化けの皮が剥がれた。
夜遅くに投稿…。
『バルバトス戦記』の大帝国という場所は領土が広く、軍事力も高い。しかし大帝国はこのゲーム上の設定では大陸で三番目の軍事力を誇る。
ゲームのプレイヤー達は初めは、そんな帝国の設定に対して『大帝国なのに三番目かよw』と笑われていた。
帝国は大陸最強では無いのだ。
正確に言えば大陸の支配者へと進もうとしていた国だった。
ゲームの制作会社からすれば、帝国は大陸を支配しようとして、機会を伺っていた。
その機会が来た瞬間が主人公達が現れる時期だった。
帝国はそのまま侵略行為を辞めずに進み、主人公達に苦しみを与える。
主人公達は帝国に対して深い闇を植え付ける。
そして、主人公が立ち上がり帝国を倒す物語となる。
言わば、帝国は成り上がろうとしていたのだが、主人公達の登場により、その夢は打ち砕かれる。
此処まで聞いていれば帝国は実に支配欲が高い国だと分かるだろう。
欲望の為に機会を伺い、その時のために着々と準備を怠らず、機会を伺う為の我慢も強かった。
しかし、大帝国が此処まで準備をしておいて、帝国は主人公達に負ける理由があると思うだろうか?
実際、帝国攻略は主人公達の初めての敵でありながら、攻略も難しい。
このゲームは名の通り戦略ゲームだ。
広大な土地を持つ帝国は資源が多くあり、物資の支給も湯水の如くあるのだ。
対して、主人公達をプレイする側は資源が少なく、少しずつ帝国領を攻略し資源を整える為、主人公達の物資は少ないのだ。
プレイヤー達はそこで『帝国舐めてました(泣)』と泣き付きたくなるほど、攻略が難しい。
だが、そんな帝国にも弱点があるのだ。
それは大帝国に対して不満を持つ者達がおり、その反乱軍と組む事で帝国は攻略される。
積もるところ、大帝国は恐怖政治のせいで自国に余計な敵を作ってしまったのだ。
また、大帝国の王族や貴族の性格は殆どが腐っており、大悪党と言われてもなんとも思わないほど設定。
その中には人間の皮を削ぎ落として、標本にする異常者などがいるほど帝国はイカれたキャラが多くいる。
大帝国の政治への腐敗が産んだ化け物である。
だが、王族や貴族だけが腐敗しているわけでも無い。一部の権力を持つ市民ですら腐敗もしている。
だからこそ、主人公達は大帝国を倒そうとするのだ。
これが『バルバトス戦記』の設定一つだ。
***
sideレナ
私達の命懸けの脱出実行時間が来た。
私は脱出の為にあらかじめ用意していた雑嚢を用意していた場所へと向かう。
「何処に行くんだいレナ?」
「え?」
そこには、此処にはいない筈の院長がいた。
院長はいつもの様な優しい顔をしていなかった。
院長はまるで呆れた様な目をしていた。
「当ててやろうか?コレを取りに来たんだろう?」
院長は背後から私が脱出する為に用意していた雑嚢を見せて来た。
「全く、これだから感の良いガキは嫌いなんだよ…」
院長はめんどくさそうに頭を掻きながら、私を見ながら私にだんだんと口調がだんだんと変わって行く。
「せっかくの楽しみの日を狙いやがったよ…何だこれは?」
院長は髪の毛をぐしゃぐしゃにすると院長は豹変した。
「所詮売られる事しか、価値の無いガキどもが偉そうに脱走なんて考えやがってよ。あ"あ"?」
もうそれは私が知る院長では無かった。
「もう面倒だ。お前ら全員出荷だ!」
私はそれを聞いた瞬間に逃げ出した。
振り返ることなんて出来ない。
「逃げても無駄だ『クイックスタン』」
院長はそう言い放つと私はバタリと倒れてしまった。
必死に立ち上がろうとするが身体が痺れた様に動けない。
「あーあ、派手にかけやがってよ…値崩れしたらどうする…まぁいい、売る前にしつけはちゃんとしないとな」
私は目で院長に目を向ける。
私の目に映る院長は私を物のような見るで…いや、物を見る様な目をしていた。
「ど、じで…」
「あ"?」
私は豹変した院長にどうしても聞きたい事があった。
「どう、して?、院長、なんで、私、だちを?」
私は聞きたかった、何で私達を売る理由を
「どうしてか?んなもん生きる為だよ。この国では農業や軍人やってるより人売りの方が楽で良いんだよ」
豹変した院長はから漏れる言葉を私は耳を塞ぎたくなった。
「ガキはよく売れるからな…男は帝国軍に女は娼館か変態貴族どもにな!」
「っゔぐぅうう」
それを聞いた瞬間、耳を塞ぎたくても塞がずに全てを聞いてしまった。
私は怒りが込み上げて必死に立ち上がろうとする。
「何だ、その目は!」
ドッ
「ゔぐ、げほげほ」
私は院長に蹴飛ばされ壁の端に叩きつけられ咳き込む。
痛い、蹴られた所がじんじんと痛みが身体に走る。
しかし、院長は私に追い討ちをかけるように何度も力強く踏み付けて来た。
「それが育ててやった俺に対して見る目か!お前らは本当に我儘な奴らで!俺はそれを何度も何度も耐えて耐えてよ!」
「ゔぐぅ、がっ」
「そろそろ売り時になったと思ったら脱獄なんて考えやがってよ!」
院長はトドメと言わんばかりに何度も力強く踏み付けていたのをやめ、お腹に蹴りを入れて来た。
「ーーげほげほ」
「ふーふー…売り物分際で生意気な事をしやがって!わかったか!お前らはな!売り物何だよ!売り物売り物らしく大人しくしてろ!」
院長は私を怒鳴り散らし終えると私の髪の毛を鷲掴みし持ち上げる。
「ゔぅうう」
私は悔しかった。悔しくて悔しくて、仕方が無かった。
「良いな!もう二度と俺にさかっ!?」
院長は私の髪の毛を鷲掴みにしながら怒鳴なり散らしていると院長に投げつけられた本が頭に直撃する。
「レナを離しやがれ!」
院長は本が当たった痛さで私を落とす。
私は本が飛んで来た方向に目を向けるとそこには、ギルがいた。
「レナ!大丈夫か!」
「き、来たら駄目!、ギル!」
ギルは私に元へ駆け寄ろうとするが院長の蹴りがギルの腹に入る。
「がは!」
ギルは蹴られ壁に叩きつけられる。
「ガキが!誰に向かって物を投げやがった!」
院長は矛先をギルに変える。
「チッ…ギルか、多少の怪我程度ならバレねえか」
「何、を言ってやがる!」
ギルは院長の態度が少し変わった事に気がつく。
「お前をこれ以上傷を付けると少し面倒事を言われるからな」
「なんだと!?」
「何せ、お前の買い手は伯爵だからな、暴れられると困るな」
「なっ!」
「え"!」
確かに私は話を聞いていたがその中の子供がギルだとは思わなかった。
緊迫する中、私たちの絶望はまだ終わりそうに無かった。




