16 高騰しているIT株を買う話とインテリア
その後も株取引はやめられず、Eーヨを100株売って数万円を儲けたり、また別のIT株を買ったりしていた沙優だが、急進しているIT銘柄を見つけた。Highネットと言う会社で、7月に上場したてなのだが、ほぼ一貫して株価が上がっていた。会社の理念もA社に似た感じで成長しそうである。途端に欲しくなってしまう沙優である。
その会社の株はどんどん上がって今や8000円を超えている。買ったことがない価格帯である。しかし、少し下がってから買おうと待っていたら、どんどん上がって買い時を逃してしまった分割後のA社のことが頭をよぎる。A社の株はそれからも上がり、1番株価が下がっていた1年前に比べたら、もうすぐで10倍というところなのだ。これこそ沙優が狙っていたデンバガーだったのに、途中で売ったり買ったりしてしまった沙優はそれだけの利益を得られなかった。じっと待っていたら100万円以上は儲かっていたはずなので、かなり悔しい。
そう考えると、どんどん株価が上がっている場合は思い切って買った方がいいのではと思えてくる。しかし、沙優の証券口座には買うだけの現金がない。仕方ないので、つい最近買ったIT株を売って現金を作り、Highネットを買った。そこから長期保有をするのかと思えば、沙優はすぐに売り注文を出した。これだけのお金を一つの株に一度に突っ込んだのは初めてだったので、長期でもつのは怖く、ある程度儲けたら売ってしまおうと考えたのだ。なんだか行動に一貫性がない。まあそれは元々だが、なんかちょっと株にのまれている気もする。とにかく、沙優は株価が1万円を超えるだろうと予想して9950円で売り注文を出した。
そして2日後、その価格で売れたことを知った沙優は胸を撫で下ろしたのだった。
ところで沙優は、最近服も買いに行っていないし散財する機会もないので、いつもよりお金を使ってもいいのではないかと言う気になっていた。何かと言うと家具である。ベッドやカーテンはこれまでに揃えたが、それ以外の家具は買っていない。例えば、ベッドの横にサイドテーブルがないので携帯などのちょっとしたものを置けなくて困っているし、リビングにはテレビ台がないので適当なカラーボックスにテレビが置いてある。一度買えば、自分の性格上、壊れてるまで捨てる気にならないのがわかっているので、適当なものを買いたくなかったのだ。しかし、家で過ごす時間が増えたので、インテリアに力を入れたいと言う気持ちが強くなってきた。彼女が行ける範囲の家具店を回ってみたが、これと言うものがなかったので、ネットで探してみた。
「サイドテーブルはこれがかわいいな。テレビ台はこれがシンプルでいいかな」
沙優のインテリアがまた少し進化したのだった。
この作品中の会社、人は全てフィクションです。株式投資は元本割れするリスクがある投資です。始める場合はリスク管理などの情報収集をしてからにしてください。




