二人の男
ビリー盗賊団の討伐の件の報告しにギルドへ戻った。討伐の証明は現場検証と顔判定など細かく行われる。それを事前にリースから聞いていたため、現場状況の保存のため、魔法陣を利用した周囲を囲った防御魔法、いわゆる結界というものを展開した。解除方法は時間経過か使用者による解除だ。
こうして、時間がかかったが討伐が認められ懸賞金を手に入れた。そのあとは、リースとバックアップしてたリースの仲間でビリーに通じていた職員とビリーと取引していた者を調べるらしい。
次の日の夕方にはリースに調査を指示していたのは、この街の領主らしい。その領主に呼ばれ、領主の館に来ていた。門番には話が通されていたらしくすんなりと領主に会えた。
応接室のソファに座って出された紅茶を飲んで、あまりの美味しさに感動していると、40代ぐらいの細身の男が入ってきた。アドルフは立とうとするが、制止した。
「いや、待たせて悪かったね。私はこの街の領主を勤めているバリス=ステュアートだ。しかし、実際に会ってみると若いんだな。驚いたよ、その年で賞金首を討伐するなんて。」
「アドルフです。運が良かっただけですよ。」
「いやいや、その運は他の人だったら掴み取れてないよ。十分に誇っていい。さて、今日呼んだのは協力して貰いたいことがあるんだ。」
「協力?」
「ああ、昨日の件で進展があってね。黒幕が見つかったんだ。その黒幕が結構大きな商会でね、有名貴族とも取引があるところでね。もしかしたら、貴族と今回の件でつながりがあるかもしれないからね。何がなんでも取り押さえたいんだ。でも、先の戦争で兵を出しているからね。人手が足りないんだよ。本当は恩ある君に頼むのは筋違いなんだが、事情を知っていて戦闘力も持っていいるのが君しかいなくてね。報酬金もだす。どうだいお願いできないかな。」
「乗っかかった船です。協力します。それに、そこまで熱心になられたら、こっちもやらないわけないでしょ。」
「本当よかった。決行は明日の明朝だから、今日はこのまま我が家に滞在してよ。今のうちに準備や仮眠をとった方がいい。夕食はどうだい?」
「お言葉に甘えて、休ませてもらいます。夕食についてはもう済ましていますんので、ありがたいのですがお断りさせてもらいます。」
そういってアドルフは退出し、待機していた使用人に客室まで案内された。客室に案内されたアドルフは明日の準備し、まだ日が落ちる前だがベットに横になり、意識が薄れていった。
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人の気配を感じ目を覚ました。その後、ドアからノック音が聞こえた。アドルフは体を起こし、剣を持ってドアを開けた。
ドアの前には案内をした使用人が立っていた。どうやら起こしに来てくれたらしい。
「アドルフ様、ご依頼の件で結構前に顔合わせをしますので、ご案内します。準備は整っておいででしょうか。」
「はい、荷物は持ってますのでいつでもいけます。」
そして、アドルフは使用人に連れられ集合場所に向かった。集合場所は会議室でバリスとリースと2その他20人ほどの兵士がそろっていた。
バリスが周りのみんなを見渡し口を開いた。
「よし、全員そろったな。今回の作戦を説明する。本作戦はAとBの2つに別れ、表と裏に回り込んで奴らの逃げ道を塞ぐ。各チームは潜入組とバックアップ組に分ける。作戦開始合図は魔道具で証明弾を上げる。お前たちそれでは向かうぞ。」
「「「はい!」」」
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日が昇る前に、目的の商館に到着した。指定の位置、裏口にスタンバイできた。後は、合図を待つだけだ。
(建物の中に動いてる気配がする。)
「皆さん、もしかしたら気づかれている可能性があります。突入の際にはご注意を。」
他のチームのメンバーに忠告した。そして、ちょうど合図が出て、商館に突入した。
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商館の中は、暗く静かだった。慎重に捜査していた。暗い廊下を少し進むと右手にドアがあり、警戒しながら入る。しかし、部屋には誰もおらず、毛布だけが放置されていた。毛布は若干暖かかった。
(ここに捕らわれた人たちが格納されていたのか。ここから出て行って間もないな。)
部屋を出て、廊下進むと突き当りに広間がある。そして、そこには仲間の一人が倒れていた。明らかに罠だ。死角からの攻撃にも警戒しながら、広間に入り仲間の生死を確認しようとした瞬間、何かが襲いかかってきて、攻撃が放たれた。
アドルフはその攻撃を避けると、壁にぶつかったようで、壁が破壊された。避けた際に2発攻撃を加えたが、手応えがなかった。
「ほう、避けるとは。それに反撃してくるとは。中々やるじゃないか。」
そう影は言った。そして、これが初めての生涯の親友となる男と出会った日だった。




