最強シスター加入
一夜明け、浩一達はギルドに来ている、旅をするのに城から出された勇者の身分証でもいいが、ギルドに登録して冒険者として活躍しない事にはその勇者の身分証も効力を持たない、まず実績を積むことが大事なのだ、と言うのもあるが一番は・・・・・
浩一は隣を見る。ニコニコ笑顔のシスターミッシェルが浩一の腕に嬉しそうに抱き着いていて、それをマーサに抱かれるロトが恨みがましそうに見ているのだった。
周りもロトにメロメロしていたと思ったら浩一の状況に気がつき羨ましそうに見ている、
煽情的なシスター衣装の彼女、魔王に潰された国のシスターだったとかで、こちらの国のシスターになるか悩んでいる時に聞いた噂で赤ちゃんの勇者が現れたと聞いて興味本位で宿に来てみれば、
「浩一君に一目ぼれしちゃった♡」
「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」」」
周りが驚くものだから浩一は息を飲み込んで声が出なかった。それほど今のミッシェルの言葉は信じられない。
「いやいやシスター冗談がきついぜ」
一人の男の言葉で周りが笑いだす。
「このひょろひょろ坊主のどこに魅力があんだよ」
「そーそー、この赤ちゃんの方が魅力的だろう」
「ただの赤ちゃんではないと思っていたが勇者とはなぁ」
「うんうん、ただ者ならぬオーラをだしてるよな」
「なのに惚れたのがそっちのひょろひょろ兄ちゃんとか・・・・」
「「「「ぎゃはははははははは」」」」
盛大に笑う周りに嫌な気持ちになる、確かに自分をカッコイイとは思っていないがそこまで笑われるとムカつくと思っていればミッシェルが浩一に抱きつく。
「浩一は私がパーティーに入るのは嫌かい?」
甘えるように言ってくるミッシェルに浩一は恥ずかしさが勝って固まってしまう。
「あ、う、あの、」
言葉を出せないでいるとロトが言う
「メンバー加入はいーだーのおえの権限だぞ!」
(メンバー加入はリーダーの俺の権限だぞ!)
怒鳴るロトにマーサが乗ってくる
「そうですね、メンバー加入は勇者であるロト様がすべきですよ、でもですね、シスターが勇者パーティーに参加するなど聞いた事がありません、治療は僧侶の私もできますし、シスターミッシェルは一体何ができるのですか?」
ミッシェルはマーサの言葉にふむと考える
「私は魔国とエルフ、ドワーフそして人の国パテリアに囲まれたサブ国からドワーフ王国を越えてここまで来た。戦闘もそれなりにできる、見ればこのパーティーに戦闘系はいない、私がいた方が役に立つと思うが?」
その言葉にマーサがむきになる
「私は元聖騎士です、私だって戦闘には自信があります」
ミッシェルはニヤッと笑う。
「マーサ僧侶は戦争で右目を怪我して全盛期のようには動けないから聖騎士から僧侶となったと聞いているが?聖職者には有名な話だよなぁ?人気聖騎士の不幸な事故は」
「ご心配無用、この左目だけでも全盛期には劣っていようともロト様を守れますからね、それにあなたは・・・失礼ながらここまで旅をされたと言ってもシスターですしねぇ・・・・あまり無理はなさらない方がいいのでは?魔王討伐に色恋を持ってくるなんて言語道断ですしね」
喧嘩腰なマーサにからかうようにミッシェルは言う。
「なら力を見せてやろう、明日、どうせギルドに行くのだろう?そこで力をしめし、お前より私が使えるとなれば仲間に入れてもらおう」
「えぇ望むところです!いいですよね?ロト様?」
マーサの熱の入った言葉に本当は無条件で仲間に入れたいのに、彼女を仲間にできないかもしれない状況になり、だがマーサが燃え上がっているから何も言えずロトは一言だけ言う。
「しょ、しょれでいこう」
(そ、それでいこう)
そういう流れもあり、4人はギルドに足を運んだ、赤ちゃんと美女で煽情的なシスターを連れた少年のグループは良く目立つ、
4人が受付に着くと桜色の髪のべっ甲フレームの眼鏡をかけた朗らかな女性が笑顔で話す。
「こんにちは!依頼ですか?ギルド登録ですか?」
ニコニコ笑顔の女性にミッシェルは言う。
「ギルド登録だよ」
「はい、ではお一人づつ試験を受けていただきます、先にそちらの天板にステータスを登録お願いします」
「ギルドとうりょくひしゃしぶりだ」
(ギルド登録久しぶりだ)
ロトはそう言ってマーサに抱っこされながらすでに天板に触っている。
「あらあら、僕悪戯は・・・あー勇者様、お城から通知来ていましたね、本当にこんなに幼い子なんですねぇて・・・ありゃ?ありゃりゃりゃ、これはあーちょっと試験官選びますねぇ」
これはあれの事だろう、ステータスは昨日みんなで見せ合ったから把握している、続いてマーサが天板に手を置く
「あ、これはかの有名なマーサ・フレング様が冒険者になっていただけるなんて嬉しいです、活躍期待しています」
続いて浩一、
「あら、あらららら?あらぁまぁーーー異世界の方なんですねぇ、うん、これなら・・・・でもなぁ、あー頑張ってください」
なんだその反応と思って天板から退きミッシェルに代わる。
「ん?んんん???ちょーーーと待ってくださいね??え?あの、ギルマス呼ぶので、ちょっと別の部屋行きましょうかミッシェルさん」
慌てる職員に浩一が問う。
「何か問題があるんですか?」
確かにミッシェルは全ステータスほぼSSSランクというおかしなステータスでマーサが偽造しているのではないかと騒いでいたが、ギルドの天板は偽造できないから明日見てみればいいと言われた。
「やはりステータスを偽っていましたか」
マーサの言葉に職員は困った顔になる。
「いえ、家事意外オールSSSなので高ランク冒険者の可能性が高いという事とで、ギルドマスターと個別での話し合いになります他の方はこちらでお待ちください」
「そういう事だ、浩一、お前ら、少し待っていてくれ」
そう言ってミッシェルは職員の女性とギルドの奥に行ってしまった。
「まさかあのステータスが嘘じゃなかっただなんてぇぇぇ!!」
悔しさにハンカチを噛むマーサを見てまぁまぁと浩一はなだめる、
「ミッシェうはしゅばあしい、おえの嫁になってくえないかなぁ」
(ミッシェルは素晴らしい、俺の嫁になってくれねぇかなぁ)
そのロトの言葉にマーサはとんでもないと騒ぐ。
「あんな破廉恥シスターダメです!ロト様には王女リリィ様のような、素晴らしい女性の方がお似合いです!国王もリリィ様とのご結婚をお考えです、お考え直しください」
「いいぃ?あー国王のとないに居た小さな女の子か」
(りりぃ?あー国王の隣にいた小さな女の子か)
「いや、お前よりは大きかっただろ5歳くらいだったぞ」
浩一の言葉にマーサが喜ぶ。
「そう!5歳なんです!5歳なのですがとても天才的で、博士号を3つお持ちで魔物の鳴き声などの生態にも詳しく、魔物の動きから未然に天災を察知し防げるという才能もお持ちで本当に素晴らしい姫君なのです!」
マーサの言葉にロトは考える。
「まぁしょうだな、あの子はしょうあい美人になりそうあし、みっしぇうさんは年をとるしな、そんなに優秀で美人なおくしゃんならいいぃ王女の方がいいな」
(まぁそうだな、あのこは将来美人になりそうだしミッシェルさんは年をとるしな、そんなに優秀で美人なおくさんならリリィ王女の方がいいな)
何だか下衆な考えに聞こえるのは気のせいだろうか3歳児からそんな考え聞きたくなかった。
一体ロトの中身は何歳なのかと浩一は考えるがマーサは興奮してロトに言う。
「そうでしょうそうでしょう!あんな破廉恥シスターよりもリリィ王女の方がロト様には似合っていますとも!将来ロト様は英雄王となられるのです!素晴らしいでしょ?」
「英雄王・・・しゅばらしいな!!!」
(英雄王・・・素晴らしいな!!!)
「でしょうそうでしょう!?」
盛り上がる二人に呆れを感じながら、このまま育って王になってもいい政治なんてロトにできようか、今自分が保護者になっているのだから自分がちゃんと道を示さなきゃいけないなぁと思っていると、奥からミッシェルが厳めしくそして美しい男性を連れて歩いてきた。
「悪かったねぇ、私は総帥の好意でBランクの試験から受けることになったよ」
ミッシェルの言葉の後に男性が前に出る。
「勇者ご一行にギルド登録していただき嬉しく思う、俺はディア・マシューだ、ギルド総帥とこのゴート国王都のギルド本部でギルドマスターもしている、ちなみに勇者ロト様の試験官も私の方が向いているので勇者パーティーの試験官は私が担当する、よろしく頼む」
軽く頭を下げる総帥に、マーサが不満げに言う。
「本当にその女300レベルもあるんですか?戦闘に向かないシスターですよ?」
マーサの言葉に総帥は顔を引きつらせミッシェルを気にしながら言う。
「シスターミッシェルは本当にすごいですよ、さすがかの有名な僧侶ゴーシュに仕えていただけありますね!」
「ごーちょ?」「僧侶ゴーシュですって!?」
コテンと首をかしげるロトに冒険者たちが「かわいいい」とトキメイているが、受付と総帥はデレデレする様子はないつまり総帥も精神攻撃耐性がSSSなのだろう、受付には精神攻撃の対するバリアがある、だから受付嬢にもロトのスキルは発動しないのだ、
ロトのスキルは魅了、しかもSSS、精神攻撃耐性SSSが無いと惑わされてしまうのだ。
そんなロトにメロメロのここのメンバーの中でも精神攻撃耐性Aのマーサがロトに教える。
「僧侶ゴーシュは筋肉を愛し筋肉に愛された神、マッスルロニー神のただ一人の御子でレベル200の鋼のボディーを持った僧侶です、100年前四天王を一人倒し、何度も魔王と引き分けては魔王から一つ町や村を取り返してきていた人で5年前の115歳まで筋トレされていて、世界一高いマッスベストの極寒の頂で筋トレをしている時に心臓が止まりお亡くなりになったのです、その亡骸はただ一人、僧侶ゴーシュのトレーニングについてこれていたと言う謎のピンク髪のシスターが村まで僧侶ゴーシュのその筋肉で重い135キロのお体を20キロメートルの距離を運んできたと言います、そのシスターはゴーシュ様がお亡くなりになってからは姿を消していたと言いますが・・・・・」
「しょのししゅターがミッシェルしゃんという事か!!」
(そのシスターがミッシェルさんという事か!!)
「そういう事になりますね、あのゴーシュ僧侶の弟子だとすればとんでもないステータスも納得です」
「んじゃ、納得したようだし演習場に案内する、こっちへ来い」
総帥にそう言われて、浩一達は付いて行くのだが冒険者達もロトを見ようとついて来るので、浩一は何だか息が詰まる、だって自分には戦闘スキルは全くなく、アーマーはエプロン武器はネギなのだから、
そしてマーサはミッシェルのステータスの謎が解けたが、まだ何か不満がありそうに見ていて、このパーティー大丈夫だろうかと今から浩一は不安になるのだった。




