど進んだ時、後ろから「ゴゴゴゴゴッ」て音がした。

 何があったのかと振り返ってみると、先程の扉が閉まっていた。

 ここはもしかして、ボス部屋か?

 何冊かの文献に載っていた情報を整理すると、迷宮には必ずその一番奥に「ダンジョン・マスター」が、大きな迷宮になると幾つかの階層ごとに「エリア・マスター」が、巨大な迷宮になると各階層ごとに「フロア・マスター」がいるらしい。

 そして、それらマスターのいる所謂「ボス部屋」は、このように攻略者が入って来ると、そのマスターとの勝負がつくまで逃がさないために、扉を閉めてしまうことが多いらしい。

 そこまで思い出した時、部屋の中に薄明かりが灯る。

 部屋の壁の一定間隔ごとに燭台があって、そこに立つ蝋燭に一斉に火が灯ったのだ。

 これだけの広さの部屋だ。500本はあると思われる蝋燭が灯ったところで、部屋の中央や天井まで明るくはならない。

 それでもよく見てみると、幽霊や魔獣の骸骨が、それぞれ20体ずつ位はいる。

 部屋の奥には人型の骸骨が4体。こちらは壁の蝋燭の灯りに近いので、よく見える。剣を持ったの、槍を持ったの、弓を持ったの、そして杖を持ったのだ。

 差当り、骸骨剣士、骸骨槍士、骸骨弓士、骸骨魔法士と言ったところか。

 武器を持った骸骨は初めて見た。昔、この迷宮で全滅した、ハンター達だったりするんだろうか?

 いや、そんな筈はない。奴らは迷宮が生み出した魔物だ。

 何も考えるな!

 怖い想像をするな!

 夜、トイレに行けなくなるぞ!!

 そんなことを考えていると、一番奥にいる骸骨弓士が、おもむろに弓に矢を番え、弦をいっぱいに引き絞り、俺に向けて放ってきた。

 不意打ちをされない限りは、今なら飛んで来る矢くらいは避けられるが、それと同時に魔獣(の骸骨)等が俺に向かって一斉に動き出した。

 それに対し、俺は先ず、(魔獣(の骸骨)よりは)動きの速い幽霊に向けて、「火魔法」と「風魔法」の「合成魔法」を放つ。ここのところ、幽霊が現れた時に使っている魔法だ。

 風の力を内包した火の玉を放ち、相手に当たると同時に火の玉の内部から強い風が周囲に吹き出し、火の温度を上げつつ爆発したように炎を広げる魔法である。

 火の玉は直径100M(ミリ)M(メタ)程で、当たった幽霊を中心に、直径約10M(メタ)内にいる幽霊も焼き尽くせる。因みに、この魔法には「フレイム(火爆弾)」と名付けた。

 火の玉を直径を1M(メタ)程にすると、直径約100M(メタ)内は焼き尽くせる。ただし、相手が広く分散していると、必要な魔力量の割に数が少ないので、相手の密集具合を見て使うかどうかを決める。因みに、この魔法には「フレア(炎爆弾)」と名付けた。

 もう一つ、試してはいないが、火の玉の直径を10M(メタ)までは大きくできると思う。恐らく直径約1K(キロ)M(メタ)内は焼き尽くせると思う。名前は既に「ブレイズ(豪炎爆弾)」と決めている。

 何故いちいち名前を付けているかと言うと、魔法を発動させるには、自分が発動しようとしている魔法の明確なイメージを持っていなければ、思ったような効果は得られないからである。

 魔法の効果(火、水、風、土、治癒等どんな魔法を使うか)

 魔法に込める魔力量(効果の大小)

 魔法の形状(放出魔法の場合のみ)

 魔法の動き(どこで魔法を発動させるか、自分のすぐ近くか、相手に向かって飛ばすか、飛ばすのならどの程度の速度で飛ばすか、途中で別の効果を発動させるならどのタイミングで発動させるか等)

 合成するのなら、どれだけの魔法をどのように合成するのか

 襲ってくる相手に対する攻撃の際に、こんなことをいちいち考えていたら、魔法が発動する前に相手の攻撃をくらってしまう。

 だが、固有の魔法名を決めておいて、その魔法がどのように発動するかのイメージをしっかり持っていれば、魔法名を口にするだけで、望んだ効果の魔法をすぐに発動できる。

 今回使うのは「フレイム」だ。

 幽霊や魔獣(の骸骨)等が一斉に俺の方に向かってきていると言っても、広い部屋の中に散らばっていた奴等が、まちまちの速度で近寄ってきているので、結構バラけている。

 3発ほどフレイムを放つと、(比較的)動きの速い幽霊に当たって爆発し、それぞれの近くにいた幽霊を巻き込んで、計10体程を焼き尽くす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。