魔王様。月夜に浮かぶ黒い影!?4
「おお! 今日はソアラちゃんがご出勤とは、デュフッ……当たりですなぁー」
太った男性は嬉しそうに笑う。
「ソアラちゃんだけですか? この前の金髪のお姉さんはいないのですか?」
「えっと……今日はボクひとりです……ごめんなさい」
ボクが申し訳なさそうにそう言うと、痩せた男性はメガネをクイッと動かしながら少し早口で話し始める。
「私はソアラちゃんのようなロリっ子はかわいいとは思いますが、やはりボンキュボンな女性が好み……しかし、私はおねロリも嗜んでおる紳士ですから、ソアラちゃんとあの金髪美少女のカップリングを押していた一面もあり、控えめなソアラちゃんに強気なお姉さんがグイグイ迫っていく感じが、私の好みでありまして……ですが、普段はツンケンしてるお姉さんがソアラちゃんが困っている時には、そっと手を差し伸べるシュチュエーションも尊く、そんな姿をまた見れると微かな期待を描いていた側面もあり…………うんぬんかんぬん」
「……あっ、はい。あははっ、そうなんですね……」
早口で喋り続ける痩せたメガネの男性に、ボクは気圧されながら愛想笑いを浮かべる。
「デュフッ! ソアラちゃんは気にしなくて良いですぞぉー。彼はいつもこんな感じでありますから、それよりも早くお席に案内をお願いしマッスル……デュフッ!」
「あっ、はい! それではご主人様をお席にご案内します。にゃん!」
ボクはお客さん……ご主人様を席に案内する。
猫耳と尻尾がぴょこぴょこと動いて席まで歩いて行くと、ご主人様を席まで連れて行った。
椅子に座った2人にメニュー表を渡して注文を聞いた。
「それじゃ、メイドさんの愛がいっぱいちゅきちゅきオムライスをお願いしますぅ〜、デュフッ!」
「では、私も同じやつでお願いしますぞぉ〜」
「はい。えっと、メイドさんの愛がいっぱい、ちゅきちゅき……オムライスを2つですね。お待ち下さい!」
注文を聞いたボクは少し恥ずかしそうにメニューを復唱すると、メモ帳を取りキッチンの方に向かう。
その後ろ姿を見送って店長の腕から飛び降りた黒猫がボクの後ろをついて来る。
キッチンでメイドから出来上がったオムライスを受け取ると、ボクはそれを皿に乗せてオムライスを持ってご主人様達の席に持って行く。




