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★138 カトレア

よろしくお願いします。


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9月26日


早朝出航した。

帰りの航海も閑なので、愛海が武具にスキルを付与してくれる。

フリッツ   籠手   強力

ディアナ   メイス  魔法容量

ベルトリーニ 長剣   強力

ポロッカ   片手剣  強力

ボリス    革ヨロイ 俊敏

マニフォ   ローブ  魔法容量

狙いはこれだ!


凄い魔石はもうないので、凄い効果はないと思われるが・・・

少しでも能力を上げておかないとな!


10日以上、この作業のため愛海は攻撃魔法がまったく使えない。

全力で守るぞ!

「俺が船首を警戒する。ダリヤ、お前が後方を警戒するんだ!」

「海上に敵は全くいなかったジャナイ、この過保護のバカ!」


クリスティーナが名残惜しそうにエーランド島の方を見ている。

「もう寂しくなったのか?」

「ううん、クリス、最後にさよならを言っただけ!

ねえ、クラウス王国について教えてくだサイ!」

海の上は暇なので、みんなで色々と混ぜっ返しながら教えてあげた。


クリスティーナは、以前からダンジョンとか魔王退治とかに憧れていたそうで、

ゴブリンとかの魔物退治も経験豊富だそうだ。


能力は14歳なのに島で一番だから生け贄にされかけたけど、

15歳になったらもう一段階アップするはずだから、俺たちに匹敵するかもしれない。


「それにしてもロロラン姉様はホントに凄いデスネ!

獣戦士で、無詠唱であんな凄い火魔法を放てるなんて!

見聞きした伝説にもそんな話はないデスヨ!」


「うん、クリスティーナ、それは内緒にしてくれるかな?

秘密なんだよ。バレちゃ大変だからね。」

俺が口止めすると、こう答えられた。

「クリスはイイヨ、でもマニフォさんはもう歌ってイルヨ!」


「マニフォ、止めろ!」

「すっごく盛り上がるところなのよ、いいでしょう?」

いつものように魅惑の口調だ。もうひっかからないぞ!

一度、深呼吸をして。


「いいよ!」

・・・やっぱりマニフォを止めることは出来ませんでした!



12月5日


ギルドで一人、ポツンと立っていたら、小柄な旅人に手を優しく捕まれた。

悪意はなさそうだったので、ひっぱられるまま誰もいない裏庭についていった。

すみれ色の髪が肩までかかっていた。


「ポラリスのヒロトさんですよね!」

その旅人が振り返ると、すみれ色の瞳が憧れを含んで俺を見つめた。

か、かわいい!


俺に抱きついてきた!俺の両手はギリギリ我慢している!

「好きです、ヒロトさん!」


「あの、あの、初めて会ったよね?」

「初めて会ったけど、好きです。ボクを妻にしてください。」

囁く声が艶めかしさを含みだした・・・


「いやいやいや、俺にはもう妻が・・・」

「知っています。妻が無理なら、都合のいい人でもいいです・・・」

「ゴクリ・・・都合にょいい人・・・」


「そう、呼び出してくれれば、いつでも、どこへでも行きます。

ボクを自由にしてください。・・・メチャクチャにしてもいいよ。」

「・・・自由に、メチャクチャにぃ・・・」


俺の両手がボクっ娘を抱きしめようとしたその時、グレイスの怒りを含んだ声が聞こえた。

「カトレア、何をしているの?」


俺はグレイスに向かって言い訳を始める。

「グレイス、違うんだ。」

「ヒロトは黙っていて!」

「ハイ!」

・・・どういうこと?


「カトレア、なんで私に先に会わないの?」

グレイスの声が怒りに震えている!こ、怖い!


「姉さん、久しぶりだね!」

・・・妹だったの?結婚式とかにはいなかったけど・・・


「ヒロト、弟に騙されちゃダメよ!」

「・・・おとうと!男の子なの?ホントに?」


「てへっ、バレちゃった!もうちょっとだったのにな!

もう少しでボク、愛人になれたのに!」

・・・男の子は愛人にしませんから!


「カトレアはすっごく優秀なんだけど、性格がすっごくコレなのよ。

私は小さい時しか一緒に暮らしていないけれど、家族が困っていたわ。

この前は寄宿舎に入っていたから、紹介できなかったけれど・・・」


「神学校を卒業したんだ。

このプレドナに今日、来たよ!よろしくね、お兄さん、姉さん!」

「はははっ。」

乾ききった笑いしか出てこない。

若い奴って怖い!


読んでくれてありがとうございます。

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