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犬は狼に成り、何を為す  作者: ぬーん
人間とは
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商館の死闘

 強い。それが対峙した男、少年と言うべきか、最初に感じたことだった。魔力視使って見てみると、体中に魔力を纏っている。もしくは、宿している。なるほど、この少年は自分と同じく固有性を持っているらしい。少年の場合は、筋肉が魔力による強化されているらしい。

 さっきの攻撃はパンチらしい。しかし、壁を壊したのに傷一つ無い。徒手空拳のようだ。体全体が凶器だから、当たり前か。


 (筋肉を強化されてるんなら唯の剣じゃ攻撃にもならなそうだ。なら、こっちも強化すれば良い。)


 キングベアの一件で魔力を纏うと強化できるとわかった。ただ、固有性による強化より劣るが。

つまり、より多くの魔力が必要になる。

 アドルフは攻撃を仕掛けた。首への一閃。しかし、避けられる。反撃にとパンチのラッシュが来る。アドルフは、一つ一つのパンチを避ける。


 「俺の拳ってそんな遅いか?1発も当たらないなんてよ。自信無くすぜ。」


 「そんな事は無いさ。キングベアの攻撃よりは断然速いさ。」


 「おいおい、あんなデカい奴だけの奴と比べんなよ。しかも、ちゃっかり攻撃を当ててくるしよー。」

 口調は軽い感じだが、反面表情が鋭くなる。


 (さて、剣での攻撃もあまり意味がない。アレを使うか。)


 アドルフは剣を鞘に入れた。相手は筋肉と魔力の鎧着ているため、外部への攻撃は有効では無い。では、内部への攻撃は?内部つまり、内臓は鍛えようがない。


 「あん?俺相手に徒手空拳だと?なめてんじゃねー!」


 少年はアドルフに突っ込んできた。アドルフは少年の大振りの攻撃を避け、少年の腹に手をつけ、魔力の衝撃波を放った。衝撃波によって少年は内臓にダメージを受け、口から血を吐いた。


 (良し、勝った。)


 しかし、少年がアドルフの顔に拳をたたみ込み、アドルフは吹っ飛んだ。

 二人は倒れ込む。両者どちらも立てなかった。


 「いやー、まいったねー。まさかとは思ったけど、やり合ってたとは。どっちも死んでないよね?」


バリスが入って来た。


 「同時に二つの組織がダブルブッキングとはついてないねー。」

 どうやら、あの少年は目標では無いらしい。リースに肩を借りてやっと立ち上がったアドルフはリースに聞いた。


 「目標はどうなりました?」


 「ああ、もう捕縛した。漏れも無さそうだ。しか、遅くなりすまんな。」


 「たく、俺は何しに来たんだ…」


 そして、アドルフ達は帰ろうとした。

 「おい!お前!何て名前だ。俺の名前はキース=ルチアーノだ。次あったら、この続きをするぞ!覚悟しとけ!」


 (どうやら、面倒な奴に目をつけられたな。名乗っとかないと、因縁づけられそうだ。)


 「アドルフ、家名はない。」


 そうして、アドルフ達は商館から去って行った。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アドルフが去った後、すぐにキースの仲間がきた。


 「若、大丈夫ですか!?」

 キースは、ルチアーノファミリーの一員で、首領の次男に当たる。戦闘においてファミリーの中でも群を抜き、荒くれ者にとって目を置かれていた。そんな、キースと互角に戦った奴は今までにいなかった。キースは自分より強い奴は同年代にはいないと思ってた。


 「あれは、勝てんな。」


 「若でも、勝てないんですか?」


 「だってよ、手加減されてたんだぜ。最後の攻撃を頭にしてたら死んでたわ。」


 「それは、おっかねー。若の年代は化け物ばっかすね。」


 「それ、俺の事も化け物っていってるだろ?」


 「ひぃ!」


 キースはケガ人とは思えないスピードで部下を追いかけた。


 (まぁ、これで楽しみができたぜ。次会うときはもっと鍛えとかないとな。)


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