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★147 カレンとデイジー

よろしくお願いします。


女の子は12歳くらいか、黒っぽい銀色の長い髪が印象的な美少女だ。

いや、明らかに子どもなのに胸が大きい!

ヤバい、ヤバすぎる!変なおっさんに狙われるハズだ!


俺は女の子に近づいて、女の子が握りしめている血塗られた短剣をもぎとった。

凄い力で握っていたから大変だった。

血と涙とホコリで汚れた体にクリーンをかけて綺麗にした。


「デイジー、大丈夫?」

「お母さん!」

起き上がった母親が女の子を抱きしめた。


少しだけ待ってから声をかけた。

「悪いけど、時間がないんだ。この男は誰だ?知っているか?」

「・・・近所の詰め所にいる偉そうな衛兵です。

親戚に貴族がいるって威張っていました。」


マズい。


正当防衛だけど、相手が本当に貴族の親戚だとおかしなことになるかも・・・

俺が今、衛兵の詰め所に行くわけには行かないし・・・


隣の家から人がこっちに向かってきた!

騒がしかったのが静かになったから様子を見に来たな。

2人をかばって、部屋の隅に隠れた。


「こんばんは~」

わざとらしく声をかけられ扉が開かれた。

男が血まみれで倒れていることに気づき、隣人は回れ右をして走り出した!


「仕方がない、逃げるぞ。」

お金を半分ほど拾って、2人を促した。


家を出て、さっきの男とは反対方向へ歩き出すと、

2人とも文句を言わず、俺についてきた。


だけど、どうする、どこへ行く?

王宮には連れて帰れないし、ダリヤたちがいるホテルもこんな時間じゃあ・・・




1時間ほど歩いて、誰も住んでいない家を見つけた。

鍵を開けて入ってみるとテーブルと椅子があったので、

クリーンをかけてからそこに腰掛けた。


優しげな表情、声を出すように気を付けた。

「俺は冒険者をやっていて、斥候のヒロトっていう。

 まずは、貴女たちの名前を教えてくれ。」


「助けてくれてありがとうございます。

私はカレンといいます。この娘はデイジー。」


30歳を超えているだろうか、娘と似て美人だがやつれがひどい母親が答えた。

やはり巨乳だ!


さっきの衛兵は「ばばあ」って言っていたけど・・・

デイジーが好みだとそうなるのか!


「カレンとデイジーか、いい名前だね。事情を教えてくれる?」

「・・・先日、夫が病気で亡くなりました。

私のせいだって義父母に家を追い出されたばかりです。

 ようやく家を借りたら、さっきの男にこの娘が目をつけられたんです。」

デイジーの肩を抱いて、カレンは悲痛な表情となった。


孫はメチャクチャ可愛いと思うけど、カレンのことが嫌いなら、

そっくりなデイジーも嫌いになっちゃうか・・・


「そうか、本当に災難だったね。どこか別の所に行く当てはある?」

「私の両親はもう亡くなっているし、当てなんかないです。」

カレンは途方に暮れている。

もし、頼れる相手がいても、相手が貴族を笠に着た衛兵だったら守りきれないよな・・・


娘の方は自分の手をじっと見ている。

あいつを刺した感触が残っているのかな・・・

イヤな奴丸出しだったから死んだ方がよかったような気もするけど、

この娘のために助けてよかったな!


「じゃあ、一緒に俺の街プレドナに行ってみる?

俺のクランには戦闘職だけじゃなくって、料理人とか商売人もいるよ。

ちょっと考えてみてくれ。」


深夜に家に飛び込んできた初対面の男だから、信頼なんて無理だよな。

まずは食べ物で釣ってみよう。


アイテムボックスに入れていた非常食を並べた。

美味しいフォーバルのお弁当、クロエたちが作った牛丼、ケーキも出した。


2人とも目を丸くした。

「あの、ヒロトさんは斥候って言っていましたよね?

なんでアイテムボックスを持って・・・

・・・なんで夜中に私の家に?何していたんですか?」


失敗だ!逆に不信感をもたれてしまった!

でもいつかは話さないといけないことだな。


「えっと、斥候だけどアイテムボックスを持っているんだ。

自分で言うのはなんだけど、結構、優秀な斥候だからね。

あとは「夜目」のスキルを鍛えるためとこの街の地理を知るために

夜中の街を走り回っていたんだ。

 で、「地獄耳」のスキルも使っていたら、あの男の脅かす声が聞こえて来て・・・」


疑わしそうな目を向けていたが、おなかが減っているのには勝てず、

2人はフォーバルのお弁当を食べ始めた。

「美味しい!」



読んでくれてありがとうございます。

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