カナの意外な才能
浩一、ユウ、ダイが華弥子に切りかかる、華弥子は避けるが避けた先にケンの弓が飛んでくる、
だが華弥子はそれを剣で切り伏せる。
華弥子はまず浩一に向かう、浩一はネギで剣を受け止める。
「聖ネギってずるいよなぁ、笑って力はいらねぇわ」
「こ、れ、で、かよ!」
浩一は華弥子を何とか弾き飛ばす、そうすればすかさずダイが入ってきて二対一の剣戟が始まる。
その時だ。
「ぴ!」
カナが翼をあげると華弥子の足元の土が盛り上がる。
「あっぶね、モズラの土魔法か!」
カナが鳴くたびに土は盛り上がる。
ユウはケンを護衛し、ケンはカナの妨害を見ながら華弥子の避ける方に矢を射る。
華弥子は剣戟を繰り出しながらもその矢を切り伏せる。
「いいチームワークじゃないか!」
華弥子がダイを風魔法で吹き飛ばし、浩一に襲い掛かろうとした時だ、
「ぴっ」
カナが鳴くと、眩いばかりの光が視界を覆う。
「光魔法のフラッシュか!」
華弥子は冷静に後ろに下がる、華弥子がいたところにはネギが振り下ろされていた。
「目がちかちかするねぇ」
華弥子は笑う。
「カナ、今のは俺も食らった」
「ぴぴ!?ぴーーー」
カナが浩一にごめんねと言うように翼をばたつかせる。
そこに上から華弥子が来ていたがユウが盾で受け止め弾き飛ばす。
「いいチームワークだな、うん、モズラと連携が取れたらもっといいな」
華弥子が審判に目線を送る。
「試合そこまで!」
審判の言葉で試験が終わる。
「うん、いい連携だった、Aランク昇格だな」
「ありがとうございます!」
浩一はつまり、実力はBランクまで上がり、オノケ達と連携が取れるように成長しているということに嬉しくなった。
「いやしかし、モズラが光魔法使うなんてなぁ」
「俺も初めて知りました。」
浩一はカナを撫でてやるとカナは満足げにぴぴ、と鳴いた。
華弥子はじーーーーとカナを見た後、何か考える。
「浩一、ちょっとこっち来い」
「は、はい」
浩一と試験会場に居たアイリッシュとビリーは華弥子の後ろを付いて行く、
そして、どこかの部屋に入った途端、華弥子は剣で腕を傷つける。
「「「何してるんですか!?」」」「ぴーーーーー!!!」
華弥子はその腕をカナに向ける。
「カナ、この腕にヒールかけてみろ」
「ぴ、ぴぴ、ぴーーーーーー」
カナが翼を向けると黄色い優しい光を出し、華弥子の傷跡はまるで何もなかったように消えてしまった。
全員がおおおと感心する。
「光土属性のモズラなんて聞いたことないわ」
アイリッシュが驚いていると
華弥子が傷があったところをよーく見る。
「傷一つない、ここまで高度なヒールができるのは予想外だぜ」
「黄色いモズラだからかなぁ」
ビリーが浩一に撫でられているカナを見ながら言う。
浩一は撫でながら気が付く。
「アイリッシュ、これ、マーサに気が付かれたらやばいかな」
アイリッシュはうーんと考える。
「光属性魔物は環境保護魔物だから、教会に保護とか言ってきてもおかしくないかなぁヒールがこれほど凄ければ」
「やっぱりぃ」
浩一はまたマーサに秘密ができてしまったと悩んでいたら華弥子が言う。
「だが戦闘にフラッシュを使っているからなぁ、」
「「「あぁ~」」」
「ぴ?」
カナは何もわかっていないように首をかしげるのだった。
とりあえず浩一はカナとオノケ達をライフボックスに入れ、受付前に移動した。
「浩一さん!」
マーサがキラキラした目で浩一に走り寄る。
「もしかして、カナは光魔法が使えますか!?」
あーやっぱりぃと全員げんなり、
「流石勇者パーティーの魔物です!いえ光属性なら聖獣ですね!勇者パーティーにふさわしいです!!」
意外な反応だ、
「あの、保護とかはしなくていいですか?」
思わず浩一が聞いてしまって、ヤバッと思ったがマーサの反応は意外なものだった。
「確かに聖獣で突然変異の珍しいものではありますが、もう従魔契約をしているモンスターは保護されていることと同じ扱いになります、それに何より勇者パーティーです、聖獣が居ておかしくはありませんよ」
浩一は胸を撫でおろす、カナが取り上げられたらどうしようと思っていたからだ。
そこにロトがとことこと走って来る。
「浩一、カナを出してくれるか?」
浩一はライフボックスを開き、カナを呼ぶ、カナはぴょんと出てきてちょこんと浩一の腕の中におさまった。
そしてロトは自分のおもちゃの剣で腕を
「なああああ!!!止めろロト!!」
浩一が叫び、ビリーが素早くその手を止める。
「なんだよ、怪我しなきゃヒール使えるかわからないだろ」
「もういいい!!もういい!!華弥子さんがしたから!!!」
浩一がカナを抱いて必死に言う姿にロトは華弥子を見る。
「なるほどな、それで焦っているのか、華弥子、傷跡を見せてもらっていいか」
「はいよ」
華弥子はさっきヒールされた腕を見せる。
「ほぉ、綺麗だな、本当に傷つけたのか?」
ロトがそう言うとマーサが、
「ロト様が疑われるのであれば私が」
もう切っていた。
「「「わあああああああ」」」
「ぴぴ!!」
カナは素早くマーサに飛んでいき、ヒールをかける。
マーサの傷はたちどころに無くなった。
「おお素晴らしい!流石聖獣!」
おおと腕を掲げキラキラした目で見るマーサ、ロトは厳しい目で浩一を見る。
「浩一早くライフボックスにカナを入れろ」
「え、う、うん」
サッと浩一はカナをライフボックスに入れる。
「ミッシェルさん……」
ロトがミッシェルを見る。
ミッシェルも厳しい顔をしながら周りを見る。
周りではロトにラブコールを送る者の中にこそこそと話すものが居る。
「ギルドマスター、どっかの部屋に案内しな」
「そうだな、こっちだ」
ギルドマスターに案内され、浩一達は奥の部屋に通される。
「ど、どうしたんですか」
浩一が疑問を口にすれば、ミッシェル、華弥子、ロトは難しそうな顔をする、そして疑問に答えたのはガイアだった。
「聖獣だよ」
「聖獣……カナの事ですか?」
浩一はまだピンと来ていないようだが、アイリッシュは気が付く、
「そっか、聖獣は貴族に高く売れるから狙う人が多いのね」
浩一はそれを聞いてミッシェル達を見る。
ミッシェルは顔をしかめて言う。
「基本的にテイムモンスターは契約者がいるから盗んでも言うことを聞かなかったり、逃げ出して契約者の元へ魔力を頼りに戻ったり、自害をするモンスターもいる。特に聖獣は主人への思いが強くそういうものが多いんだけどね、解約の石っていうレア魔石を飲ませると契約が無くなるんだよ」
それに華弥子が続ける。
「レア魔石とは言っているがな、他のレア素材に比べたら出やすくて、テイマーなら、テイムモンスターの上限対策に持っているんだよ、地形に詳しいその場のモンスターをテイムして案内させてその地を出たら契約を解除するためにね」
「つ、つ、まり」
浩一の言葉にロトが続ける。
「カナをさらって契約を解除させようとするってことだ」
「それだけならまだいいがな、浩一だ」
華弥子は浩一を見る。
「俺ですか?」
ミッシェルが厳しい目で言う。
「オノケの初めてのテイマー、異世界転移者、テイマースキルSSS、稀少な変異聖獣のテイマー、三倍スキルアップ料理人とか、なかなかいないよな」
みんながジトっと浩一を見る。
「あれ?もしかして俺も狙われる?」
「「「「「うん」」」」」
ぇぇぇと浩一は顔をひきつらせた。




