助けを求める少年。
投稿の時間だ!
「なあ、頼む!レナを院長から助けてくれ!」
どうも、皆さんデザールだ。俺は現在、レナの仲間のギルという少年に足を掴まれて涙目で助けを頼み込まれている。
ハッキリ言う何故、こうなっているのだろうか。
脱獄計画開始数時間前――
俺は計画よりかなり早くに行動をする為にスラム街を歩いていた。
「そこ坊主ちょっと止まってくれるか?」
「?」
俺は振り返るとそこには五人組の男達…いやゴロツキがそこにいた。
その五人組の真ん中にいたいかにもリーダーらしき男が話してくる。
「此処は俺たちの縄張りなんだよ…後は分かるよな?」
男がそう言うと後ろにいた四人の男達が俺を囲む。
「…ガキ一人に随分と物騒ですね…」
「そんな事より、払えるものは全部出してくれよ…例えばお前のいのがっ!?」
俺は先手必勝と言わんばかりに腰に下げていたナイフをリーダーと思わしき男の首に投げる。
見事に男の首にはナイスが深々と入り、そのまま仰向けに倒れ絶命する。
「この野郎やりやがったぞ!?」
「チッ馬鹿が!」
「ヤっちまえ!」
「相手はたかが一人だ!」
男達は持っていたは武器を握りしめ俺に襲い掛かってくる。
俺は瞬時に一人一人を相手にして行く。
男達が持っている武器は全て俺よりも長物でありリーチは相手が有利だ。
基本的ナイフなどはサブ武器が多いだろ。
ここまで行けば俺の負けは確実に近い…しかし、俺には前世で祖父とその教え子達から教わった知識を活かす時が此処で来た。
俺はナイフを構えながら近い男から向かって行く。
「死ねい!」
剣を持った男が俺に剣を振り下ろそうとするが俺はナイフで受けると見せかけ絡めとる。
「えっ?ごふ!?」
男は何が起こったのかわからないまま首筋を斬られる。
俺は剣を持っていた男の首筋をナイフで斬りつけそのまま持っていた剣を奪い取る。
「な、今度はポットがやられた!?」
「唯のガキじゃあねーのかよ!」
「クソが騙しやがったな!」
俺は奪い取った剣を左手に持ち右手のナイフの血糊を飛ばして構える。
此処で一応説明しておくが先程の男を殺せたのは前世で学んだ武道の一つ、小太刀術だ。
俺の世界では、多くの武術が存在する。しかし、その武術は時によっては同じ部門でありながらも技が大きく違う事がある。
例えるなら、剣道には竹刀は一刀流でやるのが支流であるが稀に二刀流を目にする。二刀流は案外知らない者もいるそうだが、そこは置いておこう。
一刀流の技が存在する様に全く別に二刀流には二刀流の技が存在する。
つまり武術とは、武器の種類や環境によって全く別のものへと変わる。
俺が使った先程の技は小太刀の返し技だ。
長物に対して対策が効く戦法の一つを先程利用させて貰った。
後三人…ハッキリ言うが此処まではギリギリの戦いだ。俺はこの日の為に人型の魔物を倒して訓練して来たが結局は魔物は魔物…人は人だ。性質は全然違う。
魔物は本能で人は欲で動く物だと俺は判断している。
こいつらは間違い無く金を握らされて俺を襲う様に仕向けられているな…。
だが、今はそんな事はどうでも良い、今は前の敵を殺すだけだ。
「この!はが!?」
釘が剥き出しになった木の棒で襲って来る男の攻撃を交わし右手にあったナイフを男の首筋に刺す。
「チッどうなってやがる!」
「雑魚一人殺すだけの話しじゃあねのかよ…」
おそらくだがコイツらは孤児院の院長から雇われた奴だと、俺は分かった。俺は前に孤児院に潜入した時、最後の部屋は布団などをしまう倉庫だった。
そこで院長とレナの仲間の一人の裏切り者がいる事を知った。偶然だった為だが、俺には必要不可欠な情報でもあった為、あの日に調査して良かったと思っている。
「こうなったら二人で同時にやるぞ!」
「おう!」
残った二人はそのまま俺に襲い掛かろうとするが俺は右手のナイフを手を離して剣を両手で持ち武技を発動させる。
「おら、し「『斬撃』」…」
飛び掛かって来た男を真っ二つにする。
「な、ガぺ!?」
続けて最後の男には剣で心臓に男の向けて突き刺す。男は力無く倒れ痙攣しながら絶命する。
「…終わったか……」
俺は独り言の様に呟いた。最初の頃よりは人を殺す抵抗が減ってしまった事に少し俺は後悔しながらも死んだ男の服を引きちぎると剣とナイフの血糊を拭き取る。
俺は剣とナイフの血糊を拭き終わるとナイフを腰にしまい、剣を持ってた男の遺体からベルトと鞘を引き剥がし背中に下げ剣を納刀する。
こんな事、遺体漁りをしているのに俺は慣れてしまた。だんだん俺は人を辞めている様な感じはしたが生きる為には仕方が無いと割り切りながら前に進む。
その後、俺は孤児院の周りにいる護衛達六名を一人ずつ武技とナイフで闇討ちし、残りの護衛達四名がいるであろう家に忍びこみ、此処でも一人ずつ殺す。
何故、こうも上手く出来たのかはゴブリン達で試したからだ。俺は残った日数まで奇襲の練習をしていた。ゴブリン達が寝ている巣に時間帯などを狙いながら奇襲の練習をしてきた。失敗も合ったが実戦経験がやはりものを言うと俺は前世で祖父母と祖父の教え子達から学んだ。
それを活かしながら今日の此処まできたのだが…。
現在、俺は孤児院内に侵入し一つの部屋を放火してから二階の部屋に向かっていたのだが、途中で院長と組んでいた少年が見つけると状態異常系の魔法を使っている所を見つけたので念のために殺して置いたのだが…
「頼む!レナを助けてくれよ!」
現在俺はレナの仲間に足を掴まれて身動きが取りにくい状況になっている。
「…努力はする…」
「あ、ありがとう…」
ギルは力が抜け、掴んでいた俺の足を離す。
「とりあえず、お前は外に行ってくれ、今の孤児院内は火事になっているからな」
それを聞いたギルは「えっ」という顔をする。
「か、火事ってどいう事だよ!?」
ギルの疑問は当然だと、俺は思うが俺は簡単に説明する。
「火事自体は俺が付けた物だが、レナやお前を脱獄する為に行った…が問題発生か」
黒い煙が廊下に流れ始める中、俺はすぐに行動に移す。
「さて、どうする…」
ハッキリ言うと、不味い状況だ。幾ら脱獄とはいえ、捕まっている状態での救出は困難に近い…それに現在の孤児院内は火事…敵も警戒が強くなっているはず。
奇襲の成功率は下がっているのは間違いない。なら残った方法は一つだ。
「…策はあるが…お前にも働いてもらうがいいか?」
「あぁ、それでレナが救えるならな!」
「わかった、なら――」
炎が徐々に燃え移る中、俺とギルはレナ救出作戦を行う為、院長に捕まったレナの所へ走り出す。




