★144 デュラハン
よろしくお願いします。
デュラハンの左手が長剣を抜いて構えた!
二刀流か!カッコいい!
頭がないけど!
体は腐っているけど!
メチャクチャ臭いけど!
目がないのに、どうやって俺たちを見てるんだ?
デュラハンの右の剣が俺を、左の剣がロロランを襲う!
俺はリーチで負けていて、ロロランはスピードで負けていて、防戦一方だ!
少しずつ位置を変え、180度、一直線上になって挟み撃ちするが、
肩関節の可動範囲がおかしくなっているようで、
長剣を縦横無尽に振り回し、俺たちは攻めることが出来ない!
「しっかりしなさい!」
見かねたグレイスが結菜、愛海、ダリヤを叱りつけた。
結菜たちがほんの少し落ち着くと、
こちらも見かねたグレイスがデュラハンの正面に立って、盾で剣を防いでくれた。
だが、三人で囲んでも漸く互角に戦えるようになっただけだ!
俺たちはゆっくりと回り込み、120度の角度で包囲したが、
相変わらず剣を縦横無尽に振り回し、
俺たちにチャンスを与えるどころか、全く互角の状況が続く。
ヤバい!俺たちが疲れてきたぞ!
「ロロラン、グレイス!」
俺が声を掛けると二人は半歩前に出てくれた!
デュラハンの剣が二人を集中して襲う!
必死に防御する二人!
俺は剣を鞘に納め、隠密のスキルを作動させて後ろからデュラハンに飛びついた!
背中から抱き着き、左胸にタッチした!
デュラハンの両剣が俺の両足を切るべく振り下ろされた!
俺はジャンプして、1回転してデュラハンの肩に立った!
今度はデュラハンの剣が自分の頭上を狙った!
またジャンプして、空中で1回転して華麗に着地した。
デュラハンが追撃してきたが、先ほどまでの剣の鋭さが全くない!
よしっ、奴の剣技のスキルを奪ったぞ!
楽勝モードに確変だ!
右の剣をロロランが軽く躱し、右腕を切り落とした!
左の剣はグレイスがきっちりと盾で受け止め、
左腕にアメジストの大槌を振り下ろすと左腕が無くなった!
「臭いんだよ!」
デュラハンにロロランの火魔法が炸裂して燃え上がり、奴は灰となった・・・
くっさい臭いが焼き肉の臭いとなった。
焼き肉、しばらく無理だ!
半泣きの結菜、愛海、ダリヤが両手を広げて近づいてきた。
「ヒロト~」
「ありがと~」
「ゴメンナサイ~」
だが、3メートル手前でピタッと止まった。
「「「臭い!!!」」」
3人とも眉をひそめると、「しっし、あっち行け!」と追い払われてしまった・・・
「ええ~」
慣れて気づかなかったが、デュラハンに抱き着いたため、
物凄く臭くなっていた。
急いでクリーンを掛けたが、なんとなく臭うらしく、みんなから避けられている!
「いや、もう大丈夫だろ!」
妻たちに近づくと、3メートル手前でロロランが犬歯を見せて威嚇した!
「ええええ~」
「ゴメンなさい。
新技を披露するどころか、邪魔ばっかりしちゃって・・・
ゾンビをやっつけてくれて、どうもありがとう。」
俺の臭いは嫌だが、千家がちゃんと謝って来た。
全力で悲鳴を上げ続けていたので、声がかすれていた・・・
「いや、まあ、だれでも苦手なものとかあるからね。」
やり返すビッグチャンスだったけど、
可哀そうすぎて優しく対応してしまった・・・
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