魔王様。勇者と再会する!?2
「なんでもいいの?」
「うん! うちが買えるものならね!」
「なら、ボク……エクセリアに……勇者に会いたい!」
「……えっ?」
その瞬間、時が止まったように固まったエレナの瞳から光が消えた。
「あはは……OK。なら、あいつの……首を持ってくればいいのね……」
乾いた笑い声を上げたエレナは虚ろな瞳でゆっくりと立ち上がると、ゆらゆらと体を揺らす。
ボクはふらふらと部屋を出て行こうとするエレナの前で両手を広げると、慌ててエレナに向かって叫ぶ。
「違う! 殺しちゃだめ! ボクが勇者と戦うの! だから、殺しちゃだめぇぇえええええええええええっ!!」
「……ソアラちゃん」
真剣な顔でエレナを見るボクに、エレナの瞳に光が戻った。
「分かった! なら、数日だけ待ってて! でも、その代わり……もしもエクセリアをソアラちゃんに会わせたら、ソアラちゃんにはなんでも言うこと聞いてもらうからね!」
「……はっ?」
それを聞いていたセシルは低い声でエレナを睨みつけて物凄い殺気を浴びせるが、エレナは気が付いてないのかキラキラと瞳を輝かせながら前屈みになってボクを見つめる。
「うん! 分かった!」
「いいの!? 約束よ!?」
「うん! エクセリアに会えるなら、ボクはエレナの言うことなんでも聞くよ!」
「本当の本当ね! ソアラちゃん!」
ボクの肩をガバッと掴んで鼻息を荒くして真っ直ぐに邪な瞳を向けるエレナにボクは動揺しながらもコクリと頷く。
「じゃあ、ソアラちゃん! お願いはえっちなやつでもいいのね!!」
「……え、えっちなの? えっちなのは分からないけど……ボクにできることなら……」
「ちょっ! ソアラ様!!」
それを聞いていたセシルは目を見開き慌ててた様子で叫ぶ。
「よし! なら、すぐに準備しなくちゃ!! 期待して待っててね! ソアラちゃん!」
「……う、うん」
そう言ってよだれを流しながらエレナは部屋を飛び出して行った。
ボクはその勢いに圧倒されながらその場に立ち尽くしていた。
結局、その日はエレナが部屋に戻って来ることはなかった。
それから3日後に再びエレナからホテルに来るように言われたボクはホテルに向かう。
「……エレナは今日きてって言ってたけど……」
ボクは部屋のドアを開けると、エレナが笑顔で出迎えてくれた。




