↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/61

掃討作戦開始

な、なんとか書けた

 夕暮れのピュルル大森林前ベース拠点では、新人騎士達は慌ただしくなった。何せ次の日から魔物の掃討作戦が行われるからだ。

 そして、各自のヨゼフ指揮官の元で防衛を固める為、ベース拠点の強化を新人騎士たちに命じた。

 俺はその準備の為にベース拠点に木の柵を地面に差し込んで守りを固める仕事をするしながら少し気になった事をホウズキに聞く。


 「少しいいか?ホウズキ」

 「なんッスか?」


 ホウズキは俺の隣で柵に歪みがないか確認しながら返事を返す。


 「あぁ、ヨゼフ指揮官が話していた『ハーメルンの笛』とは、どんなものなんだ?」


 ヨゼフ指揮官が話していた『ハーメルンの笛』について、俺は少し気になった。俺の見立てでは、アイテムと呼ばれるゲームではキャラクターなどを補助する道具では無いかと、俺は思っているが…


 「『ハーメルンの笛』ッスか? アレは簡単に言うと魔物を誘き寄せる道具ッスよ」

 「魔物を? 避けるのではなくて、引き寄せる?」

 「そうッス、本来の使い道は洞窟に住み着いた魔物を無理矢理出すのが『ハーメルンの笛』ッス」

 「なるほど…」


 つまり、『ハーメルンの笛』とは、魔物を狩りやすくするために作られた道具というわけか…。

 

 「でも、アレには欠点が多くあるッス」

 「欠点…それは魔物を()()()()()()()()()()という事か?」

 「そうッス。その為、『ハーメルンの笛』は生産数が少ない貴重な道具ッス」


 ホウズキは頷きながら淡々と『ハーメルンの笛』について、説明する。


 「なるほどな」


 数少ない道具…まぁ、確かに魔物を引き寄せる道具が大量に生産などをされるとその道具一つが最悪、危険人物に手に渡れば大損害だな。


 「話しはそれぐらいにして、鎧を着た方がいい」

 

 背後からの話しかけてきたのはチームリーダーのセラータだった。


 「セラータか、了解した」

 「了解ッス!セラータちゃ〜ん!!」

 

 俺とホウズキは了解するがホウズキだけは、セラータの前でクネクネと身体を動かせながら返事する。


 「ホウズキ…気持ちの悪い動きをしないで」


 セラータはホウズキの動きを指摘すると後ろを向いて鎧などを装備する為に先に向かう。


 「さて、俺たちも向かうか」

 

 武器等の管理担当をしているテントに向かい鎧の装備を始める。

 俺たち新人騎士たちが着る鎧は比較的動きやすい鎧となっている。ただし、その分の防御面が低いとなっているが俺は剣道をやっていたので装備をする鎧に関しては動きやすさが良いと思っているので気にしてはいない。また、装備を着る際はそれほど時間は掛からず着ることができた。


 「ん?…これは?」


 俺は頭以外の装備を終え、頭の装備を探していると何故か鉄で出来た仮面を見つける。

 何気なく手に取ってみると装飾が一切無い目元だけを隠すマスクだった。


 「……」


 

 日差しが差し込む朝…俺達新人騎士達は整列していた。整列している理由はただ一つ今からピュルル大森林の魔物掃討作戦が決行されるからだ。

 上官のヨゼフは整列した新兵達の前に立ち口を開く。


 「これより、我々光龍騎士団は本日から魔物の掃討作戦を開始します。無論君達はまだ新兵であり、練度もこれからです。故に小規模の魔物をこの平地に引き寄せこれを各個撃破しながら、援軍を待ちます。援軍は早くても五日後、遅くて七日間の間我々が耐え続ける…それが君達の使命です。そして、今回はクラス付きの魔物倒し武功の挙げた者には中級階級の授与を私が約束します。各自精進するよに!」

 「「「「「「「「はっ!」」」」」」」


 援軍まで持ち堪える…随分と無茶な作戦内容だな。だが、戦場が平原になるなら俺が取得している炎系統のスキルが使用できるが…出来るだけ使用は控えておくほうがいいかもな、()()()()()の方がいいかもしれないがあれはまだ精度が悪い…。

 そう、頭で考えているとじっとこちらを見ているセラータが口を開く。


 「…少し聞いていい?」

 「なんだ?」

 「なんで仮面なんか付けてるの?」


 セラータが気になるのは仕方が無いだろう。召集まで仮面を付けていなかった俺が急につけたら違和感だろう。


 「あぁ、これか…テントで装備していたらあった。ホウズキに一度見せると魔力制御補助スキルがあると聞いて装備する事にした」

 「そう……本音は?」

 「……無表情な顔を隠す為」

 「…」

 「…」

 

 そんな目で見るな…俺は俺なりに気にしている。なにせ、メーデンが俺を睨んでくるのだ。俺としては何かしたのかと考えるがこの無表情な顔でまた迷惑をかけたのでは?と考えてどうしようかと、考えていた矢先にこの仮面を見つけたのだ。

 目元の部分だけを隠せば色々大丈夫な筈だ。


 「ぶは、アハハハハ!!」


 この沈黙した中でホウズキは俺とセラータの無言になっている状況に笑いを堪えられずに笑った。


 「アハハハハ、ゲホ、ゲホ、アハハハハ」

 「…」

 「…」


 俺はとりあえず、笑っているホウズキのところまで近づいて頭を片手で掴んでスキルを使用する。


 「『身体強化』」

 「あぎゃあああ!ちょ、デザール、さん、おち、痛いッス!あー!!?」


 俺はホウズキにアイアンクローというものを試しに使う事にした。


 「…意外と気にしてるんだ」


 セラータはぼそりと言うが俺は聞こえていた。意外とは心外だ。これでも気にはしているのだ、前世では色々悩まされる欠点でもあったから。

 そんなこんなはあったが俺やホウズキ、セラータの他の騎士達も各自別々の配置に向かい、配置場所で身を潜めて武器に手を掛けるながらその時を待つ。


 「作戦開始!」


 ピィイイイイイ!!


 小鳥の大きな声の様な笛の音色が森から聞こえる。

 そして、森から馬に跨って走る騎士が汗を出しながら飛び出てくる。


 「来たぞぉおおお!!」

 

 騎馬は俺達を通り過ぎると、先程まで静かだった森から大きな音を立てながら向かう音を響かせる。


 ドドドッ…


 「ギャァ!」「プギャア"!」「ぎぃいい!」「ブヒィー!」


 沢山魔物が笛の音につられて森から出された魔物達が姿を表す。

 そして、前衛に立っているヨゼフは自身のハルバードを両手で持ち堪えると大声で叫ぶ。


 「総員!抜剣し、目標を殲滅せよ!」


 ヨゼフがそう、言い放つ。


 「「「「「「おぉおおおお!」」」」」


 それに同時て各自から声を上げると武器を構えて目の前から向かってくる敵に向ける。


 ついにピュルル大森林前の平原の掃討作戦開始された。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。