生まれながらの職業と決着。
『バルバトス戦記』における職業には多くの職業が存在する。
しかし、ゲームにおける職業は大抵が人気職に就くのが世の常と言うものだ。
『バルバトス戦記』で一番人気職は一つ目は主人公だけが保有する職業英雄だ。
この職業には近接格闘職に後衛戦闘職と器用ながら専門職に負けを取らない職業で人気である。
プレイヤー達の殆どが主人公のポジションをどうするかと、迷う事もあるが最終的にはプレイヤー個人の考えでポジションが決まる。
ゲームにおいて、主人公など特殊キャラの職業は大抵が特殊系列になるものが多い。
ゲーム上では、仕方が無い事だが運営そこに隠れ職業を入れている。『バルバトス戦記』では、少なくとも三つ存在しているが捜さなくともゲームはクリア可能だがプレイヤー達はその隠し職業が気になったりもする為、クリアが遅くなる事もある。しかし、それは運営がプレイヤー達を楽しませる為の一つである。
***
孤児院内は燃え盛る中、俺はナイフを構えながら考える。
敵は後衛戦闘職で付与呪術士。即ち、状態系の魔法能力が高い職業だったはずだ。
しかし、男は魔法職の魔法も放つ敵…何か弱点があるはずだ…元はこの世界はゲームだった…それが現実になったが…それでも欠点が存在する筈だ。
俺は呼吸を整えながら少し前世の祖父の言葉を思い出す。
『いいか、◆◆…人間には必ず欠点というものがあるはずだ。それは体格の差も入る。だが、武術にはそれに対した技もなある。故に武術とはその場に適した技が作り出された。必ず勝てる方法があるはずだ…それを忘れてはならない』
俺は現状を落ち着いて整理する。
男は俺より背は高く、武術らしきものを知っているのかは知らないが魔法という技を持っている。
分かっているだけでも魔法は三つ。
一つ目は石礫を飛ばす技、二つ目は身体の動きを止める技、三つ目も同じ技だがその上位互換だろう…。
おそらくまだ魔法の手札があるはずだ。
此処でゲームだった頃の事も思い出せ…魔法は魔力を…即ち、MPを消費する事で放つ事が可能となる。
確か、通常の魔法は魔力の消費量が多いがそれはゲームだった頃だ。今は現実世界となったこの世界の仕組みとしてはその消費は制御が出来る事は調べ済みだ。
武技と魔力の消費量は明らかに違いがあった。
なら、勝つ方法は魔力消費を調べるか?…いや、この状況でそれは無理だ…俺の魔力も消費がやばい。
勝つには…もう一つしか無い。
後衛職が苦手な接近戦で殺す他無い。
後衛職の弱点は前衛職との体力の差だ…此処に付け入る以外無い。
「ふっ!」
「馬鹿が!『クイックスタン』!」
俺は男に近づくが男もさせまいと魔法を放つが俺はギリギリ交わしながら男に近づきナイフで斬りつける。
「ッ…的が小さい!」
男と俺では身体差があり、魔法が当たらない事に気がつきつつ俺のナイフに斬り付けられるが擦り傷程度しか、当たらない。
「痛えな!」
「がっ!?」
俺は斬り付けた直後に離れようとするが男の蹴りをもろに喰らい、倒れ込むがすぐに立ち上がり、ナイフを構える。
「ふー」
「…このガキ…」
side院長
「このガキ…」
クソったれが…只のスラム街のガキだと、思っていたが、なんだこの強さ。
明らかに何かが違う…試すか。俺の鑑定眼を…。
このクソみたいな国では貴重なスキルを俺は敢えて隠していた能力だ。
このスキルのせいで俺はクソ野郎どもに攫われて、偽物を本物と偽るように言われて、失敗してクソみたいな生活に落ちたがガキ売りを始めてからは調子を戻して以来使ってこなかった能力だが、このガキには使って置いても損は無いはずだ。
攻撃してくるガキを交わしながら鑑定眼を使用する。
名前 デザール
Level 21
職業 魔戦士
etc…
「なっ!?」
魔戦士だと!?確か、この国じゃあ数える程度しか、存在しない数少ない職業…それをこのガキが持っているだと!?それにレベルが21も!?
俺と同等のレベル…一体何処で此処までレベルを!
俺はガキと目が合うとその目に恐怖を感じた。
「こ、この化け物がぁああ!?」
***
「こ、この化け物がぁああ!?」
男は様子が急変した。俺はそれを逃さず攻撃に力を入れる。
「クソクソクソがぁああ!!」
男は傷まみれになる自身に恐怖を感じたのか自暴自棄になり、魔法を無茶苦茶に放つ。
俺はその魔法を交わしながら男を少しずつ刻んで行く。
だが、やはり殺すには決めての一撃が足りない。
背中に背負っている剣では室内上狭くて使えない為、抜くに抜けない状況。
首を狙いたくとも狙うには難しい状況だ、それ故に現状やる事は大量出血を狙うしか、無い。
しかし、男の現状は少し最悪だ。自暴自棄に魔法を放つせいでこの狭い室内な上に俺が起こした火事により、逃げ場は少ない。八方塞がりな状況で勝つにはやはり、決めての一撃が必要だ。
「『スタン』『スタン』クソぉおお!何故当たらない!」
俺は無茶苦茶な攻撃を交わすが流石に体力の限界がくる。
「ふーふー…」
此処まで来るまでかなりの戦闘を行なって来た。ハッキリ言うと体力的にはもう限界だ。
だが、この男を殺したとしても孤児院内から出なければ死ぬ…。
……どうやら賭けだな、俺はナイフを両手で構え男の心臓を狙う。
「シッ!」
「『スタンオーバー』!!」
俺は男の魔法に直撃し、身体が石の様に固まるが手に握ったナイフは男の足に刺さり、男は倒れ込む。
「ぐっ…」
「はぁはぁ、ハッハハ!ざまみろ、ガキが舐めるからそうなったんだよ!」
男は俺が足に刺したナイフの痛みを忘れて俺が痺れて倒れた姿を見て笑いながら言う。
「お前は所詮、ゴミなんだよ!馬鹿みたいにナイフを振ることしか出来ないゴミだ!」
男は俺を罵倒し始める。
「力がない奴は最初から力があるやつに使われた方がいいんだよ!」
男はその後も、俺を罵倒するが男は俺を殺すために魔法を放つ為に手を掲げる。
「じゃあな『ストー『ドス』え"?」
俺は顔を少し上げながら、目の前の男が起こった現状を見て俺は思った。
如何やら、やっと男にナイフを刺したらしいな。
「は、?な、ん"でおまえが?!」
「はぁはぁ…そいつに言われたんだよ、レナを助けたいなら殺す手伝いしろってな…!」
俺は此処に来るまでに三本目のナイフを渡して置いた。実質、刺せるとは思ってはいなかったが如何やら刺せたみたいだな…ギル。
院長はそのまま横に倒れ込み、立っていたギルは力が抜けた様に座り込んだ。
結果は如何であれ、勝ったのは間違えないと分かった。




