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ゲームで一番金を入れ込む場所といえば

 カンカンと鉄を打ち続ける場所は大帝国の大工房の一つ、帝国工房ミズガルズと呼ばれた所に俺は来ていた。来ていたのだが、俺は今すぐにでも帰りたいと思った。

 理由は簡単だ、とても暑いの一言だ。明らかにこの周辺だけ熱が篭っており、その熱だけでも倒れそうなぐらい暑い。例えるなら寒い時期に旅行先の暑い熱風を浴びた様な感じだ。


 「……暑い」

 「がっははは!当たり前よ!この辺りはいつもこんな感じよ!」

 「……」


 俺は暑い上に俺より身長が高い筋肉がぎっしりとした男に絡まれている。


 「それで坊主一人で何しに来たんだ?」

 「武器を買いに来た」

 「ほ〜う?此処で武器を買いに来ると言う事は入団合格者か?」

 「…そうだが?何故わかったんだ?」

 「そりゃ、此処の光龍騎士団は帝国国内じゃあ、エリート候補達がよく集まる場所でな、合格者の一部は此処に個人の武器を買いに来るからな。お前もその口だろ?」

 「…まぁ、そんな感じだ」


 これはハッキリ言うと俺は知らなかった。まさか、入団した騎士団はエリートがよく集まる所とは、知らなかった。だが、改めて考えてみるとセラータという凄腕の剣士と元傭兵のバロッサという男に最後に戦った青年を考えれば強者揃いだった。

 光龍騎士団…選りすぐりのエリートを集める騎士団か。どの道、騎士になって情報と生きて行く上で必要な知識が手に入るならば、これはこれで良いだろう。

 

 「んじゃ、いい工房を教えてやろうか?」

 「…いや、遠慮しておく。自分の武器は自分で選ぶよ」

 「そうか、なら困った時はあそこの食堂にでも来てくれよ。俺はそこの店主でな…おっと名乗って無かったな。俺はトーマスだ」

 「デザールだ。武器を買えた後に金が余っていれば食べに行かせてもらうよ」

 「おうよ!じゃあな坊主」


 トーマスと名乗った男は食堂に入って行った。

 俺はそのまま、暑苦しい工房ミズガルズをみて回ることにした。

 工房ミズガルズを探索して約数十分経った後にいい感じの工房を俺は見つけた。

 工房の名はカグツチと呼ばれる工房だ。カグツチと言えば、確か日本神話に出てくる一つだったはずだ。こう言った名前に特徴的な名前の着く場所は小説などでは話に関係する場所のはずだ。

 外れていようが当初の目的は武器であるため、ハズレでもいいと思い、工房内に入った。

 工房内には武器が多く並べていた。殆どが同じ武器だった。おそらくだが、軍などに請け負った物だと、俺は思った。


 「何だ、小僧」

 「ッ!…武器を買いに来ただけだ」

 「ほう…で、特注なら高えぞ小僧」

 「そのつもりだ」


 俺は話しかけて来た如何にも鍛治師の男の言葉に強く返す。


 「なら俺の客だ…一応聞いておいてやる、予算は?」

 「…金貨を出せるぐらいまである」

 「……そうか」


 今の俺にはこの世界の常識はあまり知らない。それ故に商人などの常識がある人にはあまり嘘を付くのは得策では無いだろう…それに俺の服装は少しボロボロの服を着ている為、ある程度の住んでいた場所ぐらいわかりやすい格好で来ていた。


 「小僧、テメェは俺に武器を作らせるわけだが、何に使う気だ?」

 「騎士団に入団した。だから、個人的な武器を買いに来た」

 「なるほどな…テメェも入団者の一部の口か…」

 「…」


 俺は鍛治師のその言葉の意味からすれば一部の入団者は個人で持つ武器を作りに来るという事を理解するが疑問もあった。

 一部の者は武器を買いに来るという事に関して、疑問があった。俺がこの店に入った時にあった大量の生産品の武器からすれば支給があると言う事はわかるがやはり、俺が入団した騎士団に裏がありそうだと、頭に入れておいた。


 「武器はどうする?…()()()()()()()()()()()()()()の様に二刀流か?」

 「ッ!…いや、サーベル一振りとナイフを一振りを頼む」


 まさか、背後を見ていないのに二本のナイフを持っている事に感付かれるとは、思わなかった。流石、職人と言うべきなのか。

 

 「…金貨十八枚だ。小僧…出せるな?」

 「あぁ…その前に聞いていいか?」

 「何だ?」

 「いつから、俺が二刀流だと、分かったんだ?」


 これは俺が一番驚いたところだ。二刀流なのは未だ誰にも知られていない事だ。それをすぐに見抜いた鍛治師に俺は聞いた。


 「簡単な事だ。ナイフを二本持っているは歩き方でわかった。スラム街の小僧からすれば真っ先に襲う敵も多かろう…なのにテメェは金貨を出せると言う奴な上に騎士団入団者だ。戦いに心へがある奴だろうと此処までなら俺の弟子でも見分けられる」

 「…そうか」


 この鍛治師の()()なら見分けられると言うのか…。


 「後は俺の眼力からすれば、小僧は右利きの癖に左手の筋肉のつき方が少し良過ぎる。それにナイフが両手持ちでも抜く事が出来る様になってる辺りを見れば二刀流とみただけだ」

 「そこまで、見抜かれるとは恐れ慄くよ…」

 「ふん、それに小僧…魔物を一人で狩まくった口だろう?」

 「…さあ、どうだろうな」

 「少しの間が開きゃ、本当と捉えられるな」


 俺は目の前にいる鍛治師の男はこの世界で初めてあった中で鋭い男だと、思った。

 

 「まぁ、どうでもいい、さっさと金を出しな。カグツチ工房は前金から始める。手始めに金貨九枚だ」

 「わかった」


 俺はぶら下げて持っていた雑嚢の紐を解いて、そこから金貨九枚を出す。


 「毎度…一応、テメェの戦い方を見てから武器の形状を決める。そこの木剣を持って外に出て見せてみろ」

 「わかった…」


 俺は鍛治師の言われるがままに行動し、外で剣術を見せたのちに鍛治師は少し生えた髭をさすりながら、考えこみ、それが終わると工房に戻る様に指示される。


 「依頼が丁度終わっていたところだ。今から始めれば二日後の昼には出来るだろう。その日に取りに来い」

 「わかった。頼む」

 「任せな、文句を言わせない出来でやってらぁ」


 俺は鍛治師とのやり取りが終えると工房カグツチから去っていた。

 帰り際、トーマスの店で食事をとってからミズガルズから去った。

 料理の感想を言わせば、此処に来るまでの出店よりも美味だったと言っておこう。


 

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